151 / 200
悪役令嬢は鉢合わせる
しおりを挟む
さてお楽しみのショッピングの時間である。
王都の目抜き通りに店を構える『アンジュ』は老舗のドレスショップだ。
ウェルズ家もご用達にしているこの店は高位貴族向けの店といっていい。
扉を開ければ店内にはさまざまなタイプのドレスが並べられており、壁際にはたくさんの生地が、お店の中ほどには小物類も陳列されている。
「ようこそおいでくださいました」
支配人に丁寧に迎え入れられた私たち一行は個室へと案内された。
同行するのはジェシカとクレアにソフィ、そしてレオだ。
他の護衛たちは店の外に待機させている。
キラキラしい店内と護衛のミスマッチ感が酷いもんね。
それにあんな厳つい男たちがわらわらといたら店に入ろうとするご令嬢方に迷惑だろう。
「今日は年度末の修了式後に行われる舞踏会用のドレスをご希望とのことでしたが、お間違いないでしょうか?」
「ええ、そうですわ。まずはおすすめの生地やデザインがあればお伺いしたいのですけれど」
「かしこまりました。ではデザイナーを呼びますので少々お待ちください」
そう言って支配人が退室すると、ジェシカが少し興奮気味に話しかけてくる。
「エレナ様、さすが王都で一番人気の『アンジュ』ですね。店内が煌びやかで目が潰れそうです」
目が潰れるとはなんぞや。
確かにキラキラしていて乙女の理想がこれでもかと詰まったような店内ではあるけれど、表現が残念よジェシカ。
「エレナ様は希望のお色とかありますの?」
「今回もライアン様とは色味をそろえないのでしょう?」
クレアとソフィも興味津々である。
「ライアン様と色をそろえるつもりはありませんわ。そもそもドレスの一つも贈られていないのですもの。ライアン様にはそのことに対して何か言う権利はないと思いますの」
「それはたしかに」
「そうですわよね」
納得している二人は当然それぞれの婚約者からドレスやアクセサリーを贈られている。
まったくもって羨ましい限りである。
もちろん、ライアンから贈られたいわけではない。
婚約者との仲が睦まじいのが羨ましいだけで。
「そういえば、ジェシカ様はどうされるの?」
「私は婚約者もいませんし、特に気合を入れる必要もありませんから適当に用意するつもりです」
「まぁ。では今日私と一緒に作りましょう。ドレスは何枚持っていても良いものですし、ちょうどいいわ」
「え!?いや、いいですよ。このお店のドレスなんて高すぎて……」
「ジェシカ様にはいつもお世話になっていますもの。日頃の感謝だと思って受け取っていただけると嬉しいですわ」
そう。
ジェシカにはなんだかんだお世話になっているから臨時ボーナスとしてドレスを贈るのもありだろう。
もちろん仕事に対する報酬はちゃんと支払っているし、それ以上する必要はないのだけど。
正直に言ってしまえばジェシカにいろいろ着せて楽しみたいというのが本音だ。
言ってしまえばリアル着せ替え人形……。
高価なドレスでもパッと買えてしまえる点に関してはお金持ちの公爵令嬢万歳だよね。
デザイナーの意見も聞きつつ、自分のドレスだけでなくジェシカのドレスに関してもああでもないこうでもないと話し合っているとにわかに扉の向こう側がざわつくのがわかった。
「どうかしたのかしら?」
「見てまいりますので、少しの間失礼いたします」
一言断りを入れてデザイナーが離席する。
その彼女が扉を開けた瞬間、聞き覚えのある声が向こうから響いてきた。
「ドレスを見に来たのだから個室に通すのが当然だろう?」
「申し訳ございません。本日個室は他のお客様が使用されておりますので」
「私よりも優先しなければならない客などいないだろう?」
このお店は高級を売りにしていることもあり、客を選ぶ。
それもあって個室は一室しかなかった。
ゆったりとした部屋でまるで店を貸し切っているかのような気分を味わえるのも売りの一つだからだ。
つまり、今日は私たちが個室を使っているため他の客が個室を使用することは不可能ということで。
この声は……。
まぎれもなくライアンの声。
いったいなぜここに?
しかもドレスを見に来たって、誰の?
