514 / 571
第三幕
『この程度で死ぬような弱い奴が悪い』とか、『叩かれる原因を作った奴が悪い』とか、それ、完全に<他人の所為>にしてるよね?
しおりを挟む
『結局さ、『この程度で死ぬような弱い奴が悪い』とか、『叩かれる原因を作った奴が悪い』とか、それ、完全に<他人の所為>にしてるよね? 自分が礼儀礼節に反した行いをしてるのを正当化するために、他人の所為にさ。
ちゃんと言葉を選ばない自分の<甘え>を、他人の所為にしてるよね?
自分のやってることが<まっとうな批判>だってんなら、ちゃんと言葉を選ばなきゃおかしいじゃん。
そして、自分の行為が他の誰かから批判を受けたら、それは自分が招いたことなんだよ。『叩かれる原因を作った奴が悪い』とか、他人の所為にしちゃおかしいでしょ? 仮にも『叩かれる原因を作った奴が悪い』って言うんなら、自分が批判されてもその原因を作ったのは自分だって認めなきゃおかしいじゃん。
私は<読者の声>なんてそもそも聞かないから何言われても平気だけど、だからって他の創作者さんに、『私と同じことができて当然だ!』とは言わないよ。むしろ私がそれをできるのは、私自身がサイコパスもしくはソシオバス気質の人間だからってのもあると思う。まっとうな感性を持ってる人なら、少なからずショックを受けるのがむしろ当然じゃないの?
他人から罵られても、罵られてるのが分かってても平気でいられる方が普通じゃないんだよ。
でもね、『自分が平気だからって他人も同じって考えるのはヤバい』ってことくらいは私だって分かるよ。それって、親から殴る蹴るの虐待を受けてきた人が痛みに慣れてしまって、『この程度なら殴っても別に痛くないだろ』みたいに考えて平気で他人を殴れるようになるようなことを招きかねない話だし。
さらに、『他人を死ぬまで追い詰める』ってのもそうだよ。『この程度で死ぬとは思わなかった』とかいう言い訳は、『自分ならこの程度では死んだりしない』というのを他人に当てはめて考えてたってことでしょ? それがそもそも間違ってるって話じゃん。
そしてさ、悠里にも安和にも椿にもわきまえておいてほしいんだけど、『他人の気持ちが分かる』なんてのは嘘だよ。大嘘だよ。他人の気持ちが分かる人間は、誰かを死ぬまで追い詰めたりしない。<死を選ぶほどの苦しみ>がどれほどのものか分かるだろうからね。
本当は他人の気持ちなんか分かってないからそれができるんじゃん。
臆面もなく、『気持ちが分かる』みたいに言っちゃう人なんて私は一ミリも信用できない。
でも、他人の気持ちが分からないから、理解できないから、だからこそ、『自分はこのくらい平気だけど、相手は違うかもしれない』と考えるんでしょ?
<気遣い>ってそういうもんじゃないの?
他人を平然と罵れる人は、自分の親からそれを教わってこなかったの?って話だよ』
アオの言うとおり、人間は、『他人の所為にするな』『社会の所為にするな』『世の中の所為にするな』と口にしながら、『叩かれる原因を作った方が悪い』と、『他人の所為にする』という悪癖がある。
彼女は、悠里達に、自らがその悪癖に囚われないように諭してくれてるんだ。
ちゃんと言葉を選ばない自分の<甘え>を、他人の所為にしてるよね?
自分のやってることが<まっとうな批判>だってんなら、ちゃんと言葉を選ばなきゃおかしいじゃん。
そして、自分の行為が他の誰かから批判を受けたら、それは自分が招いたことなんだよ。『叩かれる原因を作った奴が悪い』とか、他人の所為にしちゃおかしいでしょ? 仮にも『叩かれる原因を作った奴が悪い』って言うんなら、自分が批判されてもその原因を作ったのは自分だって認めなきゃおかしいじゃん。
私は<読者の声>なんてそもそも聞かないから何言われても平気だけど、だからって他の創作者さんに、『私と同じことができて当然だ!』とは言わないよ。むしろ私がそれをできるのは、私自身がサイコパスもしくはソシオバス気質の人間だからってのもあると思う。まっとうな感性を持ってる人なら、少なからずショックを受けるのがむしろ当然じゃないの?
