上 下
876 / 1,149
第二幕

あのさあ、『自分はこの作品を面白いと思わないんだけど、何が面白いのか具体的に説明してくれ』とか言うのいるじゃん? でも、それ言ってる当人が

しおりを挟む
あのさあ、

『自分はこの作品を面白いと思わないんだけど、何が面白いのか具体的に説明してくれ』

とか言うのいるじゃん? でも、それ言ってる当人が面白いと思ってるものを『具体的に』説明しても共感できない人はいるんだよ。確実に。

前にも言ったと思うんだけど、例えば、

<サッカーが好きでそれを面白いと思ってるけどアニメには何の興味もなくて何が面白いのかさっぱり分からない人>

に対してアニメの面白さを『具体的に』説明してそれで面白いと思ってもらえることってそんなにある? どんなに力説したって根本的に、

『アニメなんてただの絵じゃん。しゃべり方とかもキモいし』

とか思ってる人に<アニメの面白さ>がどこまで伝わるって? 特に<アニメ好き>な人って、

<アニメ独特の発声やしゃべり方>

とかを、

『生理的に受け付けない』

ってわけじゃないどころか、

『それじゃないとダメ』

とか思ってたりするじゃん。自分が好きで面白いと感じてる部分こそが『生理的に無理』って人は確かにいるんだよ。そういう人にいくら面白さや魅力を説いたって伝わらなくて当然でしょうが。

だから、『自分はこの作品を面白いと思わないんだけど、何が面白いのか具体的に説明してくれ』なんてのは、

<『私のどこが好き?』とかいちいち訊いてくるメンドクサイ彼女>

的な、実に<メンドクサイムーブ>なんだよ。

『面白いと感じる人には面白い』

ってだけでもう完結してんの。それ以上の御託はただの蛇足。評論家気取りってだけ。

どれほど理屈並べようと相手が理解してくれなかったら最後には、

『自分は面白いと思うから面白い』

と言うしかなくなんの。

『そういうメンドクサイムーブしてるから友達いないんじゃないの?』

みたいな話になっちゃうでしょうが。まあこう言うと、

『ネットには友達もいる!』

とか言い出すんだろうけどさ。

まあね。ネットだったら同じ趣味とか好みとか似た傾向の人とも出会いやすいよね。だけどそれが、

<ノイジーマイノリティ>

を生む結果にもなってる気がするんだけどね。現実世界じゃなかなか出会えなかった<同類>に出会えたことで、

『やっぱり自分の考えてることは正しかったんだ!』

的に思っちゃったんだろうなあ。って感じるよ。

だけどさ、生身で普段の自分の生活の範囲内で当たり前に出会えなきゃ、それは決して<多数派>じゃないはずなんだけどなあ。<アニメ好き>ってのを普段から当たり前に公言して普通に生活しててそれで周りにたくさん<友達>がいないんだったらそれは間違いなく<少数派>でしょうが。

これがサッカーとかの話題だったら、たとえ<ニワカ>であっても話ができたりするのにね。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

下っ端妃は逃げ出したい

都茉莉
キャラ文芸
新皇帝の即位、それは妃狩りの始まりーー 庶民がそれを逃れるすべなど、さっさと結婚してしまう以外なく、出遅れた少女は後宮で下っ端妃として過ごすことになる。 そんな鈍臭い妃の一人たる私は、偶然後宮から逃げ出す手がかりを発見する。その手がかりは府庫にあるらしいと知って、調べること数日。脱走用と思われる地図を発見した。 しかし、気が緩んだのか、年下の少女に見つかってしまう。そして、少女を見張るために共に過ごすことになったのだが、この少女、何か隠し事があるようで……

未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十
ファンタジー
俺の名は錬是(れんぜ)。開拓や開発に適した惑星を探す惑星ハンターだ。 だが、宇宙船の故障である未開の惑星に不時着。宇宙船の頭脳体でもあるメイトギアのエレクシアYM10と共にサバイバル生活をすることになった。 と言っても、メイトギアのエレクシアYM10がいれば身の回りの世話は完璧にしてくれるし食料だってエレクシアが確保してくれるしで、存外、快適な生活をしてる。 しかもこの惑星、どうやらかつて人間がいたらしく、その成れの果てなのか何なのか、やけに人間っぽいクリーチャーが多数生息してたんだ。 地球人以外の知的生命体、しかも人類らしいものがいた惑星となれば歴史に残る大発見なんだが、いかんせん帰る当てもない俺は、そこのクリーチャー達と仲良くなることで残りの人生を楽しむことにしたのだった。     筆者より。 なろうで連載中の「未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます」に若干の手直しを加えたVer.02として連載します。 なお、連載も長くなりましたが、第五章の「幸せ」までで錬是を主人公とした物語自体はいったん完結しています。それ以降は<錬是視点の別の物語>と捉えていただいても間違いではないでしょう。

