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4.絶賛、文化祭準備中
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ドアに視線をやり「俺の部屋なのに!」と小さく悪態をついてリビングに向かった。
***
部屋に残された野郎二人。
立ったまま微妙な距離を保っている。
互いにどちらから声をかけようか見計らっている状況が数分。
菊ちゃんが、しびれを切らして声を出した。
「あぁーん。もう!あなた顔はイケてるのに、意外と嫉妬深いのね。けどそれだけ、りんちゃんの事を好きだって事よねぇ?ってかあたしたち今日が初めましてじゃないわよね?ね?」
菊ちゃんの質問にも答える事なく無表情のままの有栖川。
「え?ちょっとなに?付き合ってるとかってわけじゃないの?ただのセフレ?やだぁ、高校教師が生徒に手を出しちゃっていいわけ?それってまずいんじゃないの?まずいわよね?禁断愛ってやつ??」
勝手にどんどん話が進んでいる。
有栖川は何も言っていないのに付き合ってる事になってるし、挙句セフレ呼ばわりの禁断愛とか……。
「もう!黙ってないでなんか話しなさいよ!りんちゃんにこのまま本格的に逃げられたって知らないわよ?」
菊ちゃんは衣装を綺麗に畳みながらデッサンを始めた。
「なんでこんな状況でデッサンが出来るんだよ」
「あら、ようやく色々と話す気になった?」
デッサンをしている手は休まることなく動いている。
鉛筆がノートの上を滑る音だけが部屋に響く。
「一つずつ聞かせて?あなた達は付き合ってるの?」
「あいつは、付き合ってるとか思ってないんじゃない?」
菊ちゃんの視線が上がり、目の前のイケメン教師の唇を捉えている。
手は滑らかに動き続けているが、その動きが少し遅くなる。
「あなたは付き合ってると思ってるの?」
有栖川は左の眉をあげながら、肩をあげて誤魔化した。
「さぁ、どうかな。下の相性はばっちりだと思ってるけど」
鉛筆の動きが止まったのを見て、有栖川の右口角が上がった。
「やっぱり!りんもうあっちは卒業してるの!?」
「さぁな」
スケッチブックをテーブルにたたき置いて、立ち上がる菊ちゃん。
「あなた今、下の相性ばっちりっていったじゃないの!」
「だと思う、だ。正確にはな」
「あっそーっ。これ以上は話す気はないのね。まあいいわ。じゃあ次の質問よ。あたし達は初対面じゃないわよね?」
「全くこの俺を忘れるとか有り得ないな憲司」
有栖川は意味深げに菊ちゃんの名前を呼ぶ。
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互いにどちらから声をかけようか見計らっている状況が数分。
菊ちゃんが、しびれを切らして声を出した。
「あぁーん。もう!あなた顔はイケてるのに、意外と嫉妬深いのね。けどそれだけ、りんちゃんの事を好きだって事よねぇ?ってかあたしたち今日が初めましてじゃないわよね?ね?」
菊ちゃんの質問にも答える事なく無表情のままの有栖川。
「え?ちょっとなに?付き合ってるとかってわけじゃないの?ただのセフレ?やだぁ、高校教師が生徒に手を出しちゃっていいわけ?それってまずいんじゃないの?まずいわよね?禁断愛ってやつ??」
勝手にどんどん話が進んでいる。
有栖川は何も言っていないのに付き合ってる事になってるし、挙句セフレ呼ばわりの禁断愛とか……。
「もう!黙ってないでなんか話しなさいよ!りんちゃんにこのまま本格的に逃げられたって知らないわよ?」
菊ちゃんは衣装を綺麗に畳みながらデッサンを始めた。
「なんでこんな状況でデッサンが出来るんだよ」
「あら、ようやく色々と話す気になった?」
デッサンをしている手は休まることなく動いている。
鉛筆がノートの上を滑る音だけが部屋に響く。
「一つずつ聞かせて?あなた達は付き合ってるの?」
「あいつは、付き合ってるとか思ってないんじゃない?」
菊ちゃんの視線が上がり、目の前のイケメン教師の唇を捉えている。
手は滑らかに動き続けているが、その動きが少し遅くなる。
「あなたは付き合ってると思ってるの?」
有栖川は左の眉をあげながら、肩をあげて誤魔化した。
「さぁ、どうかな。下の相性はばっちりだと思ってるけど」
鉛筆の動きが止まったのを見て、有栖川の右口角が上がった。
「やっぱり!りんもうあっちは卒業してるの!?」
「さぁな」
スケッチブックをテーブルにたたき置いて、立ち上がる菊ちゃん。
「あなた今、下の相性ばっちりっていったじゃないの!」
「だと思う、だ。正確にはな」
「あっそーっ。これ以上は話す気はないのね。まあいいわ。じゃあ次の質問よ。あたし達は初対面じゃないわよね?」
「全くこの俺を忘れるとか有り得ないな憲司」
有栖川は意味深げに菊ちゃんの名前を呼ぶ。
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