他人から罵られても、罵られてるのが分かってても平気でいられる方が普通じゃないんだよ。
でもね、『自分が平気だからって他人も同じって考えるのはヤバい』ってことくらいは私だって分かるよ。それって、親から殴る蹴るの虐待を受けてきた人が痛みに慣れてしまって、『この程度なら殴っても別に痛くないだろ』みたいに考えて平気で他人を殴れるようになるようなことを招きかねない話だし。
さらに、『他人を死ぬまで追い詰める』ってのもそうだよ。『この程度で死ぬとは思わなかった』とかいう言い訳は、『自分ならこの程度では死んだりしない』というのを他人に当てはめて考えてたってことでしょ? それがそもそも間違ってるって話じゃん。
そしてさ、悠里にも安和にも椿にもわきまえておいてほしいんだけど、『他人の気持ちが分かる』なんてのは嘘だよ。大嘘だよ。他人の気持ちが分かる人間は、誰かを死ぬまで追い詰めたりしない。<死を選ぶほどの苦しみ>がどれほどのものか分かるだろうからね。
本当は他人の気持ちなんか分かってないからそれができるんじゃん。
臆面もなく、『気持ちが分かる』みたいに言っちゃう人なんて私は一ミリも信用できない。
でも、他人の気持ちが分からないから、理解できないから、だからこそ、『自分はこのくらい平気だけど、相手は違うかもしれない』と考えるんでしょ?
<気遣い>ってそういうもんじゃないの?
他人を平然と罵れる人は、自分の親からそれを教わってこなかったの?って話だよ』
アオの言うとおり、人間は、『他人の所為にするな』『社会の所為にするな』『世の中の所為にするな』と口にしながら、『叩かれる原因を作った方が悪い』と、『他人の所為にする』という悪癖がある。
彼女は、悠里達に、自らがその悪癖に囚われないように諭してくれてるんだ。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
百合系サキュバスにモテてしまっていると言う話
釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。
文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。
そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。
工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。
むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。
“特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。
工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。
兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。
工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。
スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。
二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。
零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。
かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。
ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
こずえと梢
気奇一星
キャラ文芸
時は1900年代後期。まだ、全国をレディースたちが駆けていた頃。
いつもと同じ時間に起き、同じ時間に学校に行き、同じ時間に帰宅して、同じ時間に寝る。そんな日々を退屈に感じていた、高校生のこずえ。
『大阪 龍斬院』に所属して、喧嘩に明け暮れている、レディースで17歳の梢。
ある日、オートバイに乗っていた梢がこずえに衝突して、事故を起こしてしまう。
幸いにも軽傷で済んだ二人は、病院で目を覚ます。だが、妙なことに、お互いの中身が入れ替わっていた。
※レディース・・・女性の暴走族
※この物語はフィクションです。
まさかwebで ミステリー大賞に リベンジする日が来るなんて!
のーまじん
キャラ文芸
冥王の迷宮
もうすぐ、2025年、止めていた作品を再開しようとかんがえる。
そんな私の元に現れたのは、オカルト克也ではなく山臥だった。
腐れヤクザの育成論〜私が育てました〜
古亜
キャラ文芸
たまたま出会ったヤクザをモデルにBL漫画を描いたら、本人に読まれた。
「これ描いたの、お前か?」
呼び出された先でそう問いただされ、怒られるか、あるいは消される……そう思ったのに、事態は斜め上に転がっていった。
腐(オタ)文化に疎いヤクザの組長が、立派に腐っていく話。
内容は完全に思い付き。なんでも許せる方向け。
なお作者は雑食です。誤字脱字、その他誤りがあればこっそり教えていただけると嬉しいです。
全20話くらいの予定です。毎日(1-2日おき)を目標に投稿しますが、ストックが切れたらすみません……
相変わらずヤクザさんものですが、シリアスなシリアルが最後にあるくらいなのでクスッとほっこり?いただければなと思います。
「ほっこり」枠でほっこり・じんわり大賞にエントリーしており、結果はたくさんの作品の中20位でした!応援ありがとうございました!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる