上 下
222 / 1,149

『四の五の言わずに目上の人間を尊敬しろ』って考え方、いったい、どこから来たの? 誰が作ったの? それを唱えた人は、本当に

しおりを挟む
世の中にはいるよね。もうすでに安全に自動車を運転する能力も失われてるのに、

『自分は事故なんか起こさない』

とか、根拠のまったくない謎の自信を持ってる人。

身体能力的にハンデがあっても、そのハンデを正しく理解してその上で安全運転を心掛けるならまだいいと思うんだよ。なのに、安全に自動車を運転する能力がない上に信号すら自分の都合で無視していいと考えてるとか、意味分かんない。

青信号の横断歩道を歩行者が渡ってるのにそこを突っ切っていく自動車とか、何考えてんの?

で、結果として事故を起こす。しかも、その事故を起こしたこと自体を、自分の責任だと認めない。

こんなのが<大人>だって言うんだよ? 

そんな大人をどうやって尊敬すりゃいいの?

大人なんだったら、

『今の自分には安全に自動車を運転する能力がない』

という現実にちゃんと向き合うべきなんじゃないの?

ネットで誰かを追い詰めて自殺させたりしたら、その事実とちゃんと向き合うべきなんじゃないの?

でも、実際にはどっちも自分の責任さえ認めようともしなかったりする。

こんな<大人>を尊敬しろとか、私は言えないよ。

目上の人間だからって、ただちょっとばかり先に生まれただけで尊敬しろとか、意味分かんないよ。

そう、『先に生まれた』だけなんだよ? それは自分の<能力>でもなければ<努力>でもない、ただの<事象>なんだ。それを尊敬する理由って、何?

この、

『四の五の言わずに目上の人間を尊敬しろ』

って考え方、いったい、どこから来たの? 誰が作ったの? それを唱えた人は、本当に、

『どんなロクデナシでも年上なら無条件に尊敬しろ』

みたいなことを本当に言ったの?

途中で誰かが自分に都合いいように改変したってことはないの?

私はむしろそうだった方が合点がいくよ。

他人のことを敬ってもいないクセに、

『自分のことは敬え』

とか言っちゃう大人や、

『物を大切にしろ』

と言いつつ子供の持ち物を壊すような大人をどうやって尊敬しろって?

『大人を尊敬しろ』

って言うんだったら、まず、大人が、

<尊敬するに値する人間>

になるべきでしょ? その努力もしないで、ただ先に生まれたからってだけで尊敬してもらえて当然とか、どんだけ甘やかされたいの?

そんな考えだから、

『<尊敬するに値する人間>であろう』

と努力しないのが、

<大人のフリをした、ただ歳を取っただけの子供>

として野放しになるんじゃないの?

本当にそれでいいの?

少なくとも私はそれでいいとは欠片も思わないんだけどね。

だからさ、努力するんだよ。

<立派な大人>にはなれなくても、尊敬まではされなくても、せめて自分の子供には信頼される人間であろうとさ。

たとえ、<ロクデナシのダメ人間>でも、せめてダメなりにダメな自分を自覚してそれと折り合う努力を見せる形でさ。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

孤独な少年の心を癒した神社のあやかし達

フェア
キャラ文芸
小学校でいじめに遭って不登校になったショウが、中学入学後に両親が交通事故に遭ったことをきっかけに山奥の神社に預けられる。心優しい神主のタカヒロと奇妙奇天烈な妖怪達との交流で少しずつ心の傷を癒やしていく、ハートフルな物語。 *丁寧に描きすぎて、なかなか神社にたどり着いてないです。

京都かくりよあやかし書房

西門 檀
キャラ文芸
迷い込んだ世界は、かつて現世の世界にあったという。 時が止まった明治の世界。 そこには、あやかしたちの営みが栄えていた。 人間の世界からこちらへと来てしまった、春しおりはあやかし書房でお世話になる。 イケメン店主と双子のおきつね書店員、ふしぎな町で出会うあやかしたちとのハートフルなお話。 ※2025年1月1日より本編start! だいたい毎日更新の予定です。

AV研は今日もハレンチ

楠富 つかさ
キャラ文芸
あなたが好きなAVはAudioVisual? それともAdultVideo? AV研はオーディオヴィジュアル研究会の略称で、音楽や動画などメディア媒体の歴史を研究する集まり……というのは建前で、実はとんでもないものを研究していて―― 薄暗い過去をちょっとショッキングなピンクで塗りつぶしていくネジの足りない群像劇、ここに開演!!

未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十
ファンタジー
俺の名は錬是(れんぜ)。開拓や開発に適した惑星を探す惑星ハンターだ。 だが、宇宙船の故障である未開の惑星に不時着。宇宙船の頭脳体でもあるメイトギアのエレクシアYM10と共にサバイバル生活をすることになった。 と言っても、メイトギアのエレクシアYM10がいれば身の回りの世話は完璧にしてくれるし食料だってエレクシアが確保してくれるしで、存外、快適な生活をしてる。 しかもこの惑星、どうやらかつて人間がいたらしく、その成れの果てなのか何なのか、やけに人間っぽいクリーチャーが多数生息してたんだ。 地球人以外の知的生命体、しかも人類らしいものがいた惑星となれば歴史に残る大発見なんだが、いかんせん帰る当てもない俺は、そこのクリーチャー達と仲良くなることで残りの人生を楽しむことにしたのだった。     筆者より。 なろうで連載中の「未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます」に若干の手直しを加えたVer.02として連載します。 なお、連載も長くなりましたが、第五章の「幸せ」までで錬是を主人公とした物語自体はいったん完結しています。それ以降は<錬是視点の別の物語>と捉えていただいても間違いではないでしょう。

下っ端妃は逃げ出したい

都茉莉
キャラ文芸
新皇帝の即位、それは妃狩りの始まりーー 庶民がそれを逃れるすべなど、さっさと結婚してしまう以外なく、出遅れた少女は後宮で下っ端妃として過ごすことになる。 そんな鈍臭い妃の一人たる私は、偶然後宮から逃げ出す手がかりを発見する。その手がかりは府庫にあるらしいと知って、調べること数日。脱走用と思われる地図を発見した。 しかし、気が緩んだのか、年下の少女に見つかってしまう。そして、少女を見張るために共に過ごすことになったのだが、この少女、何か隠し事があるようで……

こども病院の日常

moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。 18歳以下の子供が通う病院、 診療科はたくさんあります。 内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc… ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。 恋愛要素などは一切ありません。 密着病院24時!的な感じです。 人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。 ※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。 歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。

処理中です...