私が異世界物を書く理由

子供に対して『努力したらどうにでもなる』って言うんならさ、親の側だってそうだよね？ 未婚の母でも、離婚してても、夫婦別姓を選択してても、同性

子供に対して『努力したらどうにでもなる』って言うんならさ、親の側だってそうだよね？　未婚の母でも、離婚してても、夫婦別姓を選択してても、同性婚して養子を育てても、『努力したら』不利なんてどうにでもなるってことじゃないとおかしいよなあ。

『＜親ガチャ＞なんか関係ない！　子供が努力すれば何とでもなる！』って言うんなら、親だって当然、不利を跳ね返す努力をするんじゃないの？　できなきゃおかしいよね？

それにさあ、例えば、父親がギャンブル狂いでまともに仕事もしない、生活費は母親が派遣の風俗（本番アリ）で捻出（でも大半はやっぱりギャンブルに消える）、って環境に育った子供が、それでも何とかアルバイトとは言っても真面目に仕事してるっていう例でさ、

『親がまともな学校にも行かせてくれなかったから正社員になれない！　＜親ガチャ＞外れた！』

って嘆いてたらさ、それ、少なくとも、＜ギャンブル狂いでまともに仕事もしてない親＞よりは＜アルバイトでもまじめに仕事してる子供＞の方が上じゃない？　親よりはまともじゃない？

子供は努力して、少なくとも親よりはまっとうな人間になったんだよ？　でも、その上には届かない。

家じゃ親に家のことをやらされて勉強もできず、もちろん塾にも通わせてもらえず、わずかな時間を使って自力で勉強してもぜんぜん足りなくて成績が上がらず、奨学金を受けて何とか高校大学へは行ったけど、

『あの学校の出身者は採用しない』

なんて企業の人事の裏マニュアルに載ってるような学校にしか行けなくて、やっとアルバイトを見付けられただけ。そして奨学金を返す日々。

そんなのが＜子供の側の努力＞だけでどうなるって？　本人が努力して努力してやっとそこなんだよ？　かろうじて『親よりはマシ』になったって程度。

それを、『＜親ガチャ＞に外れた！』と愚痴るくらい、何が悪いの？　そんな親でも『生んでくれただけ感謝しろ』って言うの？　子供を生んだのは、何をどう言い繕っても百パーセント親の勝手なのに？　子供の側から『生んでくれ』とお願いした事実なんてないのに？

それをおかしいと思わない感性って、私には到底『まとも』とは思えないんだけどな。

『生んでくれただけ感謝しろ』なんて言えるのは、

『子供を生んだのは、何をどう言い繕っても百パーセント親の勝手』

『子供の側から『生んでくれ』とお願いした事実なんてない』

って現実と向き合うことすらできないからこそだとしか思わないけど？

『努力努力』と言いながら、自分はその現実と向き合う努力すらしないの？

そりゃ、そんな親の下に生まれたら、＜親ガチャ＞って言葉も使いたくなるだろうし、＜非出生主義＞にもなりたくなるでしょうよ。