私が異世界物を書く理由

第二幕

『結局、問題は暴力でしか解決しない』あのさあ、ネットの匿名の陰に隠れてそんな風にイキってたって、自分がその暴力に怯えてるのが見え見えなんだ

『結局、問題は暴力でしか解決しない』

あのさあ、ネットの匿名の陰に隠れてそんな風にイキってたって、自分がその暴力に怯えてるのが見え見えなんだよ？　暴力を肯定したいなら、ちゃんと顔を出して言わなきゃダメでしょ。

なんでそうやってネットの匿名の陰に隠れてんのさ？　自分が他者から暴力を振るわれたくないからでしょ？　

暴力を肯定しようとしてんのは、自分が暴力を使う側に回りたいからでしょ？　自分が暴力でどうにかしようとするのを肯定したいからでしょ？　そのクセ、他の誰かから暴力を振るわれるのが怖いからネットの匿名の陰でこそこそしながらイキるんだ。

もういい加減にそういう＜卑怯な自分＞ってのとちゃんと向き合ったらどうなの？

私？　私は怖いよ。暴力を振るわれるのは怖い。だからこそ暴力を否定するんだよ。自分がされたら嫌だから、自分も誰かに暴力を振るうことを否定する。

『歴史上の問題は結局、すべて暴力で解決されてきた』

とか言ってるのもいるけど、はあ？　本当にそれ、＜解決＞したっての？　どう解決したって言うのさ？　千年も二千年も恨みを引きずってそれがテロに繋がったりしてたりするのに、どこが＜解決＞したって？　それこそ、

『目の前の戦闘行為が終わったら問題が解決したように思ってる』

だけじゃないの？　ねえ？　実際には何も解決してないのに、自分の視界にさえ入らなきゃ解決したことにしたいってだけでしょうが。

＜暴力による革命＞

で社会の制度が変わったからって、それで本当に良くなったと思ってんの？　封建制度が崩されて民主主義社会になって、それで問題のすべてが解決したって本気で思ってる？　解決したんならどうしていまだに社会に対して不満を抱いてる人間がいんの？　おかしいじゃん。問題が別の形にすり替わっただけで実は何も解決してないってことじゃないの？

戦争まで起こして奴隷制度を解消しても、形の上では明確な＜奴隷制度＞はなくなっても、なんだかんだで『奴隷として搾取される』的なのはしっかりと残っちゃってるじゃん。

それで、

『結局は暴力でしか解決しない』

とかよく言えるよね？　

私はね、自分の子供達に、

『自分が暴力を振るいたいからって暴力を肯定するのは矛盾が過ぎる』

って分かってもらうために努力を続けてる。自分は暴力を肯定するクセに誰かから暴力を振るわれたら被害者面するのはただの＜身勝手＞だしね。

暴力を肯定するなら自分に対して振るわれた暴力も肯定しなきゃいけないし、それに対して恨みを抱くのはおかしいでしょうが。それを恨みに思うのなら、暴力そのものを否定しなきゃおかしいでしょうが。

結局、私は、自分や自分の大切な人が暴力で苦しめられたりするのが嫌だからそれを否定すんの。