後宮物語〜身代わり宮女は皇帝に溺愛されます⁉︎〜

菰野るり
キャラ文芸
寵愛なんていりません!身代わり宮女は3食昼寝付きで勉強がしたい。 私は北峰で商家を営む白(パイ)家の長女雲泪(ユンルイ) 白(パイ)家第一夫人だった母は私が小さい頃に亡くなり、家では第二夫人の娘である璃華(リーファ)だけが可愛がられている。 妹の後宮入りの用意する為に、両親は金持ちの薬屋へ第五夫人の縁談を準備した。爺さんに嫁ぐ為に生まれてきたんじゃない!逃げ出そうとする私が出会ったのは、後宮入りする予定の御令嬢が逃亡してしまい責任をとって首を吊る直前の宦官だった。 利害が一致したので、わたくし銀蓮(インリェン)として後宮入りをいたします。 雲泪(ユンレイ)の物語は完結しました。続きのお話は、堯舜(ヤオシュン)の物語として別に連載を始めます。近日中に始めますので、是非、お気に入りに登録いただき読みにきてください。お願いします。

母が田舎の実家に戻りますので、私もついて行くことになりました―鎮魂歌(レクイエム)は誰の為に―

吉野屋
キャラ文芸
 14歳の夏休みに、母が父と別れて田舎の実家に帰ると言ったのでついて帰った。見えなくてもいいものが見える主人公、麻美が体験する様々なお話。    完結しました。長い間読んで頂き、ありがとうございます。

下宿屋 東風荘 6

浅井 ことは
キャラ文芸
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*°☆.。.:*・°☆*:.. 楽しい旅行のあと、陰陽師を名乗る男から奇襲を受けた下宿屋 東風荘。 それぞれの社のお狐達が守ってくれる中、幼馴染航平もお狐様の養子となり、新たに新学期を迎えるが______ 雪翔に平穏な日々はいつ訪れるのか…… ☆.。.:*°☆.。.:*°☆.。.:*°☆.。.:*☆.。.:*゚☆ 表紙の無断使用は固くお断りさせて頂いております。

久遠の呪祓師―― 怪異探偵犬神零の大正帝都アヤカシ奇譚

山岸マロニィ
キャラ文芸
  ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼       第伍話 連載中    【持病悪化のため休載】   ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼ モダンガールを目指して上京した椎葉桜子が勤めだした仕事先は、奇妙な探偵社。 浮世離れした美貌の探偵・犬神零と、式神を使う生意気な居候・ハルアキと共に、不可解な事件の解決に奔走する。 ◤ 大正 × 妖 × ミステリー ◢ 大正ロマン溢れる帝都・東京の裏通りを舞台に、冒険活劇が幕を開ける! 【シリーズ詳細】 第壱話――扉(書籍・レンタルに収録) 第弐話――鴉揚羽(書籍・レンタルに収録) 第参話――九十九ノ段(完結・公開中) 第肆話――壺(完結・公開中) 第伍話――箪笥(連載準備中) 番外編・百合御殿ノ三姉妹(完結・別ページにて公開中) ※各話とも、単独でお楽しみ頂ける内容となっております。 【第4回 キャラ文芸大賞】 旧タイトル『犬神心霊探偵社 第壱話【扉】』が、奨励賞に選ばれました。 【備考(第壱話――扉)】 初稿  2010年 ブログ及びHPにて別名義で掲載 改稿① 2015年 小説家になろうにて別名義で掲載 改稿② 2020年 ノベルデイズ、ノベルアップ+にて掲載  ※以上、現在は公開しておりません。 改稿③ 2021年 第4回 キャラ文芸大賞 奨励賞に選出 改稿④ 2021年 改稿⑤ 2022年 書籍化

処理中です...