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潮流

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 甲板へと続く扉を開けるなり、いきなり響き渡った鼓膜を突き破るような轟音に、メルリーナは思わず耳を覆ってしゃがみこんだ。

「やったぞっ!」
「準備しろっ!」

 聞こえる歓声に恐る恐る顔を上げれば、併走する敵船の帆の一部が、穴だらけになって燃え落ちるのが見えた。

 向こうの船の甲板を駆け回る者たちの姿も見えるほど接近した敵船目掛けて、甲板に並んだ揃いの軍服を着た海兵隊員たちが長銃を構えて一斉に撃ち始める。

 石が弾けるような音に急かされるようにして慌てて飛び出し、階段をよじ登って後甲板の操舵輪の傍で指揮を執っているブラッドフォードの傍まで行こうとしたが、あっという間に硝煙が立ち込め、視界が霞む。

 みるみるうちに互いの船が接近し、ガツンと大きな揺れに襲われた。

「きゃっ」

 つんのめって転がりそうになったメルリーナは、思わず目の前にあったもの――すなわち、操舵手のジャックの横に仁王立ちになっていたブラッドフォードの足にしがみついてしまった。

「おい、メル。ヤル気があるのは結構なこったが、今は大人しく引っ込んでろ」

 はっとして見れば、危うく思い切りブラッドフォードの股間に顔を埋めるところだった。
 ぎろり、と黒い瞳で睨まれ、メルリーナは、慌ててしがみついていた手を放して立ち上がった。

「だ、大丈夫、ですっ!」

「大丈夫かどうかは問題じゃねぇ。邪魔だって言ってるんだ」

 ブラッドフォードは、思い切り顔をしかめた。

「じゃ、邪魔にならないようにっ……!」

 自分だって、この船の乗組員の一員だと、メルリーナは胸に抱きしめていた長銃を構えようとしたが、いきなりブラッドフォードの大きな手に頭を押さえつけられ、ふたたびしゃがみ込んだ。

「チッ!」

 ブラッドフォードが舌打ちして腰に携えていた短銃を放つと、「船長っ!」「野郎っ!」と怒号が飛び交い、続いて断末魔の悲鳴が聞こえた。

 押さえつけるブラッドフォードの手に逆らって顔を上げたメルリーナは、普段の優男ぶりが嘘のような迫力満点、冷酷さと残忍ささえ感じさせる笑みを浮かべたゲイリーが今にも敵船に乗り移ろうとしているのを見た。

「てめぇら、腰抜けと罵られたくなきゃ、さっさと乗り込めっ!」

 怖気づいたら海へ蹴り落とすと脅すゲイリーの怒声を合図に、前甲板と後甲板のちょうど真ん中あたりに控えていた海兵隊員たちが、「わぁっ」という鬨の声をあげ、接舷した敵船へ次々と飛び移って行く。

 一方、鉤綱で捕らえられた敵船からこちらへ飛び移ろうとする者には、待ち構えていた居残り組の乗組員たちから容赦のない銃撃が加えられる。

 基本的に船医のエメリヒ以外の全員で船を守るため、接近戦となると、下甲板にいた砲撃手たちも手に手に何かしらの武器を持って飛び出して来る。

 ブラッドフォードの足――今度は問題のないあたりにしがみつきながら首を伸ばして様子を窺えば、相手は、統一性もなく薄汚れただらしのない服装から、海軍ではなく海賊だとわかった。

 船に乗り込まれた海賊たちは、捕虜になれば拷問、もしくは処刑という最悪の二択が待っていると知っているため、運よくどこかへ漂着して生き延びるという、殆ど皆無に近い可能性に縋るようにして、次々と海へ飛び込んでいく。

 あっという間に制圧された海賊船に残されたのは、形式的な身元確認の後、海に沈められる運命にある死体と、どこからか略奪された財宝だけだった。

 今回もまた、ブラッドフォードの圧勝で、今回もまた、メルリーナは何の役にも立てないままだった。

 役に立つことをそもそも期待されていないのだろうし、実際に銃を撃つのは怖いとは思うが、一年近くも船に乗っていながら、戦闘になるたび、しゃがむか転がるかしかしていない現状に、メルリーナは落ち込んだ。

「しっかし、随分と迂闊なヤツラだったな……」

 ブラッドフォードは、奪った船を曳航するつもりらしく、海賊が潜んでいないか隅々まで探り、ネズミ一匹見逃すなと命じた。
 その一方で、アンテメール海域を根城にする海賊にしては、昼間から警戒を怠って、砲撃の射程距離に入るまで気付かないなど、軽率すぎると首を傾げた。

