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第一章 転移編

12 本番

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 アルはもう一度俺にキスをする。

「ん、ぅん──」

 少し荒々しく俺の口腔をかき乱す。アルの舌と俺の舌が絡み合うたびに背筋がぞくぞくする。
 
 いつのまにかワイシャツのボタン同様、履いていた学生ズボンはベルトを外され脱がされていた。足がやけにスースーするのでやっと気づく。俺に余裕がないのも確かだがそれ以上にアルの動作は無駄がなく手慣れていたのだ。

 アルの手が俺の腰を撫でるのがわかる。びくりと体を震わせる俺に、怖がらないようにとアルはゆっくりと行為を進めてくれた。
 アルの手は太腿から内腿へとだんだんと移動していく。彼の手が移動するたびに体をびくびくと震わせた。

 童貞処女丸出しの反応で恥ずかしい。うまく演じられたらいいのだがそんな余裕は今の俺にはない。

「あっ……ア、ル」

「大丈夫だから──怖くない怖くない」

 まるで赤子に接するように言うアルにさすがの俺も怒れてきた。俺は出来るだけ弱音を吐かないよう我慢する。
 そんな俺の様子を見て、少し笑ったアルはここぞとばかりに俺の下着をずり下ろした。

「ひゃ!」

 まんまとアルの作戦にハマってしまった俺は、雰囲気に合わない間抜けな声を出してしまった。

「指入れるよ」

「あ……うん」

 足の間に入り俺の膝を曲げたアルはそう告げる。
 俺はアルの方を見るため下を向く、すでに自身は勃ち上がり反応していた。キスされただけで勃てしまっていることがバレて恥ずかしい。
 アルの股間部分を見てもズボンを履いていてうまくわからないが、恐らく反応していないように見える。

 俺はこんなにも反応して喜んでいるみたいなのに、アルはやっぱり男なんかで反応しないのではないかと怖くなる。ここまできてやっぱり無理なんて言われたら俺の心が崩壊しそうだ。

 一人ショックを受けているとアルの指が俺の中に入ってくるのを感じた。

「ひゃ!……あっ、んん──」

 ぐちゃぐちゃとローションも塗ってないのに俺から卑劣な音が聞こえた。病気なのかと心配になるほどいやらしい音がする。もしかしてローションを生成する魔法とか……いらないだろそんな魔法と心の中で突っ込む。

「すごい、パスカルの言った通り濡れてる……」

「あ、あっ……んん」

 驚きの声を上げつつ指を止めることをしないアルに、その言葉の意味を聞きたい俺だったが、喘ぎ声しか発することができない。

「そ、れ……あっ……どういう、ん……こと──」

 俺は喘ぎながらも懸命にアルに質問する。

「あぁ、パスカルがねサタローは魔力を注がれるための身体になっているから、人より感じやすいし自然と濡れてくるからローションはいらないって言ってたんだ」

「えぇ!?」

 なんとも、いかがわしい身体になったものだと我ながら感心する。まぁ、恐らくそんな身体になっていなくてもアルとのキスで自身を勃たせていた自信はある……。

「はぁ……ん、──あ゛ぁ」

 痛みもなくただ気持ちの良さだけを感じていた俺だが、ある部分をアルの指が触れた時、身体がびくりと反応して今までにない反応を示した。

「はぁ、はぁ……?」

 俺はびっくりしてアルの方に目をやると、アルも驚いた顔をしていたが次第に悪戯っ子のような表情になる。

「あぁ、ほんとサタローの身体はいやらしいね、ここがいいのかい?」

 アルの太くて長い男らしい指が、先程俺が大きく反応した部分を重点的に攻め始めた。ぐちゃぐちゃといやらしい音がどんどん大きくなるのがわかる。

「あ゛ぁ……あぁ、やめ……んん」

 俺のやめてという言葉はアルには届いていないようだ。本当に止められたらそれはそれでもどかしい気持ちになるので、届いていなくていいのだが。
 アルの空いているもう一方の手が、俺の切なげに震えていた自身を握る。他人に触られたことなんてもちろんなく、拒否する間も無く扱かれ、あまりの気持ちよさに息をするのも忘れる。