少なくとも私のものではないのはたしかよね。
ということは、エマのだろうか。
そう思っているうちに声がどんどん近づいてくる。
「エレナ様、この声って……」
「ライアン様でしょうね」
クレアが少し不安そうに言い、私があっさりと答える。
まさかのドレスショップでの遭遇だ。
そもそもこういったお店には男性一人で来ることは少ない。
屋敷の使用人が注文済みのドレスを受け取りに来ることはあっても直接選びに来ているからには着る本人もいると考えるのが自然だろう。
面倒なことが起こったわ。
学校に続いてここでもエマとやり合わないといけないとは。
向こうが非常識なことをしているとはいえ、煩わしいのはたしかだ。
「みなさん心配なさらないで。たとえライアン様でもおかしな行動をしているのはあちらですわ。私たちには何も非がないのですもの。堂々としていればいいのです」
そう言って、私はさっきまでと変わらずドレスの生地見本やデザインブックを眺める。
「今日この個室は私が使用する。空けてもらおうか」
扉を開けた途端にライアンがそう言った。
おそらく支配人の手を振り切ってきたのだろうけど。
そもそも正規に予約した人がすでに使っている部屋を強引に奪い取ろうというのも問題だが、交渉ごとを従者に任せることなく自分でやってしまっているのも何だかなという感じだ。
これを止めたり諫めたりする側近はいないのだろうか?
考えてみれば以前その立場にいたのはベイリーだ。
ベイリーがそばを離れて以降、誰もその位置にいないということか。
「ライアン様ぁ。待ってください」
ライアンの後に続くように、今度はエマが姿を見せる。
「いったい何事ですの?ノックも無しに突然扉を開けておかしなことを言うなんて、非常識ですわよ」
私がそう咎めると、ライアンは驚きにその目を見開いた。
王都の目抜き通りに店を構える『アンジュ』は老舗のドレスショップだ。
ウェルズ家もご用達にしているこの店は高位貴族向けの店といっていい。
扉を開ければ店内にはさまざまなタイプのドレスが並べられており、壁際にはたくさんの生地が、お店の中ほどには小物類も陳列されている。
「ようこそおいでくださいました」
支配人に丁寧に迎え入れられた私たち一行は個室へと案内された。
同行するのはジェシカとクレアにソフィ、そしてレオだ。
他の護衛たちは店の外に待機させている。
キラキラしい店内と護衛のミスマッチ感が酷いもんね。
それにあんな厳つい男たちがわらわらといたら店に入ろうとするご令嬢方に迷惑だろう。
「今日は年度末の修了式後に行われる舞踏会用のドレスをご希望とのことでしたが、お間違いないでしょうか?」
「ええ、そうですわ。まずはおすすめの生地やデザインがあればお伺いしたいのですけれど」
「かしこまりました。ではデザイナーを呼びますので少々お待ちください」
そう言って支配人が退室すると、ジェシカが少し興奮気味に話しかけてくる。
「エレナ様、さすが王都で一番人気の『アンジュ』ですね。店内が煌びやかで目が潰れそうです」
目が潰れるとはなんぞや。
確かにキラキラしていて乙女の理想がこれでもかと詰まったような店内ではあるけれど、表現が残念よジェシカ。
「エレナ様は希望のお色とかありますの?」
「今回もライアン様とは色味をそろえないのでしょう?」
クレアとソフィも興味津々である。
「ライアン様と色をそろえるつもりはありませんわ。そもそもドレスの一つも贈られていないのですもの。ライアン様にはそのことに対して何か言う権利はないと思いますの」
「それはたしかに」
「そうですわよね」
納得している二人は当然それぞれの婚約者からドレスやアクセサリーを贈られている。
まったくもって羨ましい限りである。
もちろん、ライアンから贈られたいわけではない。
婚約者との仲が睦まじいのが羨ましいだけで。
「そういえば、ジェシカ様はどうされるの?」
「私は婚約者もいませんし、特に気合を入れる必要もありませんから適当に用意するつもりです」
「まぁ。では今日私と一緒に作りましょう。ドレスは何枚持っていても良いものですし、ちょうどいいわ」
「え!?いや、いいですよ。このお店のドレスなんて高すぎて……」
「ジェシカ様にはいつもお世話になっていますもの。日頃の感謝だと思って受け取っていただけると嬉しいですわ」
そう。
ジェシカにはなんだかんだお世話になっているから臨時ボーナスとしてドレスを贈るのもありだろう。
もちろん仕事に対する報酬はちゃんと支払っているし、それ以上する必要はないのだけど。
正直に言ってしまえばジェシカにいろいろ着せて楽しみたいというのが本音だ。
言ってしまえばリアル着せ替え人形……。
高価なドレスでもパッと買えてしまえる点に関してはお金持ちの公爵令嬢万歳だよね。
デザイナーの意見も聞きつつ、自分のドレスだけでなくジェシカのドレスに関してもああでもないこうでもないと話し合っているとにわかに扉の向こう側がざわつくのがわかった。
「どうかしたのかしら?」
「見てまいりますので、少しの間失礼いたします」
一言断りを入れてデザイナーが離席する。
その彼女が扉を開けた瞬間、聞き覚えのある声が向こうから響いてきた。
「ドレスを見に来たのだから個室に通すのが当然だろう?」
「申し訳ございません。本日個室は他のお客様が使用されておりますので」
「私よりも優先しなければならない客などいないだろう?」
このお店は高級を売りにしていることもあり、客を選ぶ。
それもあって個室は一室しかなかった。
ゆったりとした部屋でまるで店を貸し切っているかのような気分を味わえるのも売りの一つだからだ。
つまり、今日は私たちが個室を使っているため他の客が個室を使用することは不可能ということで。
この声は……。
まぎれもなくライアンの声。
いったいなぜここに?