「確かに。反撃もロクに出来ない有様で、ヒヨッコばかりが乗っていたんじゃねぇかと思えるほどですな」

 航海長のクルトも、口ひげに埋もれた口をもぞもぞと動かして、苦い表情になる。

「それとも、盛大に酒をカッ食らって酔っぱらっていたのか……」

 陸からさほど離れていない距離だから、それもあり得るかもしれないとブラッドは呆れたように溜息を吐いた。

「港で、稼いだ財宝を使い果たしていたとしても、取り敢えず、船は修理すればまだ使えるだろう。国王陛下への無粋な土産だな」

 ウィスバーデン王国の港町シーフブレムゼまであと四、五日という距離だ。
 多少のお荷物を引き摺って行くのも問題ないだろうとクルトも同意する。
 海賊相手の戦いで手に入れられる、一番素晴らしい財宝は、船かもしれないとメルリーナは思う。

 沈まない程度にダメージを与えて船を丸ごと手に入れれば、わざわざ一から新しいものを造る必要はない。資金と材料の節約になるので、買いたいと言う商人は少なくないし、各国の海軍も同様だ。

「メル。危ないから寄越せ」

 いきなりずいっと差し出されたブラッドフォードの手に、メルリーナは何のことだろうと目を瞬いた。

「銃だ! うっかりケツでも撃たれちゃかなわねぇからな」

「け、ケツ……」

 メルリーナは顔を赤くして銃を突き出すようにして渡す。
 ケツなんか撃たないと、自信を持って言い切れないのが悔しいところだ。

「メル! 怪我はないかい?」 

 海賊船から引き揚げて来たゲイリーがご機嫌な様子で階段を駆け上って現れ、手にしていた茶色の酒瓶をブラッドフォードに放った。

「は、はい……」

「誰にも怪我させてないかい?」

「……」

 メルリーナがむっとして睨むと、ゲイリーは声を上げて笑った。

「ブラッド。それ、エナレス産だよ。船倉に山と積んでいた。どこからどうやって手に入れたものだろうね?」

 さっぱりわからないと肩を竦めたゲイリーは、いつものように綺麗に髭を剃り、赤いコートに白いトラウザーズと黒のブーツと言ういかにも軍人らしい制服に身を包んでいた。

 先ほどまでの激しい戦闘をまるで感じさせない涼しい顔に、メルリーナはなかなか掴み切れない人物だと思う。

 大半の乗組員は、シャツにせいぜいベスト、黒いトラウザーズにブーツもしくは裸足という格好が通常で、敵船に乗り込む時だけ、ゲイリーのような軍服を着込むのだが、ゲイリーは、常日頃からだらしない格好はしない。
 かといって、洒落者なのかと言えばそういうわけでもなく、本人曰く、身だしなみを整えずには、人前に出られない生活を長くしていたせいらしい。

 ゲイリーは、その身なりや身のこなしなどから、多分良家の出身だろうとメルリーナは踏んでいたが、色々と聞き出そうとしても、いつもはぐらかされてしまう。
 ブラッドフォードや他の船員たちに訊いても、緘口令が敷かれているらしく、みんな思い切り怪しい様子でしらばっくれて、視線を合わせてもくれない。

 人には、言いたくないこと、知られたくないことがあるのだとはわかっていても、少し寂しい。

 特に、他の船員たちがほとんど開けっ広げなだけに、自分だけ知らないというのは何だか仲間外れにされているような気がした。

「メルも飲んでみたいの?」

 ブラッドフォードから瓶を受け取り、口をつけかけたゲイリーは、じっと見つめるメルリーナが強請っていると思ったらしく、譲ろうとした。

「い、いえ、い、いらないです」

「ゲイリー。メルに酒は飲ませるな。この前、さんざん酔っぱらって暴れるメルを寝かしつけるのに、何人犠牲になったか忘れたわけじゃねぇだろうな?」

 先日、夜の見張りに挑戦したときのことを指摘され、メルリーナは恥ずかしさに顔が熱くなった。

 見張りについていた船員から、眠気が覚めると言って渡されたキツイ酒を加減も知らずに思い切り呷ったメルリーナは、あっという間に酔っ払い、ヴァンガード号に乗って覚えた卑猥極まりない歌を熱唱し、熟睡していた乗組員たちの安眠を妨害したのだ。

