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第三世代

按編 狩り

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しかし、そんな<ロボットの特性>など知るはずもないあんは、ただ号機に懐いてるだけだった。

しかも不思議なことに、他のドーベルマンDK-aやドーベルマンMPMには見向きもしないんだ。

一応、ドーベルマンDK-aの方は、機体に漢数字でナンバリングはしてあるものの、当然、あんは文字を知ってるはずもない。

だから、<模様>として区別してるのかもしれないな。

<伍>と書かれた機体の模様で、号機だと分かるのかもしれない。

が、もしかするともっと別の<何か>で区別している可能性も、ないとは言えないのか。

それが何なのかは正直分からないものの、あんに区別がついているのならそれでいいんだと思う。



そして日が傾き始めると、りんの群れも動き出す。

狩りの時間だ。

レオンはライオンに似て雄は狩りをしないことも多いものの、りんの群れは、りんが、自分以外の雌がパートナーのゆうと番うことを嫌い追い出してしまうので、群れが大きくならない。その所為か、ゆうも一緒に狩りに出る。

ちなみに、コーネリアス号の反対側を寝床にしているそうかいの群れも、ボスであるそうかい自らが率先して狩りに出るんだが、こちらは十分な大きさを持ちながらいまだにそれだ。

ただ、他にもボス自らが狩りに出る例は少なからず確認されているので、この事例は少数派ではありつつもないわけでもないことも確かなんだろう。

なお、号機は狩りそのものには参加しない。あくまで距離を置いて外敵の襲撃に備えるだけだ。

今日は、インパラ竜インパラの群れを狙うようだ。

ドーベルマンMPMが耕した<畑>に引き寄せられたインパラ竜インパラの群れに対して、りん達がストーキングを行う。大人の腰くらいの高さの草に身を潜めてゆっくりと慎重に接近するんだ。

この辺りは、皆、すっかり心得たもので、インパラ竜インパラに気付かれずにじりじりとにじり寄っていく。

実はこのインパラ竜インパラの群れは、そうの群れが仕留め損ねてこちら側に逃げてきたものだった。最近加わった若い雌(こちらは実はゆうに近付こうとしてりんに追い払われ、そうの群れに加わったという経緯がある)に任せたところ失敗して逃げられてしまったらしい。

それ自体はよくあることなので、そうは気にしていなかった。

ついでに言うとその雌は、そうけいの娘であるさんの息子の阿嵐あらんと仲がよく、いずれ番い、阿嵐あらんの巣立ちと共に新しい群れを作ることになると見られている。

この調子で家族が増えていってるので、正直、俺自身はもはや把握しきれていない面もある。



などと俺が脱線している間にもりん達は十分にインパラ竜インパラに接近。群れから少し離れたところにいた、やや足を引きずるように歩くインパラ竜インパラに狙いを付けたようであった。

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