「……っ、あ、あ……だめ、おれ」

「いいよ、イって」

 もう無理だと言おうとした時アルの吐息混じりの声が俺の耳元で囁かれ全身に電流が流れるような感覚になり、ビクビクと全身が震える。

「ん゛んっ……」

 耐えることもできずにあっさりとイってしまった。
 頭が真っ白になって目の前がチカチカと光る。気持ちいいそれだけが俺の身体を支配していた。

 俺の荒い息が部屋中に響く、落ち着いてきたところでアルの方に目をやるとワイシャツを脱ぎ捨て上半身裸になっていた。
 優しい顔からはとても想像できないほど、引き締まった美しい体をしていた。同じ男として憧れてしまうが、同時に自分の貧相な体に涙が出る。

 そのままアルは自身の性器を取り出す。ちゃんと彼のものも反応していることに安堵する。しかし、俺のものよりもひとまわりもふたまわりもでかくこんなモノ入れられたら、おかしくなってしまうと不安になりつつも期待している自分がいた。

 俺の中には恐怖の心はもはやなく、気持ち良くなりたいという欲望だけが渦巻いていた。
 これが、俺の本性なのかそれとも転移した際に起こった体の変化なのかはわからないし、どうでもいい。

 アルは俺の膝の裏を掴みそのまま折り曲げる。俺の体は丸まり、今からアルのものを受け入れ魔力を注ぎ込まれる場所が丸見えになる。

 恥ずかしいのにそれさえも今の俺には興奮剤となる。

「サタロー、入れるよ」

「あ……んん」

 ゆっくりとだが確実にアルのものが入ってくるのがわかる。少しの苦しさはあるものの、初めてとは思えないほどスムーズに俺の中にアルが入ってくる。

「……っ、あ……」

「サタロー」

「──ん、ン」

 俺の名前を呼びながら口づけをするアル、俺も拒むことなくそれを受け入れる。アルとのキスは俺の脳を蕩けさせ何も考えられなくしてしまうまるで魔法のようだ。
 
「ん、はぁ──全部入ったよ」

「はぁ、はぁ……あ、ほんとだ」

 唇を離し枕を握りしめていた俺の手を掴むとそのまま下半身に俺の手を持っていき触れさせる。
 見えないがアルのものが根元まで俺の中に入っていることが確認できる。

 今、アルの性器を俺が飲み込んでいるのかと思うとこの男を独り占めしているようで優越感がある。

 そのまま俺の手を握りしめたアルはゆっくりと俺の中で動き始めた。動くとより鮮明にアルの性器の形や熱さが伝わってくる。
 アルの動きは次第に早くなっていく。

「……っ、あ、あ」

「サタロー……」

「あ、アル……アル…」

 俺が名前を呼ぶとアルの切ない表情が少し和らぎ愛おしそうに俺を見つめてきた。まるでお姫様でも見るような表情だ。
 俺はアルの早まる律動に無意識に彼の背中を掴み抱き寄せる。

「アル……あっ、きも、ちいい」

「サタロー、──くっ」

「あ、あ、んん……あ゛ぁ…」

 俺の言葉にラストスパートをかけたアル、俺の喘ぎ声も一層大きくなりそのまま俺の中に魔力もとい精液を注ぎ込んだ。
 唾液の時よりも身体が彼の熱い精液を注ぎ込まれたことを喜んでいるのがわかる。

 二人の荒い息がテントに響く。

 俺は異世界に飛ばされた不安や疲れ、死への恐怖から一気に解き放たれたようで、緊張の糸が切れそのまま意識を手放した。

 ──こうして俺の異世界に来てからの怒涛の一日が終わった。
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