 なかなか歌うのを止めなかったため、ぐでんぐでんになるまで酒を飲まされのだが、途中暴れるメルリーナの拳を受けた何人かは鼻血を噴いたらしい。

 翌日、二日酔いで起き上がれなくなったメルリーナには、その夜の記憶は全くなかったけれど。

「ほろ酔いくらいでやめれば、大丈夫だよ」

「駄目だ。船の上じゃ、絶対に飲ませるな。これは、船長命令だ」

「はいはい。だってさ、メル。ごめんね」

「……いえ」

 自分でも飲まない方がいいのではないかと思っていたので、メルリーナは消え入りそうな声で返事をした。
 
「それにしても、エナレス絡みか……前々からきな臭かったが、いよいよ呑気にしていられないかもしれねぇな」

 船の安全を確保したブラッドフォードは、髭を生やした顎を摩りながら唸った。

 アンテメール海に面していないエナレス帝国は、長い間、海岸線沿いにある国を、その港を欲している。
 リーフラント王国が最も条件の良い位置にいるが、カーディナルとの繋がりもある国のため、強引な真似も出来ず、その隣国であるウィスバーデンは独立独歩、他国の干渉を嫌い、軍国主義と言ってもいいほど武に偏った治世をしているため、迂闊に動けない。
 下手に手を出せば、リーフラントや周辺国を巻き込んで歯向かって来るのは目に見えているためか、エナレスから近づくことはなかった。

 しかし、現状を打開しなくては永遠にアンテメール海には漕ぎ出せない。

 痺れを切らして強引な真似をする可能性は常にあるのだと言うブラッドフォードに、ゲイリーはにやりと笑う。

「アンテメール海で楽しめる相手が増えてくれれば、わざわざ西海まで出て行かずとも済む。ぜひとも、エナレスには愚かな真似をして欲しいものだね」

「文字通り血の海になるかもしれねぇぞ?」

「それも悪くない。細々とした国が林立しているよりも、カーディナルと二大強国になってくれた方がウィスバーデンの立ち位置も定めやすい。もしくは、共倒れになってくれれば、それはそれでオイシイ話だ」
 
 海の上で戦っているときが一番生きていることを実感できると言うゲイリーに、ブラッドフォードはげんなりした顔で首を横に振る。

「おまえが血塗れの人生を送りたがっているとは知らず、その王子様面に寄って来る女たちが哀れだな」

「ご令嬢たちは、僕が血塗れだろうが、汚物塗れだろうが、魅力的な身分があればそれで構わないと思っているさ」

 にっこり笑ったゲイリーに、メルリーナは首を傾げた。
 掴みどころのない切り込み隊長は、そんなメルリーナを見てくすりと笑う。

「君の王子様もそういう目に遭っているに違いないよ、メル」

 不意打ちに、ドキリとした。

 ゲイリーは、何でもない顔が出来ずに俯くメルリーナの頭を軽く撫でて、耳に唇を寄せて囁いた。

「陸に上がったら、近況くらいはわかるんじゃないかな。例えば……いよいよ婚約したかどうか、とかね?」



◇◆



「おはよう、メル。相変わらず、早起きだなぁ」

 最上後甲板から、一昨日の海賊船との戦闘が嘘のように穏やかに凪いだ、船影ひとつ見えない海に昇る朝日を眺め、手のひらの上の羅針盤が示す方角を確かめていたメルリーナは、欠伸を噛み殺しつつ声をかけてきた船医のエメリヒに微笑み返した。

「おはようございます、エメリヒさん。よく眠れましたか?」

「ああ。先日の戦闘でも、誰も大した怪我をしなかったからな。幸い、誰もメルにを撃たれずに済んだし」

 焦茶色の瞳にからかいの色を浮かべてにやりと笑うエメリヒに、メルリーナがむっとすれば、くすくすと笑いながら隣に並んで潮風に目を細める。

「いい風だ。これなら、海賊船を曳いていても、今日の夕方には港に着くだろう。メルは、ウィスバーデンを訪れるのは、初めてか?」  

「はい」

「そうか。だったら、たくさん楽しめ。船長とゲイリーは、陛下に帰還の挨拶をしに王都へ行くだろうから、一緒に連れて行ってもらうといい。短くともひと月は滞在するだろうから、ゆっくり見て回れるぞ」

「はい」

 約一年の船乗り生活では、ひとつの港には長くても十日間くらいしか滞在せず、その滞在も補給やちょっとした息抜きのためということで、じっくり観光するなんてことは出来なかった。
 その代わり、数多くの港に立ち寄り、色んな国の色んな風景を目にすることが出来た。

「船員たちも半数くらいは入れ替わるし、船の総点検も必要だしな」

 ウィスバーデン海軍では、船長などの重要な役目にあたっている者を除き、家族のいる船員は一年おきで海と陸の生活を交代することになっていることは、ゲイリーから聞いていた。

「エメリヒさんも、下りるんですか?」

 チェスの好敵手のひとりでもあるエメリヒが下船してしまったらとても寂しくなるとメルリーナが問えば、苦笑が返って来た。

「下りたくとも、下ろしてもらえない。ヴァンガード号には荒くれ者が乗っているから、船医になりたいという奇特なヤツはそうそう見つからない。ま、でも、実家には顔を出すつもりだ。両親の顔くらいは見ておかないとな。メルは、船長かゲイリー、どちらかの家に滞在させてもらえるだろうが、どちらにせよ、快適なこと間違いなしだ」