しかもドレスを見に来たって、誰の?
少なくとも私のものではないのはたしかよね。
ということは、エマのだろうか。
そう思っているうちに声がどんどん近づいてくる。
「エレナ様、この声って……」
「ライアン様でしょうね」
クレアが少し不安そうに言い、私があっさりと答える。
まさかのドレスショップでの遭遇だ。
そもそもこういったお店には男性一人で来ることは少ない。
屋敷の使用人が注文済みのドレスを受け取りに来ることはあっても直接選びに来ているからには着る本人もいると考えるのが自然だろう。
面倒なことが起こったわ。
学校に続いてここでもエマとやり合わないといけないとは。
向こうが非常識なことをしているとはいえ、煩わしいのはたしかだ。
「みなさん心配なさらないで。たとえライアン様でもおかしな行動をしているのはあちらですわ。私たちには何も非がないのですもの。堂々としていればいいのです」
そう言って、私はさっきまでと変わらずドレスの生地見本やデザインブックを眺める。
「今日この個室は私が使用する。空けてもらおうか」
扉を開けた途端にライアンがそう言った。
おそらく支配人の手を振り切ってきたのだろうけど。
そもそも正規に予約した人がすでに使っている部屋を強引に奪い取ろうというのも問題だが、交渉ごとを従者に任せることなく自分でやってしまっているのも何だかなという感じだ。
これを止めたり諫めたりする側近はいないのだろうか?
考えてみれば以前その立場にいたのはベイリーだ。
ベイリーがそばを離れて以降、誰もその位置にいないということか。
「ライアン様ぁ。待ってください」
ライアンの後に続くように、今度はエマが姿を見せる。
「いったい何事ですの?ノックも無しに突然扉を開けておかしなことを言うなんて、非常識ですわよ」
私がそう咎めると、ライアンは驚きにその目を見開いた。
648
お気に入りに追加
2,259
あなたにおすすめの小説
ハズレ嫁は最強の天才公爵様と再婚しました。
光子
恋愛
ーーー両親の愛情は、全て、可愛い妹の物だった。
昔から、私のモノは、妹が欲しがれば、全て妹のモノになった。お菓子も、玩具も、友人も、恋人も、何もかも。
逆らえば、頬を叩かれ、食事を取り上げられ、何日も部屋に閉じ込められる。
でも、私は不幸じゃなかった。
私には、幼馴染である、カインがいたから。同じ伯爵爵位を持つ、私の大好きな幼馴染、《カイン=マルクス》。彼だけは、いつも私の傍にいてくれた。
彼からのプロポーズを受けた時は、本当に嬉しかった。私を、あの家から救い出してくれたと思った。
私は貴方と結婚出来て、本当に幸せだったーーー
例え、私に子供が出来ず、義母からハズレ嫁と罵られようとも、義父から、マルクス伯爵家の事業全般を丸投げされようとも、私は、貴方さえいてくれれば、それで幸せだったのにーーー。
「《ルエル》お姉様、ごめんなさぁい。私、カイン様との子供を授かったんです」
「すまない、ルエル。君の事は愛しているんだ……でも、僕はマルクス伯爵家の跡取りとして、どうしても世継ぎが必要なんだ!だから、君と離婚し、僕の子供を宿してくれた《エレノア》と、再婚する!」
夫と妹から告げられたのは、地獄に叩き落とされるような、残酷な言葉だった。
カインも結局、私を裏切るのね。
エレノアは、結局、私から全てを奪うのね。
それなら、もういいわ。全部、要らない。
絶対に許さないわ。
私が味わった苦しみを、悲しみを、怒りを、全部返さないと気がすまないーー!
覚悟していてね?
私は、絶対に貴方達を許さないから。
「私、貴方と離婚出来て、幸せよ。
私、あんな男の子供を産まなくて、幸せよ。
ざまぁみろ」
不定期更新。
この世界は私の考えた世界の話です。設定ゆるゆるです。よろしくお願いします。
【完結】本当の悪役令嬢とは
仲村 嘉高
恋愛
転生者である『ヒロイン』は知らなかった。
甘やかされて育った第二王子は気付かなかった。
『ヒロイン』である男爵令嬢のとりまきで、第二王子の側近でもある騎士団長子息も、魔法師協会会長の孫も、大商会の跡取りも、伯爵令息も
公爵家の本気というものを。
※HOT最高1位!ありがとうございます!
