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5. そして始まる文化祭
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「彼氏の目の前で女子とイチャつくとか、倫太郎結構やるよね?」
「誰が彼氏だ、誰が女子とイチャつくだ。誰もイチャついてないし。園崎さんは俺たちの事疑ってたぞ?」
「疑わせておけば?あ、そぉだ。確信に変わるように仕向けてあげようか?」
「おまっ!絶対そんな事するなよな」
密着してる俺たちの会話は全て小声だけど、この異様な密着具合にさっきまで有栖川の周りにいた女子たちは更に騒ぎ始めていた。
「いい加減俺から離れろ。ざわつき始めてる」
「嫌だ……って言ったら?」
「俺から離れる」
「そしたら、もうお前の手は掴まない─────」
ワントーン下がった口調がマジだって、座りきった目を見て思った。
(こいつ……マジで言ってんのか?)
「はい、俺の勝ちぃ」
怯んだ俺を見た瞬間、一瞬見せた真面目な顔はなくなり、俺の腕を持ったまま「はぁい。そろそろ片付けした方がいいんじゃいのかぁ?」と教室を見渡しながら言った。
教師ぶってるこの男の心境が全く読めなくて、ただ隣に黙って立っていた。
俺、こいつの横に立っていてホントにいのか?
突如として浮上した不安が俺の心を支配していく。
女子たちは、勢いよく有栖川の周りに集まると「先生なんで武田君と腕組んでるのぉ?レア組み合わせぇ!写真撮っていい?」と言いながらも俺たちの間に割り込んで、うっかりしてるとそのまま引き離されてしまいそうな勢いで話を始めた。
「いや、だから片づけをさきにしような?」
有栖川は、離れそうになった俺の腕をまたしっかりと掴み直しながら視線は女子たちに向けたまま話を進めている。
「武田君、どうして着替えちゃったのぉ?あのコンテストの衣装すっごく似合ってたのにぃ」
飛んだとばっちりを受けた俺は、戸惑いながら苦笑いで何とかその場をやり過ごした。
「あ!わかった!アリス先生女装した武田君見て可愛いとか思ったんでしょぉ!」
「どぉかなぁ。普通にしてても可愛いと思うけどなぁ」
言いながらの視線はこっちを向いている。
(まじで、ばかじゃないのか?)
「なにそれどういう事ぉ?」
そうなるに決まってるだろうが!そうなったら、俺たちのこのへんてこな関係が─────
「ん~?お前らもっと武田と話をすればわかるよぉ。な?武田君?」
(お、俺に話を振るなぁぁぁ)
俺は勢いよくそっぽを向いて話を断ち切った。
女子たちは、俺の方をみながらヒソヒソと話を始める始末。
(全部お前のせいだからな!!!)
怒りの視線をひっそりと有栖川に向け、握られている手の甲をこれまたひっそりと抓った。
「イテテ。倫太郎の愛のムチ♡」
(アホな事言ってんな!!!)
「誰が彼氏だ、誰が女子とイチャつくだ。誰もイチャついてないし。園崎さんは俺たちの事疑ってたぞ?」
「疑わせておけば?あ、そぉだ。確信に変わるように仕向けてあげようか?」
「おまっ!絶対そんな事するなよな」
密着してる俺たちの会話は全て小声だけど、この異様な密着具合にさっきまで有栖川の周りにいた女子たちは更に騒ぎ始めていた。
「いい加減俺から離れろ。ざわつき始めてる」
「嫌だ……って言ったら?」
「俺から離れる」
「そしたら、もうお前の手は掴まない─────」
ワントーン下がった口調がマジだって、座りきった目を見て思った。
(こいつ……マジで言ってんのか?)
「はい、俺の勝ちぃ」
怯んだ俺を見た瞬間、一瞬見せた真面目な顔はなくなり、俺の腕を持ったまま「はぁい。そろそろ片付けした方がいいんじゃいのかぁ?」と教室を見渡しながら言った。
教師ぶってるこの男の心境が全く読めなくて、ただ隣に黙って立っていた。
俺、こいつの横に立っていてホントにいのか?
突如として浮上した不安が俺の心を支配していく。
女子たちは、勢いよく有栖川の周りに集まると「先生なんで武田君と腕組んでるのぉ?レア組み合わせぇ!写真撮っていい?」と言いながらも俺たちの間に割り込んで、うっかりしてるとそのまま引き離されてしまいそうな勢いで話を始めた。
「いや、だから片づけをさきにしような?」
有栖川は、離れそうになった俺の腕をまたしっかりと掴み直しながら視線は女子たちに向けたまま話を進めている。
「武田君、どうして着替えちゃったのぉ?あのコンテストの衣装すっごく似合ってたのにぃ」
飛んだとばっちりを受けた俺は、戸惑いながら苦笑いで何とかその場をやり過ごした。
「あ!わかった!アリス先生女装した武田君見て可愛いとか思ったんでしょぉ!」
「どぉかなぁ。普通にしてても可愛いと思うけどなぁ」
言いながらの視線はこっちを向いている。
(まじで、ばかじゃないのか?)
「なにそれどういう事ぉ?」
そうなるに決まってるだろうが!そうなったら、俺たちのこのへんてこな関係が─────
「ん~?お前らもっと武田と話をすればわかるよぉ。な?武田君?」
(お、俺に話を振るなぁぁぁ)
俺は勢いよくそっぽを向いて話を断ち切った。
女子たちは、俺の方をみながらヒソヒソと話を始める始末。
(全部お前のせいだからな!!!)
怒りの視線をひっそりと有栖川に向け、握られている手の甲をこれまたひっそりと抓った。
「イテテ。倫太郎の愛のムチ♡」
(アホな事言ってんな!!!)
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