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第四世代
焔と彩編 この惑星における自然
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だから、人間の軍隊と同じく『損害は出さない』『損耗しない』ことを大前提としつつ、<作戦行動>に移る。木々に身を隠しつつ距離を詰めていく。
その手には<スタン弾を込めた自動小銃>。それと同時に<実弾を込めた自動小銃>と<不定形生物由来の怪物用の打撃銃>を背部に装備。必要に応じて使い分けることができるように備えているわけだ。
あくまで主目的は、
<アカトキツユ村から引き離すための誘導>
ゆえに。<殺処分>じゃない。他にどうしようもなければその選択も有り得るものの、選択肢からは外さないものの、優先順位は最低だ。<最後の手段>だ。
あの<不定形生物>が完全に<この惑星の自然の一部>になってしまってる以上、<それを由来とした生物の発生>そのものが、
<この惑星における自然>
だしな。それを人間の一方的な都合でどうこうしようってのは、普通に<思い上がり>ってもんだろ。
それをわきまえてなけりゃいずれ<手痛いしっぺ返し>があるだろう。地球人の歴史ってのは、それこそその繰り返しだったように俺は思う。
<殺さないための手加減>をすることで損害が出るリスクが増えるとしても、これまた、
『そのためのロボット』
という話なわけで。
命を持たず修理や補充が効くロボットよりは当然のこととして命を優先するさ。ただその一方で<完全な修理>はおろか補充もままならないエレクシア達<メイトギア>についてはまた少し事情が違ってくるのもありつつ。
その辺りは個別に考える。なにも常に四角四面に考えるべきだと思ってるわけじゃない。
原則は原則として、すべての事例にその原則が確実に当てはまるとも思わない。そこをわきまえてなきゃこれまた厄介事を招くだろうしな。
なんて俺の考えの下で、ますらお率いるホビットMk-Ⅱ部隊が配置に着く。
が、
「ガフッ! ガアフフッッ!!」
<猪竜に似た巨大な獣>が周囲を警戒しつつ興奮していた。自分の身に危険が迫っていることを察したのかもしれない。
ホビットMk-Ⅱらはかなり巧く身を隠してたと思うんだが、それでも悟られてしまったようだ。まあ、普通の猪竜でもそういうのに敏い奴はいるし、こいつが殊更すごいわけじゃないにしても、その一方で、
<不定形生物由来の生物ならではの特殊能力>
を持っている可能性も否定はできないな。その可能性を考慮に入れないのは、ここで生きていく上では<致命的な甘さ>だと思う。
だったらそれもしっかりと想定しなきゃだ。
生き延びるために。
その手には<スタン弾を込めた自動小銃>。それと同時に<実弾を込めた自動小銃>と<不定形生物由来の怪物用の打撃銃>を背部に装備。必要に応じて使い分けることができるように備えているわけだ。
あくまで主目的は、
<アカトキツユ村から引き離すための誘導>
ゆえに。<殺処分>じゃない。他にどうしようもなければその選択も有り得るものの、選択肢からは外さないものの、優先順位は最低だ。<最後の手段>だ。
あの<不定形生物>が完全に<この惑星の自然の一部>になってしまってる以上、<それを由来とした生物の発生>そのものが、
<この惑星における自然>
だしな。それを人間の一方的な都合でどうこうしようってのは、普通に<思い上がり>ってもんだろ。
それをわきまえてなけりゃいずれ<手痛いしっぺ返し>があるだろう。地球人の歴史ってのは、それこそその繰り返しだったように俺は思う。
<殺さないための手加減>をすることで損害が出るリスクが増えるとしても、これまた、
『そのためのロボット』
という話なわけで。
命を持たず修理や補充が効くロボットよりは当然のこととして命を優先するさ。ただその一方で<完全な修理>はおろか補充もままならないエレクシア達<メイトギア>についてはまた少し事情が違ってくるのもありつつ。
その辺りは個別に考える。なにも常に四角四面に考えるべきだと思ってるわけじゃない。
原則は原則として、すべての事例にその原則が確実に当てはまるとも思わない。そこをわきまえてなきゃこれまた厄介事を招くだろうしな。
なんて俺の考えの下で、ますらお率いるホビットMk-Ⅱ部隊が配置に着く。
が、
「ガフッ! ガアフフッッ!!」
<猪竜に似た巨大な獣>が周囲を警戒しつつ興奮していた。自分の身に危険が迫っていることを察したのかもしれない。
ホビットMk-Ⅱらはかなり巧く身を隠してたと思うんだが、それでも悟られてしまったようだ。まあ、普通の猪竜でもそういうのに敏い奴はいるし、こいつが殊更すごいわけじゃないにしても、その一方で、
<不定形生物由来の生物ならではの特殊能力>
を持っている可能性も否定はできないな。その可能性を考慮に入れないのは、ここで生きていく上では<致命的な甘さ>だと思う。
だったらそれもしっかりと想定しなきゃだ。
生き延びるために。
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