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第四世代
光編 間の悪い話
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新暦〇〇三七年三月二十二日
そんな調子で斗真とルイーゼの距離が縮まっている中、光が難しい顔で、錬慈を抱いて日向ぼっこをしていた俺に声を掛けてきた。
「ヒト蛇が発見できたんだけど、どうもアリニドラニ村に近付いてるみたい」
「なに……!?」
俺が思わず声を上げると、錬慈がビクッと体を竦ませた。そして、
「う……うええ……」
ぐずりだす。
「ああ、ああ、ごめん。ごめんな。怖かったな」
俺はまず錬慈をあやす。光もその間、静かに待ってくれる。別にたったその程度の余裕さえないほどの緊急事態ってわけでもなかったからな。
そうして錬慈が落ち着くと、
「これが十分前の映像。アリニドラニ村北東七キロ地点。河を伝ってきたみたいだね」
タブレットを俺に見せる。そこには、河から上がってきたらしいヒト蛇が母艦ドローンを睨み付けてる姿が。
まさか分かってて来たわけじゃないだろうが、何とも間の悪い話だ。
「なるべくアリニドラニ村には近付かせないように誘導できるか?」
問い掛けると、
「エレクシアやビアンカや久利生のアドバイスも受けながら対処する」
真っ直ぐに俺を見ながら応えてくれた。
ああ、そうだ。自分の力を過信せず、しっかりとエレクシアやビアンカや久利生を頼ってくれるのが助かる。こういう時、自分の力だけで何とかしようとするのが一番の悪手だと思う。だから俺も頼った。俺も光も所詮、こういうことについては素人だからな。
こうして、<部隊>を急行させる。ルイーゼを救出した時と同じようにドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱによって誘導して遠ざけるんだ。
と同時に、ルイーゼがアリニドラニ村に入ったことで手が空いた桜華と高仁も、念のため<対怪物用打撃銃>を装備して警戒に当たる。
すると、装備のためにローバーに向かおうとする桜華と高仁に、
「なにかあったの……?」
ルイーゼの問い掛け。彼女としてもここまで一緒に過ごしてきたことでそれなりに情も感じてくれていたようだ。特に桜華は、彼女の身の回りの世話をきめ細かくしてくれてたからな。それこそ、
<赤ん坊の世話をする母親>
レベルで。
これに対して桜華は、
「ヒト蛇がこの村に接近してるそうです。私と高仁は念のため警戒に当たります」
あくまで穏やかに応える。人間のような感情を持たないから、どこまでも淡々としたものだ。高仁に至っては、話は桜華に任せて佇んでいるだけだし。
「……気を付けてね……」
ロボットだからそれこそこういう時のためにいるのは分かってても、やっぱりルイーゼも人間だからついついそんな言い方をしてしまうんだろうな。
そんな調子で斗真とルイーゼの距離が縮まっている中、光が難しい顔で、錬慈を抱いて日向ぼっこをしていた俺に声を掛けてきた。
「ヒト蛇が発見できたんだけど、どうもアリニドラニ村に近付いてるみたい」
「なに……!?」
俺が思わず声を上げると、錬慈がビクッと体を竦ませた。そして、
「う……うええ……」
ぐずりだす。
「ああ、ああ、ごめん。ごめんな。怖かったな」
俺はまず錬慈をあやす。光もその間、静かに待ってくれる。別にたったその程度の余裕さえないほどの緊急事態ってわけでもなかったからな。
そうして錬慈が落ち着くと、
「これが十分前の映像。アリニドラニ村北東七キロ地点。河を伝ってきたみたいだね」
タブレットを俺に見せる。そこには、河から上がってきたらしいヒト蛇が母艦ドローンを睨み付けてる姿が。
まさか分かってて来たわけじゃないだろうが、何とも間の悪い話だ。
「なるべくアリニドラニ村には近付かせないように誘導できるか?」
問い掛けると、
「エレクシアやビアンカや久利生のアドバイスも受けながら対処する」
真っ直ぐに俺を見ながら応えてくれた。
ああ、そうだ。自分の力を過信せず、しっかりとエレクシアやビアンカや久利生を頼ってくれるのが助かる。こういう時、自分の力だけで何とかしようとするのが一番の悪手だと思う。だから俺も頼った。俺も光も所詮、こういうことについては素人だからな。
こうして、<部隊>を急行させる。ルイーゼを救出した時と同じようにドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱによって誘導して遠ざけるんだ。
と同時に、ルイーゼがアリニドラニ村に入ったことで手が空いた桜華と高仁も、念のため<対怪物用打撃銃>を装備して警戒に当たる。
すると、装備のためにローバーに向かおうとする桜華と高仁に、
「なにかあったの……?」
ルイーゼの問い掛け。彼女としてもここまで一緒に過ごしてきたことでそれなりに情も感じてくれていたようだ。特に桜華は、彼女の身の回りの世話をきめ細かくしてくれてたからな。それこそ、
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「ヒト蛇がこの村に接近してるそうです。私と高仁は念のため警戒に当たります」
あくまで穏やかに応える。人間のような感情を持たないから、どこまでも淡々としたものだ。高仁に至っては、話は桜華に任せて佇んでいるだけだし。
「……気を付けてね……」
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