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大家族
事態(こういうことも当然起こるんだろうが)
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河の上を滑空して向こう岸へと渡った鷹と翔を追って、マイクロドローンを向かわせた。生態調査も兼ねて二人を見守る為だ。
セシリアがリンクしているコーネリアス号の装備品のドローンはバッテリーが完全に駄目になっているので、俺が持っていた無線給電機付バッテリーが内蔵されたドローン用コンテナの周囲数十メートルでしか使えない。だから殆ど監視カメラ程度の使い方しかできなかった。こうやって追跡するのはエレクシアもリンクできる方のマイクロドローンの役目である。
まあそれはいいとして、鷹は、熱心に、意外と言ったら失礼かもしれないが丁寧に翔の指導を行っていた。
密林の中での狩りも仕方ももちろんだが、他の鳥人間の仲間とのコミュニケーションなどについても教えているらしい。
ただ、若い雄と思しき個体が近付いてきて馴れ馴れしく翔に絡もうとすると「シャーツ!!」っと牙を剥いて威嚇し、追い払っていた。まあ確かにまだ雄の相手をするには幼すぎるだろうしな。
しかし、野生でもあんなに小さい子にアプローチしたりするんだな。面白い。
なんてことを、エレクシアが受信している映像をタブレットに転送してもらって、來と一緒に遊んでいる光を見守りつつ眺めながら思ったりもしていた。
だが、その時、俺は映像の中で何かが鷹達の後ろで動くのが見えた。瞬間、背筋をゾワッとしたものが走り抜ける。ほんの一瞬だったが間違いない。
鷹も気付いたらしく、「ギャーッ!」と叫びつつ翔を掴んで空へと放り投げた。そして自分も続けて木の枝を思い切り蹴って飛び上がろうとする。が、間に合わなかった。鷹の背後に黒い巨大な影が突然現れて、彼女の体がくの字に折れて弾け飛ぶ。
ドローンのカメラの画面から見えなくなった鷹の代わりに映し出されたモノ。
それが何か確認できた瞬間、俺は命令していた。
「エレクシア! 鷹を助けろ!!」
俺が光を抱きかかえて宇宙船のタラップを駆け上がりながら言い終える時には既に、エレクシアの体は弾丸のように密林の中へと走り込んでいた。
生い茂る木々をものともせず凄まじい速度で移動している様子が、エレクシアのカメラ映像を受信しているタブレットに映し出される。そして、
「セシリア! マスターと家族を頼みます!!」
との通信が。
「はい! エレクシア様!!」
家の中の掃除をしていたセシリアが外へと走り出し、駆けずり回っていた子供達を次々とひっ捕らえて、
「錬是様も緊急対応を!!」
と声を掛けてきたのだった。
セシリアがリンクしているコーネリアス号の装備品のドローンはバッテリーが完全に駄目になっているので、俺が持っていた無線給電機付バッテリーが内蔵されたドローン用コンテナの周囲数十メートルでしか使えない。だから殆ど監視カメラ程度の使い方しかできなかった。こうやって追跡するのはエレクシアもリンクできる方のマイクロドローンの役目である。
まあそれはいいとして、鷹は、熱心に、意外と言ったら失礼かもしれないが丁寧に翔の指導を行っていた。
密林の中での狩りも仕方ももちろんだが、他の鳥人間の仲間とのコミュニケーションなどについても教えているらしい。
ただ、若い雄と思しき個体が近付いてきて馴れ馴れしく翔に絡もうとすると「シャーツ!!」っと牙を剥いて威嚇し、追い払っていた。まあ確かにまだ雄の相手をするには幼すぎるだろうしな。
しかし、野生でもあんなに小さい子にアプローチしたりするんだな。面白い。
なんてことを、エレクシアが受信している映像をタブレットに転送してもらって、來と一緒に遊んでいる光を見守りつつ眺めながら思ったりもしていた。
だが、その時、俺は映像の中で何かが鷹達の後ろで動くのが見えた。瞬間、背筋をゾワッとしたものが走り抜ける。ほんの一瞬だったが間違いない。
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ドローンのカメラの画面から見えなくなった鷹の代わりに映し出されたモノ。
それが何か確認できた瞬間、俺は命令していた。
「エレクシア! 鷹を助けろ!!」
俺が光を抱きかかえて宇宙船のタラップを駆け上がりながら言い終える時には既に、エレクシアの体は弾丸のように密林の中へと走り込んでいた。
生い茂る木々をものともせず凄まじい速度で移動している様子が、エレクシアのカメラ映像を受信しているタブレットに映し出される。そして、
「セシリア! マスターと家族を頼みます!!」
との通信が。
「はい! エレクシア様!!」
家の中の掃除をしていたセシリアが外へと走り出し、駆けずり回っていた子供達を次々とひっ捕らえて、
「錬是様も緊急対応を!!」
と声を掛けてきたのだった。
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