ヘンリエッタの再婚約
桃井すもも
恋愛
ヘンリエッタは学園の卒業を半年後に控えたある日、縁談を打診される。
それは王国の第二王子殿下からの勧めであるらしく、文には王家の金色の封蝋が見えていた。
そんな事ってあるだろうか。ヘンリエッタは第二王子殿下が無理にこの婚約を推し進めるのであれば、一層修道院にでも駆け込んで、決して言うがままにはされるまいと思った。
それもその筈、婚約話しの相手とは元の婚約者であった。
元婚約者のハロルドとは、彼が他に愛を移した事から婚約を解消した過去がある。
あれ以来、ヘンリエッタはひと粒の涙も零す事が無くなった。涙は既に枯れてしまった。
❇短編から長編へ変更致しました。
❇R15短編→後半より長編R18へ変更となりました。
❇登場人物のお名前が他作品とダダ被りしておりますが、皆様別人でございます。
❇相変わらずの100%妄想の産物です。史実とは異なっております。
❇外道要素を含みます。苦手な方はお逃げ下さい。
❇妄想遠泳の果てに波打ち際に打ち上げられた妄想スイマーによる寝物語です。
疲れたお心とお身体を妄想で癒やして頂けますと泳ぎ甲斐があります。
❇座右の銘は「知らないことは書けない」「嘘をつくなら最後まで」。
❇例の如く、鬼の誤字脱字を修復すべく公開後から激しい微修正が入ります。
「間を置いて二度美味しい」とご笑覧下さい。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
白紙にする約束だった婚約を破棄されました
あお
恋愛
幼い頃に王族の婚約者となり、人生を捧げされていたアマーリエは、白紙にすると約束されていた婚約が、婚姻予定の半年前になっても白紙にならないことに焦りを覚えていた。
その矢先、学園の卒業パーティで婚約者である第一王子から婚約破棄を宣言される。
破棄だの解消だの白紙だのは後の話し合いでどうにでもなる。まずは婚約がなくなることが先だと婚約破棄を了承したら、王子の浮気相手を虐めた罪で捕まりそうになるところを華麗に躱すアマーリエ。
恩を仇で返した第一王子には、自分の立場をよおく分かって貰わないといけないわね。
悪意か、善意か、破滅か
野村にれ
恋愛
婚約者が別の令嬢に恋をして、婚約を破棄されたエルム・フォンターナ伯爵令嬢。
婚約者とその想い人が自殺を図ったことで、美談とされて、
悪意に晒されたエルムと、家族も一緒に爵位を返上してアジェル王国を去った。
その後、アジェル王国では、徐々に異変が起こり始める。
私は悪役令嬢なの? 婚約破棄して悪役にならない道を選びました
hikari
恋愛
エマニュエル王太子から婚約破棄されたその晩、アレクシアは夢を見た。そして気づいた。自分はある乙女ゲーの悪役令嬢に転生した事を。とはいえ、ゲームの内容とは少し違う。だったら、自分は平民のモブキャラを好きになれば良いのね。
本当の悪役はエマニュエル王太子を略奪したジェシカだった。
好きになったモブキャラは実は行方不明の隣国のアルキューオネ帝国の皇子だった!!
転生大井亜里沙であることを理解してくれたのは無二の親友ヴィクトリアだった。
ヒロインはジェシカと仲が良くない。だったら、悪役にならなければ良いんだ! とアレクシアは思った。ヒロインに協力し、ヒロインの意中の彼を射止めることにする。ヒロインが好きなのは実はスポーツマンのゲイルだった。
極めつけはエマニュエルはアレクシアと婚約中にジェシカと交際していた事が国王に知られ、ジェシカ共々国を追われる最高なスッキリざまぁ。
ざまあの回には★がついています。
悪役令嬢ものは今作で最後になる予定です。
茶番には付き合っていられません
わらびもち
恋愛
私の婚約者の隣には何故かいつも同じ女性がいる。
婚約者の交流茶会にも彼女を同席させ仲睦まじく過ごす。
これではまるで私の方が邪魔者だ。
苦言を呈しようものなら彼は目を吊り上げて罵倒する。
どうして婚約者同士の交流にわざわざ部外者を連れてくるのか。
彼が何をしたいのかさっぱり分からない。
もうこんな茶番に付き合っていられない。
そんなにその女性を傍に置きたいのなら好きにすればいいわ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる