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17章 もう、後戻りは出来ないから……
276話 明後日
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あれから四ヶ月後
「いよいよだな……」
自室でベッドに寝そべり頬を引き攣らせながら月光に照らされている
「明後日、なんとしてでも奴らを倒す。その為にあいつにも聞いて、色々と聞いたんだ。そして……」
頭をガリッと引っ掻き歯軋りする
「あの二人……盲目と口ピアス……ボッコボコにして全てに終止符を打つ……!」
天井を睨み付け、両手で顔を隠す
「もう一度確認……明日、アリサには内緒で汽車に隠れて乗り込みセントラルへ。奴らとジェネットは繋がってるからこの件が終わるまでは絶対にセントラルから離れない筈だ……後はジョンさんを誘いリズさんにそれを伝えて逃げるよう示唆する。後は奴らを倒して万事解決。……あの日、持ち物は全て無くなった。残りはこの寝間着。どうしても金の力が必要になってくる……ジョンさんを引き入れない限り俺に勝ち目は……いや、アリサ達も……」
大きく溜め息を溢すと右の掌を天井に向けて挙げる
「もう、後は無い。ここで行かなきゃ終わるだけだ」
大きく息を吸うと起き上がった
「絶対、絶対の絶対に……アリサ達は守る……」
ガチャ
「ッ!?」
「あれ? まだ寝てなかったのかい?」
ドアを開けてジョンが入って来るとベッドから降りてすぐにドアを閉める
「ジョンさん……一つ、お願い事聞いてもらって良いですか?」
「ん? 良いよ。でもその代わりさ、今度リズさんに僕の事を色々と良いように言ってね。そうしてくれるなら構わないよ」
ジョンは前屈みになり、レンゼと顔の高さを合わせる
「分かりました。それで……頼みと言うのはですね……」
ジョンの耳へ近付き背伸びをして口元に手を当てるとそれを伝えた
「え? 本当にそれで良いのかい? アリサちゃん達はどうするの?」
「アリサ達なら大丈夫。あの二人、俺が思う程弱くなかったから……」
レンゼはアリサの部屋の方の壁をチラッと見ると小さく微笑む
「本当に……良いのかい?」
「はい。それが、結果的に彼女達を救う事に繋がるので」
「責任は……取れないよ?」
レンゼは、ええ。と頷いた
「分かっています。それでもやらないといけない時もあるんですよ」
「それじゃあ僕からも提案が……」
ゴニョゴニョとレンゼの耳元で囁く
「はい。それでも構いません。どうか、アリサ達には秘密でお願いします」
ジョンは微笑むと壁に手を掛け立ち上がりベッドまで歩いて行き、それに座り込んだ
「じゃ、明日」
「はい。おやすみなさい」
小さくお辞儀をして部屋を出る
「……あ」
頭を抱えて天井を見上げた
「そういや今日こっちで寝る日だった! うわぁ……これで戻っても恥ずかしいし……くそっ……そこで寝るか……」
肩を落としてリビングの椅子を二つ並べるとその上に寝転がる
「……脚がぶらつくだけで普通に寝れる……更に言えばもう一つ並べたら普通に寝れる……これはこれで結構痛い……」
頬を引き攣らせながら涙を流す
「もう良い! おやすみ! ヒールゥ!」
布団は無いが布団を被るフリをして目を瞑った
「起きて、レンゼくん」
「ん、んん~?」
腕で目を擦りながら起き上がるとジョンがムギュっとレンゼの頬を抓った
「いはいれふ……」
寝ぼけ眼でそう言うと欠伸を掻く
「早くしないとアリサちゃん起きちゃうよ?」
そう言われ音を立てて立ち上がろうとし、椅子から転げ落ちる
「ッ! いったあぁぁぁ……」
頭を押さえるとレンゼの目の前に金属が擦れ合う音が鳴っている袋を持って来た
「はい。これが旅費。後は約束通りにあの場所で……ね?」
「分かってますよ」
袋を受け取ると軽く微笑む
「では、行ってきます」
「頑張って。ご武運を」
ペコリとお辞儀をすると家からゆっくりと出て行き、駅まで歩いて行った
