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第二幕

再度言うけど、<胸糞なフィクション>ってのは、フィクションだからこそ意味があるんだよ。そこには本当に被害に遭った人はいないからさ。そして

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再度言うけど、<胸糞なフィクション>ってのは、フィクションだからこそ意味があるんだよ。そこには本当に被害に遭った人はいないからさ。

そして、創作者の思い付く限りいくらでも詳細に内容を描写することができる。だから読者は、<神の視点>で事態の全容を把握することができる。『なぜそうなったのか?』を知ることができる。

だけど現実の<事件>じゃ、それこそ裁判員になって裁判資料をすべて読むくらいじゃなきゃ、詳細を知ることなんてできやしないじゃん。

『胸糞の内容が薄っぺらでご都合主義で、登場人物がただの舞台装置でしかないのがある!』

とか言うかもしれないけど、はあ? 現実の事件の詳細も知らず上辺しか見てない人がそれを言う? 現実の事件を自分に都合よく解釈して関係者をただの<舞台装置>にしてる人がそれを言う?

<断片的な情報>にしか触れられなくてそれで勝手な印象で攻撃する相手を決めてるような人がそれを言う?

現実の事件を自分の憂さ晴らしに利用してエンターテイメントにしてるような人がそれを言う?

私は自分の子供達にはそんなことをさせたくないんだけどな。世の中の親は、自分の子供がそんなことをしてても平気だっての? まさかとは思うけど、それって、

『子供の不平不満が自分に向かないなら、他の誰かを攻撃して憂さ晴らししてくれるなら、それで構わない』

とか思ってる?

うん、最低だね。マジで最低だよ。そんな親は最低だと私は思う。

私は別に、自分の子供達に他所様を攻撃させるために生んだんじゃないんだよ。当たり前じゃん。ましてや子供達自身にちゃんと承諾をもらって生んだわけでもない。私の勝手でこの世に来てもらったんだ。その事実がある以上は、子供らが抱く不平不満については、第一義としては私にそれを受け止める責任があるんだよ。

当たり前じゃん。私が生まなければ子供達がそんな不平不満を抱くこともなかったんだしさ。

ましてや他所様に私の子供達の不平不満をぶつけられる標的になってもらわなきゃいけない<義理>も<義務>もないじゃん。

違うの?

これ自体、今までに散々言ってきたことだけどさ。だけどこれからも何度でも何度でも言わなきゃいけないことだと思う。人間って易きに流れる生き物だから。ちゃんと言い聞かせてないとすぐに楽な方へ楽な方へと流れていっちゃう生き物だからね。

親がそうやって楽な方へと逃げてて、そんな親の姿を見て育った子供がどうなるかなんて、ちょっと考えたら想像がつくでしょ?

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