「そう、ですか……」

 ゲイリーの家は、きっと貴族で金持ちなのだろうと思われるが、ブラッドフォードの方はいくら伯爵とはいえ、想像がつかない。
 メルリーナは、せめて海賊の隠れ家のような場所ではないことを祈った。

「ところでメル。今更だが、なぜいつも夕日じゃなくて朝日を拝んでいるんだ?」

「そ、それは……」

 夕日ならいつでも見ることが出来る。
 夜の見張りに立つわけでもなく、帆を張る準備に取り掛かるわけでもないのに、何故朝早く起き出すのだと問うエメリヒに、メルリーナは口ごもった。

 ヴァンガード号に初めて乗った日から、晴れているときは海から昇る朝日を眺め、羅針盤を見てリヴィエールの方角を確かめるのが日課になっていた。

 朝日でなくてはいけないのは、朝焼けの空を見ると、ディオンの髪の色を思い出すからだ。
 朝焼けも夕焼けも同じ色かもしれないが、メルリーナの中のディオンのイメージは、これからぐんぐん天高く昇ろうとする朝日だった。

 でも、そんなことは恥ずかしくてとても口に出来ない。
 メルリーナは、じわりと熱くなる頬を押さえ、目線を海と太陽に固定して沈黙を守る。

「ははぁ……メルの王子様に関係があるんだな?」

 腕を組んで考え込んでいたエメリヒは、にやりと笑ったようだ。

 ブラッドフォードとメルリーナの最後の勝負の日、その場にいなかったエメリヒの耳には、随分と面白おかしく脚色された顛末が囁かれているに違いなかった。

 ヴァンガード号に乗っている者の中で、メルリーナを引き止めようとしたディオンのことを知らない者はいない。

「もうすぐ一年か。ウィスバーデンとリヴィエールは、それなりに交流がある。陸に上がれば、今どうなっているか情報を得られるだろう」

 メルリーナは、そんなエメリヒの言葉に、ますます唇を引き結んだ。

 毎日、色んなことがあって、色んなことを学んで、小麦色になった肌と同じくらい、自分でも別人じゃないかと思うほど、メルリーナは変わった。

 基本的に声が大きく仕草も言葉も荒々しいが、気のいい乗組員たちとの付き合いで、大きな声や怒声を聞いても頭が真っ白になることはなくなったし、こうしてエメリヒと話すように、誰とでも普通に会話することが出来るようになった。
 色んな相手とチェスをして、色んな考え方を学び、色んな国に立ち寄って、色んな光景を目撃した。

 一年前とは、全然違う自分がいた。

 それでも、やっぱりディオンを思い出さずにはいられない。
 新しいことで頭の中も胸の中もいっぱいになっていても、ディオンのことを忘れてしまうことはなかった。

 気になるか、気にならないかと問われたら、もちろん気になる。
 会いたいか、会いたくないかと問われたら、会いたいと思ってしまう。

 それなのに、ディオンが今、どこで何をしているのか、知りたいような、知りたくないような、複雑な気持ちだった。

「もしもメルが望むなら、ウィスバーデンで生きることも出来るだろう。船長はもちろん、ゲイリーや他の船員、俺も力になってやれるから」

 エメリヒの優しい申し出に、メルリーナは目を瞬いて頷く。

 ディオンと再戦するという約束を果たすべきだとは思うけれど、場合によっては二度と会わない方がいいことだってあり得るとは思っていた。

 もしもディオンが、フランツィスカと婚約して、更には結婚していたりしたら、会うこと自体が無理だ。

 本当に、二度とディオンに会わずにいられるのか、そうなったら自分はどうなってしまうのか、メルリーナにはわからなかった。

 ディオンは、それでも会いたいと言うかどうかも、わからなかった。

「はよー」
「早えぇな、メル」
「メル、エメリヒ! おはようっ!」

 しばらくエメリヒと二人で潮風に吹かれていると、起き出した船員たちが次々と甲板へ上がって来始めた。

「エメリヒ、メルを独り占めすんなよ!」
「メルは、俺らみんなのもんなんだからな」
「そうだそうだ! エセ女たらしの船長のものではない!」
「おーっ! それ、言えてらぁ! ぎゃははっ」

 口々にエメリヒとメルリーナに挨拶し、好き勝手なことを言いながら、それぞれの仕事に取り掛かる。
 その中には、航海長のクルトもいて、いつものように船の様子を確かめるべく、ぐるりと甲板を歩き回った後、メルリーナを見つけると昼も夜も変わらず生やしっぱなしの髭の間から、もごもごと告げた。

「メル。船長がお呼びだぜ」
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