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最上級生
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やがていくつも季節は巡り、彼女は十六歳になっていた。しかも、誕生日を明日に控え、ほぼ十七歳である。
だが、外見上の彼女は、十五歳の頃から大きな変化がなかった。小学生にしては大きいが、しかし発育の良い子ならこのくらいはたまにいるという程度なので、ランドセルを背負っていても、『ああ、発育の良い子なんだな』程度の認識で済むような見た目をしていた。
結局、平均身長には届かず、身長は百五十四センチ。体重は四十三キロ前後。おおよそ十三歳くらいの女子の平均という感じだろうか。
胸も決して大きいとは言えないぎりぎりBカップであり、発毛も濃いとまでは言いにくいもののほぼ生えそろったと言えるだろう。ちなみに手入れはしていないのでそのままではある。けれども脇も注意して見ないと目立たない程度なのでさほど気になるものでもない。
今もにこやか学級(=特別支援学級)だが、一応は六年生相当。最上級生という扱いではある。体も一番大きいのでクラスの中心的な存在になっていた。
と言っても彼女自身の様子は基本的に変わっておらず、他の生徒が勝手に彼女の周りに集まっているだけだが。
彼女は今でも、暇さえあれば絵を描いている。以前に比べれば多少は上達したとはいえ、やはり決して上手いというほどではない。絵で生計を立てるのは難しいレベルではあった。だからそれを期待はしていない。神河内良久が十分な蓄えを持っており、おそらく贅沢さえしなければ一生、生活に困ることはないだろう。そして彼女は贅沢など無縁の存在だった。彼女は日々無事に過ごせればそれ以上何も望んでいない。
辛うじて掛け算と割り算までは理解した。しかしいまだに繰り上がりや繰り下がりが理解出来ておらず、筆算などが使えなかった。だが、その分、イメージでかなり補えているらしく、多少の時間はかかっても正解は出してくる。制限時間のあるテストでは間に合わないので良い成績は出ないものの、日常生活ではそれほど支障はないだろう。
また、普段の生活では精神的にも安定しており、無闇に他人に攻撃的になることもない。害意を向けられたり仲間と認めた者を害されたりすれば瞬時に凶暴性を見せるのだろうが、要は周りの人間がそういうことしなければよいのだ。
なお、普通学級の生徒との溝も相変わらずではある。さりとてそれが何か実害があるかと言えば別にない。彼女が気にしてないのだから害になりようがない。彼女は既に必要な人間関係は構築している。故にそれ以上は蛇足なのだった。
だが、外見上の彼女は、十五歳の頃から大きな変化がなかった。小学生にしては大きいが、しかし発育の良い子ならこのくらいはたまにいるという程度なので、ランドセルを背負っていても、『ああ、発育の良い子なんだな』程度の認識で済むような見た目をしていた。
結局、平均身長には届かず、身長は百五十四センチ。体重は四十三キロ前後。おおよそ十三歳くらいの女子の平均という感じだろうか。
胸も決して大きいとは言えないぎりぎりBカップであり、発毛も濃いとまでは言いにくいもののほぼ生えそろったと言えるだろう。ちなみに手入れはしていないのでそのままではある。けれども脇も注意して見ないと目立たない程度なのでさほど気になるものでもない。
今もにこやか学級(=特別支援学級)だが、一応は六年生相当。最上級生という扱いではある。体も一番大きいのでクラスの中心的な存在になっていた。
と言っても彼女自身の様子は基本的に変わっておらず、他の生徒が勝手に彼女の周りに集まっているだけだが。
彼女は今でも、暇さえあれば絵を描いている。以前に比べれば多少は上達したとはいえ、やはり決して上手いというほどではない。絵で生計を立てるのは難しいレベルではあった。だからそれを期待はしていない。神河内良久が十分な蓄えを持っており、おそらく贅沢さえしなければ一生、生活に困ることはないだろう。そして彼女は贅沢など無縁の存在だった。彼女は日々無事に過ごせればそれ以上何も望んでいない。
辛うじて掛け算と割り算までは理解した。しかしいまだに繰り上がりや繰り下がりが理解出来ておらず、筆算などが使えなかった。だが、その分、イメージでかなり補えているらしく、多少の時間はかかっても正解は出してくる。制限時間のあるテストでは間に合わないので良い成績は出ないものの、日常生活ではそれほど支障はないだろう。
また、普段の生活では精神的にも安定しており、無闇に他人に攻撃的になることもない。害意を向けられたり仲間と認めた者を害されたりすれば瞬時に凶暴性を見せるのだろうが、要は周りの人間がそういうことしなければよいのだ。
なお、普通学級の生徒との溝も相変わらずではある。さりとてそれが何か実害があるかと言えば別にない。彼女が気にしてないのだから害になりようがない。彼女は既に必要な人間関係は構築している。故にそれ以上は蛇足なのだった。
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