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始まり
2 呪いが解けて
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「ハルキ様!」
あの日からエミリーは年相応の表情をするようになった。
今日はハルキが屋敷に遊びに来ている。
「エミリー様!走るとこけるだろ!!」
走って迎えに来たエミリーは勢いよくハルキに抱き着いた。
二人は兄妹のように仲良くなりエミリーはいつもハルキの後を歩いている。
「エミリーが・・・。嬉しいような悲しいような。」
ジョンは二人の仲良しぶりを見ながら微笑む。
「すっかり子供だけの世界になってしまいましたな。」
ジョンの隣ではハルキの父親であり公爵でもあるハグリットがジョンに話しかける。
子ども同士が仲良くなったのと同じように自然と家族ぐるみで仲良くなった。
「まさか、ジョンの娘が呪いにかかっていたとは。気づかなかったよ。」
「気づかれないようにしてたからなぁ。でもハルキ君のおかげで呪いも解けた。」
そう、エミリーの異常の体の弱さも魔力がすぐに暴走するのも呪いが原因だった。
〝空虚の呪い”
エミリーがかかっていたのはこの呪いだ。
あまりにも心に余裕が持てなくなってしまった人がよくなる。
エミリーは様々な条件がそろってしまい呪いにかかった。
呪いの特徴は体が弱くなり、夢見が悪くなる。
そして成人するまでの間に体が弱っていき下手をそれば命に関わる。
エミリーは決まった時間に薬を縫むことで呪いの進行を遅らせていた。
「まだ幼い体には強い薬は酷だと思ったので呪いが解けて安心しました。」
アンが後ろからジョンに言うと
「なぜ、いつも君は影のように現れるんだ!」
ジョンは驚きながら胸を右手で抑えている。
「ジョン様はいい加減慣れてください。リンカ様もエミリー様も慣れてますよ、このくらいは。」
アンは呆れたといわんばかりにため息をついた。
「待て、二人には一体どんな方法で現れた。」
「普通にですよ、普通に。」
アンはそういうとジョンとハグリットの前に紅茶を置く。
「いつも思うのだが、この領は領民も使用人も領主や貴族に社交的だな。」
ハグリットが首を傾げながら呟くとアンが
「そうなったのはお嬢様のおかげですよ。」
と、言ってハルキと遊ぶエミリーを嬉しそうにみていた。
「エミリー様!?」
アンはハルキがエミリーを背負って中庭から戻ってきて慌て始める。
「安心しろよ、疲れて寝ただけだから。」
ハルキはそう言いながらアンにエミリーを預ける。
エミリーは体力を徐々につけていった。
「天才すぎて子供らしさが乏しかったが次は子供すぎないか?」
アモンが隣にいるレイに話しかける。
「確かに前とは天と地ほどの差だな。でもあのままでいいとは思わないか。」
レイはそういうと
「それに姉さんがいたらきっとお嬢様に『子供らしくありのままでいなさい』と、いうと思うぞ。」
「あぁ。確かにあの人ならいいそうだ。」
アモンとレイが噴き出す。
「レイ!何しているんだ?」
「ロキ・・・。いや、何姉さんのことを話してたんだよ。」
レイが答えるとロキは
「ああ、そうか。そういえばチョコはどうしているんだろうな。」
「今度、みんなで会いに行こう!」
とアモンが目をキラキラさせながら言った。
「「いたずらはするなよ。」」
レイとロキが即くぎを刺す。
エミリーの呪いが解けてから重荷が取れたように屋敷の者や領民は明るく活発に過ごしていた。
だから大人たちの会話もこんな風な茶番や冗談がよくあるのだ。
あの日からエミリーは年相応の表情をするようになった。
今日はハルキが屋敷に遊びに来ている。
「エミリー様!走るとこけるだろ!!」
走って迎えに来たエミリーは勢いよくハルキに抱き着いた。
二人は兄妹のように仲良くなりエミリーはいつもハルキの後を歩いている。
「エミリーが・・・。嬉しいような悲しいような。」
ジョンは二人の仲良しぶりを見ながら微笑む。
「すっかり子供だけの世界になってしまいましたな。」
ジョンの隣ではハルキの父親であり公爵でもあるハグリットがジョンに話しかける。
子ども同士が仲良くなったのと同じように自然と家族ぐるみで仲良くなった。
「まさか、ジョンの娘が呪いにかかっていたとは。気づかなかったよ。」
「気づかれないようにしてたからなぁ。でもハルキ君のおかげで呪いも解けた。」
そう、エミリーの異常の体の弱さも魔力がすぐに暴走するのも呪いが原因だった。
〝空虚の呪い”
エミリーがかかっていたのはこの呪いだ。
あまりにも心に余裕が持てなくなってしまった人がよくなる。
エミリーは様々な条件がそろってしまい呪いにかかった。
呪いの特徴は体が弱くなり、夢見が悪くなる。
そして成人するまでの間に体が弱っていき下手をそれば命に関わる。
エミリーは決まった時間に薬を縫むことで呪いの進行を遅らせていた。
「まだ幼い体には強い薬は酷だと思ったので呪いが解けて安心しました。」
アンが後ろからジョンに言うと
「なぜ、いつも君は影のように現れるんだ!」
ジョンは驚きながら胸を右手で抑えている。
「ジョン様はいい加減慣れてください。リンカ様もエミリー様も慣れてますよ、このくらいは。」
アンは呆れたといわんばかりにため息をついた。
「待て、二人には一体どんな方法で現れた。」
「普通にですよ、普通に。」
アンはそういうとジョンとハグリットの前に紅茶を置く。
「いつも思うのだが、この領は領民も使用人も領主や貴族に社交的だな。」
ハグリットが首を傾げながら呟くとアンが
「そうなったのはお嬢様のおかげですよ。」
と、言ってハルキと遊ぶエミリーを嬉しそうにみていた。
「エミリー様!?」
アンはハルキがエミリーを背負って中庭から戻ってきて慌て始める。
「安心しろよ、疲れて寝ただけだから。」
ハルキはそう言いながらアンにエミリーを預ける。
エミリーは体力を徐々につけていった。
「天才すぎて子供らしさが乏しかったが次は子供すぎないか?」
アモンが隣にいるレイに話しかける。
「確かに前とは天と地ほどの差だな。でもあのままでいいとは思わないか。」
レイはそういうと
「それに姉さんがいたらきっとお嬢様に『子供らしくありのままでいなさい』と、いうと思うぞ。」
「あぁ。確かにあの人ならいいそうだ。」
アモンとレイが噴き出す。
「レイ!何しているんだ?」
「ロキ・・・。いや、何姉さんのことを話してたんだよ。」
レイが答えるとロキは
「ああ、そうか。そういえばチョコはどうしているんだろうな。」
「今度、みんなで会いに行こう!」
とアモンが目をキラキラさせながら言った。
「「いたずらはするなよ。」」
レイとロキが即くぎを刺す。
エミリーの呪いが解けてから重荷が取れたように屋敷の者や領民は明るく活発に過ごしていた。
だから大人たちの会話もこんな風な茶番や冗談がよくあるのだ。
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