私が異世界物を書く理由

第二幕

『自分にとって都合が悪い事は想定しなくていい』『自分にとって都合の悪いことはたとえ法律で決まっていることであっても従わなくていい』そんな風に

『自分にとって都合が悪い事は想定しなくていい』

『自分にとって都合の悪いことはたとえ法律で決まっていることであっても従わなくていい』

そんな風に考えてる人がこんなに多いのはどうしてなんだろうね？　誰がそう教えたの？

親ってさ、子供を洗脳しようと思ったらできちゃう立場にあるんだよね。子供に対して、＜反抗する必要がない振る舞い＞さえしていられれば、子供ってだいたい何でも親の言うことを受け入れちゃうんだよ。

でもまあそうは言っても、普通は周囲に他の人がいるから、そちらとの整合性が取れていなかったら、

『あれ？　どっちが正しいんだろう？』

みたいに考えるようになって、自分にとって都合のいい方を信じるようになっちゃったりするけどさ。

だけどそれはつまり、親が子供にとって都合の良い考え方を提示し続けられれば、洗脳だってできちゃうということでもある。

もちろん、大抵の親はそこまでできないし、周囲に他の人間がいない環境というものを提供することができないからだいたいどこかで破綻しちゃうんだろうけど、運悪くそれが成立しちゃう環境とかにあった場合は、そうなっちゃったりするんだろうね。

もしくは、閉じた狭いコミュニティなんかの場合、コミュニティぐるみでそれをやってみせたら、とんでもない価値観だって作り上げられちゃったりすることはあるんじゃないの？

いわゆるカルト教団みたいなのはまさにそれをしようとしてたりするんじゃないの？

カルト教団じゃなくても、冷静に考えたらとんでもなくおかしな因習を延々と続けてきたみたいな集落とかもあったりするんじゃないの？　よくフィクションのネタなんかにされたりするみたいなさ。

本人は実は嫌だと感じてるのに『そういうものだから』『そういうしきたりだから』ってことで言いくるめちゃったりなんてことも、現にあったんじゃなかったの？

まあもっとも、＜外の情報＞とかが容易に入手できるようになった現代ではそういうのを維持するのも難しくなったみたいだけどさ。

でもね、とにかく親をはじめとした周囲の人間がグルになってそうしたらそれくらいのことができちゃうって話だよね。実際に。

だったらさ、親がどのくらいの影響を子供の人格や価値観や考え方に与えるか、ちゃんと考えない方がおかしいと思うんだよね。

『自分にとって都合が悪いことは想定しなくていい』『自分にとって都合の悪いことはたとえ法律で決まっていることであっても従わなくていい』なんて親が考えてたら、そういう部分を子供が受け継いじゃっても何の不思議もないと思うけど？