「いよいよだな……」
自室でベッドに寝そべり頬を引き攣らせながら月光に照らされている
「明後日、なんとしてでも奴らを倒す。その為にあいつにも聞いて、色々と聞いたんだ。そして……」
頭をガリッと引っ掻き歯軋りする
「あの二人……盲目と口ピアス……ボッコボコにして全てに終止符を打つ……!」
天井を睨み付け、両手で顔を隠す
「もう一度確認……明日、アリサには内緒で汽車に隠れて乗り込みセントラルへ。奴らとジェネットは繋がってるからこの件が終わるまでは絶対にセントラルから離れない筈だ……後はジョンさんを誘いリズさんにそれを伝えて逃げるよう示唆する。後は奴らを倒して万事解決。……あの日、持ち物は全て無くなった。残りはこの寝間着。どうしても金の力が必要になってくる……ジョンさんを引き入れない限り俺に勝ち目は……いや、アリサ達も……」
大きく溜め息を溢すと右の掌を天井に向けて挙げる
「もう、後は無い。ここで行かなきゃ終わるだけだ」
大きく息を吸うと起き上がった
「絶対、絶対の絶対に……アリサ達は守る……」
ガチャ
「ッ!?」
「あれ? まだ寝てなかったのかい?」
ドアを開けてジョンが入って来るとベッドから降りてすぐにドアを閉める
「ジョンさん……一つ、お願い事聞いてもらって良いですか?」
「ん? 良いよ。でもその代わりさ、今度リズさんに僕の事を色々と良いように言ってね。そうしてくれるなら構わないよ」
ジョンは前屈みになり、レンゼと顔の高さを合わせる
「分かりました。それで……頼みと言うのはですね……」
ジョンの耳へ近付き背伸びをして口元に手を当てるとそれを伝えた
「え? 本当にそれで良いのかい? アリサちゃん達はどうするの?」
「アリサ達なら大丈夫。あの二人、俺が思う程弱くなかったから……」
レンゼはアリサの部屋の方の壁をチラッと見ると小さく微笑む
「本当に……良いのかい?」
「はい。それが、結果的に彼女達を救う事に繋がるので」
「責任は……取れないよ?」
レンゼは、ええ。と頷いた
「分かっています。それでもやらないといけない時もあるんですよ」
「それじゃあ僕からも提案が……」
ゴニョゴニョとレンゼの耳元で囁く
「はい。それでも構いません。どうか、アリサ達には秘密でお願いします」
ジョンは微笑むと壁に手を掛け立ち上がりベッドまで歩いて行き、それに座り込んだ
「じゃ、明日」
「はい。おやすみなさい」
小さくお辞儀をして部屋を出る
「……あ」
頭を抱えて天井を見上げた
「そういや今日こっちで寝る日だった! うわぁ……これで戻っても恥ずかしいし……くそっ……そこで寝るか……」
肩を落としてリビングの椅子を二つ並べるとその上に寝転がる
「……脚がぶらつくだけで普通に寝れる……更に言えばもう一つ並べたら普通に寝れる……これはこれで結構痛い……」
頬を引き攣らせながら涙を流す
「もう良い! おやすみ! ヒールゥ!」
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「起きて、レンゼくん」
「ん、んん~?」
腕で目を擦りながら起き上がるとジョンがムギュっとレンゼの頬を抓った
「いはいれふ……」
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「早くしないとアリサちゃん起きちゃうよ?」
そう言われ音を立てて立ち上がろうとし、椅子から転げ落ちる
「ッ! いったあぁぁぁ……」
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「はい。これが旅費。後は約束通りにあの場所で……ね?」
「分かってますよ」
袋を受け取ると軽く微笑む
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「頑張って。ご武運を」
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