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16章 帰り道には危険がある
268話 もう、どのみち……
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「よし。じゃあ奴隷商で文句は無いな?」
青年が二人の顔を見てそう言うと二人は頷く
「ああ!」
「ああ……」
二人が返事をすると青年はレンゼの顔をチラッと見て一瞬だけ口元が緩んだ
「安心しろ。楽しい場所に連れて行ってやる……」
「お子ちゃまにはまだ分かんねぇか! ギャハハハハハ!」
歯軋りして男を睨み付けると、男は笑うのをやめてレンゼの髪を掴む
「なあ、お前って男か? 女……か?」
「離せッ! いてぇんだよ!」
男の手首を人指し指の爪で引っ掻くと薄皮が少しだけ捲れる
「ってぇな……」
男はレンゼを睨み付け地面に唾を吐いた
「おいやめろ。価値が下がるだろうが!」
「んなこた知るかよ! どうせ暫くは遊んで過ごせる金が手に入るんだ。それならここで楽しんでても別に構わねぇだろうが」
卑猥な笑みを浮かべ、引っ掻かれた男がレンゼの首を絞める
「がぁッ! ぁ、ぁが……ッ!」
「へっ、男ならこのまま痛ぶって……女なら犯し尽くしてやる……」
「だからやめろって言ってるだろ!」
青年が止めようと肩を掴むと同時に青年の額に風穴が空く
「へっ……クソガキが! 嘗めた真似するからこんなごッ!?」
レンゼの首を掴んでいた男も額に風穴が空き力無くして倒れた
「や、やったぜ……これで独り占めだ!」
「ごほっ! ごほっごほっ!」
倒れて咳き込むと、もう一人の男が生唾を飲みレンゼに近付いて行く
「は、ははッ!」
高笑いしてレンゼの近くにある拳銃を蹴り飛ばすとレンゼに跨がる
「そういや最近……ちょっとムシャクシャしててよぉ……発散に付き合って貰うぜ?」
レンゼが目を逸らし歯を軋ませると男はレンゼの服に手を掛けた
「胸の発育は「だぁ~! もう我慢できねぇ!」」
男が服を脱がせようとした所でレンゼは持っていた紙を男の服の中にねじ込む
「なっ、何を入れた!」
男が服の中からその紙を取り出すと、目に近付けて回して鑑賞し、その後に破らないようにゆっくりと広げ始めた
「……なんだ? 円?」
「死ね! 変態が!」
右腕で顔を覆うと同時にその紙がピカッと光る
同時に爆発音が辺りに響き、レンゼを爆風が襲う
「……ッ! つ~……やっぱり口の中にねじ込めるタイミングまで待てば……タイミング? なんだったけか……後で考えよ……」
大きく溜め息を吐くと、血みどろで所々骨が突き出ている死体を体の上から退かすと空を仰いだ
「せめてメモ帳の所まで行けたら帰れるかもしれない。ここで倒れてても運が悪けりゃ殺される。良くても戦闘に……か。それだと生還率ほぼゼロ……」
一度目を瞑ると右腕と腹筋を使って上体を起こし辺りを見回す
「……それほど遠くなかったな。せめてあの拳銃が取れれば……使えるのは一回だけど。威嚇程度にはなる……と思う」
拳銃を見付けた方向、左に上体を倒した
「うっ……!」
腕を伸ばし、指先で拳銃を引き寄せるとそれを握り締める
「すぐにここから離れないと……」
拳銃を口に咥え近くの草を引っ張るが抜け、倒れてしまう
「あがッ!?」
ポロリと拳銃を地面に落とし、すぐに口を押さえる
「……は、はは……マジか……」
口から手を離すと同時に手から一粒の白が地面に落ちた
「しかも前歯……位置からして犬歯か……」
舌で抜けた部分を舐めて血を止めると、歯を軽く放り投げた
「ご都合に掛けたいけど……流石にこの辺りじゃそれも望めない……か」
拳銃を掴むと、再び座り込む
「ハァ……ハァ……体力の、浪費も、キツい……」
目を閉じ、深呼吸をすると歯を食い縛り、右腕を支えに立ち上がろうとする
「ッ! ッつぁあああ!」
が、顔から落ちてしまい鼻を押さえてその場で悶える
「……くそっ」
目に浮かぶ涙を拭うと、拳銃で地面を掘り始めた
「早く、早く! 駅まで行けば、助かる、可能性、がっ! 見えてくるっ、から!」
ある程度掘るとその穴に手を引っ掛け、歯を軋ませながら腕を曲げる
「ハッ……ハッ……くっそ……肩が痛い……たった一回なのに……」
横に倒れている死体を見ると、慌てるように再び同じようにして穴を掘った
「くそっ! なんで……なんで!」
ある程度掘るとその穴に手を引っ掛け腕を曲げる
掘って曲げて掘って曲げて……その作業を繰り返していると軈てメモ帳が少し先に見え始めた
「やッ……!」
一瞬、笑顔になったかと思うとすぐに顔を顰める
「ッ……いッ! ……流石に暫く休憩しないといけないか……」
