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第二幕

ああ、でも、<自分が必要とされている実感>というものは、平穏な生活の中に必ずしもあるものとは言えないのか。いわゆる<お布施>とか<献金>とか

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ああ、でも、

<自分が必要とされている実感>

というものは、平穏な生活の中に必ずしもあるものとは言えないのか。いわゆる<お布施>とか<献金>とか<寄付>とかにのめり込んでる人の場合は、『自分が必要とされている』ことに酔ってしまっているのかもね。

私は、子供達に対して安らぎを与える自信はあるけど、<自分が必要とされている実感>を確実に与えてあげられるかと考えれば、実は必ずしも自信があるとは言い難い。

正直なところ私にとっては、子供達が元気でいてくれればもうそれで満たされてしまうから、

『何か私の役に立ってくれる』

的な部分についてはまったく埒外なんだよ。

ただ、それだと子供達の方に、<自分が必要とされている実感>というものがあるかと言われると、うん、曖昧だよね。

だからそういう部分を突かれると、もし子供達が、

『自分は必要とされてるんだろうか?』

みたいなことで不安になってたりすると案外コロリと落とされてしまうかもしれない。

だけどさ、

『自分が必要とされている実感に酔う』

ってのは、いわゆるブラック職場で<やりがい搾取>されてる人らも同じなんじゃないかな? 自分が必要とされているということに依存してしまって冷静な判断ができなくなってる状態ってことで。

う~ん、となると、

『心の平穏を求めて逃げ込んだ』

ってのと、

『自分が必要とされている実感を欲して依存してる』

という場合では、対処の仕方も違いそうだね。

前者の場合には、そもそもうちの家庭の場合はカルト教団なんかに負けない自信があるけど、最初から勝負にもならないと思うけど、後者の場合は、必ずしも自信がないな。

<自分が必要とされてる実感>かあ……

私はダンナや子供達に必要とされてる実感がビンビンにあるからそれこそカルト教団なんかお呼びじゃないんだけどなあ。

それでも、<お布施>とか<献金>とか<寄付>とかにのめり込んで破産までしちゃうって話になると、やっぱりその人にとって<家族>ってその程度の存在なんだろうね。

<自分の勝手で迷惑を掛けて人生までメチャクチャにしてもかまわない存在>

という意味ではさ。

ましてや実際に反対までされてるのに聞く耳持たないってのは、

『その人の言葉に耳を傾けたいと思える存在じゃない』

だってことだし。

でも、家を出ていって、それでボロボロになってまで<お布施>とか<献金>とか<寄付>とかを続けてるとかいう場合については、『自分が必要とされてる実感に依存してる』のかなあ。

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