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泣き虫でも魔法使いになりたい!!
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渚お兄ちゃんが正座してパパとママに怒られている。
よく話が分からないけど不審者がどうのこうの言ってる。
「あ~、ごめんて!!それより、かなり遅れたけど陽菜ちゃんの入学する日が決まったよ!!」
両手で耳を押さえながら大きな声で言うお兄ちゃん。
私も真似してみる。
「入学はいつ??」
真似しながら言うと渚お兄ちゃんは笑い
「今、すぐに!!」
といい、ぱちん!!と指を鳴らす。
ママとパパが慌てて私と手を繋いで。
そうしたら、急にぎゅん!!っと引っ張られるような感覚とふわふわとエレベーターに乗ってる時の感覚がして。
気が付いたら大きな門の前に立っていた。
しかも、服が変わっていて。
真っ白な綺麗なワンピースを着ていて。
フードが付いてるマントも来ていた。
マントは桃色!!
とってもかわいい!!
「す、すごいすごいすごい!!!」
ぴょんぴょんと跳ねていたら渚お兄ちゃんが
「さて、陽菜ちゃん。僕が受け持ってるクラスに来てもらうからしっかりとついてきてね?」
にこりと笑いすたすたと歩いていく。
ママとパパの間を歩きながらついていくんだけど。
早くて早くて。
もう、走ってる気分だよ。
ようやく止まってくれたと思ったら教室の前で。
ぜぇぜぇと息を整えるのに必死で。
しゃがみこむ。
パパとママが背中とか汗を拭いてくれて。
いつも優しい渚お兄ちゃんは何も言わずにただ私を見ていて。
少し、怖くなって慌てて立ち上がって。
そしたらいつもの笑顔で
「呼ぶまでここにいてね。」
渚お兄ちゃんはそういうと教室に入っていった。
「ママ、パパ。何でそんな怖い顔なの?」
上を見るとママとパパは怖い顔で笑っていた。
「はーい、おいで桜ちゃん!!」
扉をそっと開いて顔だけ出す。
首を傾げていたら体重をかけすぎてこけた。
「さ、桜ちゃん?」
渚お兄ちゃん。
「い、痛いよ。渚お兄ちゃん。」
目に涙をためて言うと後ろから
「大丈夫か、陽菜!!」
「すぐに、治してあげるからね!!」
パパが私を抱き上げてくれてママがそっと手のひらからは緑色の光が出て膝の傷を少しづつ消していく。
「痛いの痛いの飛んでいけ。」
ママは優しい声で膝をそっと撫でてくれる。
(((((親ばかだ。)))))
教室にいた生徒は全員心の中で同じことを思った。
渚に関しては
(もう、嫌だ。この夫婦。)
頭を痛そうに抱えていた。
「えーと。桜陽菜です!!よろしくお願いします。」
ぺこりと頭を下げるとみんな呆けたように私を見る。
あれ?
何かしたかな??
(妹みたい。)
(守りたい。)
(え、同じ人間?)
クラスメイトはそれぞれに思い陽菜は首を傾げながら固まっていた。
「はいはい、桜ちゃんは、たすくの隣ね。」
た、すく?
誰??
「この前抱き着いてきたやつ。」
ぼそっと教えられきょろきょろと探したら手を振ってくれる男の子がいた。
なるべくこけないように急いで隣に座ると
「この前はごめんな。」
と顔の前に両手を合わして謝られ思い切り首を横に振る。
「よかった。」
安心したように笑われつられて私も笑う。
「これから、よろしくお願いします、たすく君。」
「おう、よろしくな!!」
よく話が分からないけど不審者がどうのこうの言ってる。
「あ~、ごめんて!!それより、かなり遅れたけど陽菜ちゃんの入学する日が決まったよ!!」
両手で耳を押さえながら大きな声で言うお兄ちゃん。
私も真似してみる。
「入学はいつ??」
真似しながら言うと渚お兄ちゃんは笑い
「今、すぐに!!」
といい、ぱちん!!と指を鳴らす。
ママとパパが慌てて私と手を繋いで。
そうしたら、急にぎゅん!!っと引っ張られるような感覚とふわふわとエレベーターに乗ってる時の感覚がして。
気が付いたら大きな門の前に立っていた。
しかも、服が変わっていて。
真っ白な綺麗なワンピースを着ていて。
フードが付いてるマントも来ていた。
マントは桃色!!
とってもかわいい!!
「す、すごいすごいすごい!!!」
ぴょんぴょんと跳ねていたら渚お兄ちゃんが
「さて、陽菜ちゃん。僕が受け持ってるクラスに来てもらうからしっかりとついてきてね?」
にこりと笑いすたすたと歩いていく。
ママとパパの間を歩きながらついていくんだけど。
早くて早くて。
もう、走ってる気分だよ。
ようやく止まってくれたと思ったら教室の前で。
ぜぇぜぇと息を整えるのに必死で。
しゃがみこむ。
パパとママが背中とか汗を拭いてくれて。
いつも優しい渚お兄ちゃんは何も言わずにただ私を見ていて。
少し、怖くなって慌てて立ち上がって。
そしたらいつもの笑顔で
「呼ぶまでここにいてね。」
渚お兄ちゃんはそういうと教室に入っていった。
「ママ、パパ。何でそんな怖い顔なの?」
上を見るとママとパパは怖い顔で笑っていた。
「はーい、おいで桜ちゃん!!」
扉をそっと開いて顔だけ出す。
首を傾げていたら体重をかけすぎてこけた。
「さ、桜ちゃん?」
渚お兄ちゃん。
「い、痛いよ。渚お兄ちゃん。」
目に涙をためて言うと後ろから
「大丈夫か、陽菜!!」
「すぐに、治してあげるからね!!」
パパが私を抱き上げてくれてママがそっと手のひらからは緑色の光が出て膝の傷を少しづつ消していく。
「痛いの痛いの飛んでいけ。」
ママは優しい声で膝をそっと撫でてくれる。
(((((親ばかだ。)))))
教室にいた生徒は全員心の中で同じことを思った。
渚に関しては
(もう、嫌だ。この夫婦。)
頭を痛そうに抱えていた。
「えーと。桜陽菜です!!よろしくお願いします。」
ぺこりと頭を下げるとみんな呆けたように私を見る。
あれ?
何かしたかな??
(妹みたい。)
(守りたい。)
(え、同じ人間?)
クラスメイトはそれぞれに思い陽菜は首を傾げながら固まっていた。
「はいはい、桜ちゃんは、たすくの隣ね。」
た、すく?
誰??
「この前抱き着いてきたやつ。」
ぼそっと教えられきょろきょろと探したら手を振ってくれる男の子がいた。
なるべくこけないように急いで隣に座ると
「この前はごめんな。」
と顔の前に両手を合わして謝られ思い切り首を横に振る。
「よかった。」
安心したように笑われつられて私も笑う。
「これから、よろしくお願いします、たすく君。」
「おう、よろしくな!!」
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