その場に倒れると頬を地面に付け、ジッとメモ帳を見詰めた
「どうにかして、アレを取りに行けないか……」
青年が二人の顔を見てそう言うと二人は頷く
「ああ!」
「ああ……」
二人が返事をすると青年はレンゼの顔をチラッと見て一瞬だけ口元が緩んだ
「安心しろ。楽しい場所に連れて行ってやる……」
「お子ちゃまにはまだ分かんねぇか! ギャハハハハハ!」
歯軋りして男を睨み付けると、男は笑うのをやめてレンゼの髪を掴む
「なあ、お前って男か? 女……か?」
「離せッ! いてぇんだよ!」
男の手首を人指し指の爪で引っ掻くと薄皮が少しだけ捲れる
「ってぇな……」
男はレンゼを睨み付け地面に唾を吐いた
「おいやめろ。価値が下がるだろうが!」
「んなこた知るかよ! どうせ暫くは遊んで過ごせる金が手に入るんだ。それならここで楽しんでても別に構わねぇだろうが」
卑猥な笑みを浮かべ、引っ掻かれた男がレンゼの首を絞める
「がぁッ! ぁ、ぁが……ッ!」
「へっ、男ならこのまま痛ぶって……女なら犯し尽くしてやる……」
「だからやめろって言ってるだろ!」
青年が止めようと肩を掴むと同時に青年の額に風穴が空く
「へっ……クソガキが! 嘗めた真似するからこんなごッ!?」
レンゼの首を掴んでいた男も額に風穴が空き力無くして倒れた
「や、やったぜ……これで独り占めだ!」
「ごほっ! ごほっごほっ!」
倒れて咳き込むと、もう一人の男が生唾を飲みレンゼに近付いて行く
「は、ははッ!」
高笑いしてレンゼの近くにある拳銃を蹴り飛ばすとレンゼに跨がる
「そういや最近……ちょっとムシャクシャしててよぉ……発散に付き合って貰うぜ?」
レンゼが目を逸らし歯を軋ませると男はレンゼの服に手を掛けた
「胸の発育は「だぁ~! もう我慢できねぇ!」」
男が服を脱がせようとした所でレンゼは持っていた紙を男の服の中にねじ込む
「なっ、何を入れた!」
男が服の中からその紙を取り出すと、目に近付けて回して鑑賞し、その後に破らないようにゆっくりと広げ始めた
「……なんだ? 円?」
「死ね! 変態が!」
右腕で顔を覆うと同時にその紙がピカッと光る
同時に爆発音が辺りに響き、レンゼを爆風が襲う
「……ッ! つ~……やっぱり口の中にねじ込めるタイミングまで待てば……タイミング? なんだったけか……後で考えよ……」
大きく溜め息を吐くと、血みどろで所々骨が突き出ている死体を体の上から退かすと空を仰いだ
「せめてメモ帳の所まで行けたら帰れるかもしれない。ここで倒れてても運が悪けりゃ殺される。良くても戦闘に……か。それだと生還率ほぼゼロ……」
一度目を瞑ると右腕と腹筋を使って上体を起こし辺りを見回す
「……それほど遠くなかったな。せめてあの拳銃が取れれば……使えるのは一回だけど。威嚇程度にはなる……と思う」
拳銃を見付けた方向、左に上体を倒した
「うっ……!」
腕を伸ばし、指先で拳銃を引き寄せるとそれを握り締める
「すぐにここから離れないと……」
拳銃を口に咥え近くの草を引っ張るが抜け、倒れてしまう
「あがッ!?」
ポロリと拳銃を地面に落とし、すぐに口を押さえる
「……は、はは……マジか……」
口から手を離すと同時に手から一粒の白が地面に落ちた
「しかも前歯……位置からして犬歯か……」
舌で抜けた部分を舐めて血を止めると、歯を軽く放り投げた
「ご都合に掛けたいけど……流石にこの辺りじゃそれも望めない……か」
拳銃を掴むと、再び座り込む
「ハァ……ハァ……体力の、浪費も、キツい……」
目を閉じ、深呼吸をすると歯を食い縛り、右腕を支えに立ち上がろうとする
「ッ! ッつぁあああ!」
が、顔から落ちてしまい鼻を押さえてその場で悶える
「……くそっ」
目に浮かぶ涙を拭うと、拳銃で地面を掘り始めた
「早く、早く! 駅まで行けば、助かる、可能性、がっ! 見えてくるっ、から!」
ある程度掘るとその穴に手を引っ掛け、歯を軋ませながら腕を曲げる
「ハッ……ハッ……くっそ……肩が痛い……たった一回なのに……」
横に倒れている死体を見ると、慌てるように再び同じようにして穴を掘った
「くそっ! なんで……なんで!」
ある程度掘るとその穴に手を引っ掛け腕を曲げる
掘って曲げて掘って曲げて……その作業を繰り返していると軈てメモ帳が少し先に見え始めた
「やッ……!」
一瞬、笑顔になったかと思うとすぐに顔を顰める
「ッ……いッ! ……流石に暫く休憩しないといけないか……」
その場に倒れると頬を地面に付け、ジッとメモ帳を見詰めた
「どうにかして、アレを取りに行けないか……」
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