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14章 終わりの序章
191話神殿では
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「よかっ」
ドゴーン!
レイン達の目の前にいた少年が突然飛んできた扉に頭を潰され、レインは咄嗟に2人の頭を掴んでしゃがませて回避した
「な!」
「なんにゃ!?」
「どうなってるの!?」
3人が驚くと同時に足音が聞こえてきた
「久し振りだね~」
土埃が舞っていて影しか見えないがそれはレイン達へ少しずつだが近付いていた
「ん?」
「やあ、レインくん」
「っ!カオス…!」
レインが睨むとカオスはニコリと笑った
「これで…賭けの決着が着くね」
「そうだね、ホムラとハミちゃんの仇は討つよ」
「ははっ、好きにすれば良い」
レインは立ち上がり拳を構えた
「良いねぇ、もうすぐ僕の計画を潰した奴らを殺せるんだから」
「そんな事はさせない!」
レインが床を蹴ってカオスへ殴り掛かると同時に、顔を横から蹴られて吹っ飛んだ
「お兄ちゃんに手を出したら許さないから」
「メル…お姉ちゃん…」
「あんたにお姉ちゃん呼ばわりされる筋合いなんて無いのよ!」
メルは怒りに任せてレインの髪を掴んで持ち上げると何度も鳩尾を殴り付けた
「死ね!死ね!お兄!ちゃん!に!手を!出す!な!」
メルが息切れをし出すと同時に上から誰かが迫っていた
レインはメルを抱えてその場を離れるとそこには拳を床に埋めたジエルがいた
「ジエルちゃん…」
「貴方にその様な呼び方をされると不愉快です
死んで詫びなさい」
拳を床から抜いてレインへ殴り付ける
レインはメルの脇を擽り、メルが力を緩めた所でジエルの拳を躱した
(これじゃいつかリーナちゃん達に!)
レインはチラリとリーナ達を見て再びカオスを睨んだ
「余所見は禁物です」
突然頭に衝撃が走り、レインの頭が床に埋められた
(ん?前にもこんな事があった様な……師匠?なんだろう?…気のせいかな?)
レインはすぐに頭を床から抜くと辺りを見回した
「皆…」
見回した先にはレインを円にして囲む様に立っていた
1人を除いて…
「お母…さん?」
サツキだけはアリスとカオリとチルの後ろで寝そべっていた
「今だ!」
カオスがレインを指差すと同時に囲んでいたメル達が一斉に襲い掛かってきた
(…逃げなきゃ)
レインは立ち上がり呟いた
「雷帝の閃光」
バチッ!
そしてメル達が気付いた時にはそこにレインの姿は無かった
「はあっ…はあっ…はあっ」
「レインくん!?…ごめんね、私が弱いばっかりに…」
「そんな事は無いよ…2人共絶対に守ってみせるから」
レインは神殿から出ていた
その先には神々しい光が射す滝や、レインが先程までいた神殿より小さな神殿、草原、それらを虹の橋が紡いでいて、その橋の下には真っ白な雲が漂っていて、レインはその虹の橋の上を走っていた
「あそこに隠れられるんじゃない!?」
リーナが指を指した先にはいかにも古そうな小屋があった
レインは先程までいた神殿を見るがまだレインを見つけてはいないみたいだった
「うん、2人はそこに隠れてて…僕は誰もそこに行かないように気を惹き付けておくから」
「「分かった(にゃ)」」
レインは小屋のドアを開けてリーナ達を中に入れるとギュッと2人を抱き締めた
「レインくん、無事でね」
「頑張ってにゃ!お父さんは強いにゃ!」
「うん、うん、ありがとう…」
レインは涙を流してニコッと微笑んだ
「それじゃあまた後で!」
「うん!」
「にゃあ!」
レインは小屋のドアを閉めると涙を手で拭った
(絶対に勝つ!)
そう決意して先程の神殿へ走っていった
神殿の中では…
「あれ!?カオスは!?」
「お姉ちゃん、もういいよ」
「え?でも!」
「大丈夫…もうすぐあいつを見付けられるから…」
カオスは気楽な表情で神殿の奥へ歩いていった
そして階段を見付けてそれを登って行く
「この先に何かあるのですか?」
「…分からないけど何かある気がするんだ」
「そうですか」
カオスとジエルは階段を登って行くとすぐに登りきれた
登りきった先の部屋には太い線が何本もあり、それらは全て部屋の中心にいる人型の何かに刺さっている
「ここは?」
ジエルがその光景に驚いているとカオスは部屋の中心に向かって歩き始めた
「レイン様!」
ジエルがカオスを止めようとするがカオスはジエルの動きを手で制すると人型の何かの前で立ち止まった
「どうかなされたのですか?」
「少し下がっていてくれ」
「…畏まりました」
ジエルはペコリとお辞儀をすると1歩下がった
「よし…」
カオスは人型から太い線を抜くと人型を蹴り飛ばした
「ふふふふ…ジエルさんありがとう…信じてくれて」
カオスはその線を自分の体に刺し始めた
「な!何を!」
グサッ!
「痛いなぁ…あははは」
「お止めください!」
ジエルがカオスに手を伸ばすが謎の結界に弾かれた
「ああ、もうすぐ…もうすぐ復讐を…」
グサッ!
カオスが2本目を刺すと同時にジエルは何かに押し出される様に階段を転げ落ちていった
「後5本…」
グサッ!
3本目を右腕に刺すとメル達は神殿の外へ追い出された
グサッ!
そして4本目を左腕に刺すと神殿に近付く事が出来なくなり、レイン達は結界に突き飛ばされた
「後3本…」
太い線を持った手を左足に伸ばした
グサッ!
そして右足…
グサッ!
「これで…最後…だ!」
カオスが最後に残った線を額に刺すと同時にレイン達は光に包まれた
ドゴーン!
レイン達の目の前にいた少年が突然飛んできた扉に頭を潰され、レインは咄嗟に2人の頭を掴んでしゃがませて回避した
「な!」
「なんにゃ!?」
「どうなってるの!?」
3人が驚くと同時に足音が聞こえてきた
「久し振りだね~」
土埃が舞っていて影しか見えないがそれはレイン達へ少しずつだが近付いていた
「ん?」
「やあ、レインくん」
「っ!カオス…!」
レインが睨むとカオスはニコリと笑った
「これで…賭けの決着が着くね」
「そうだね、ホムラとハミちゃんの仇は討つよ」
「ははっ、好きにすれば良い」
レインは立ち上がり拳を構えた
「良いねぇ、もうすぐ僕の計画を潰した奴らを殺せるんだから」
「そんな事はさせない!」
レインが床を蹴ってカオスへ殴り掛かると同時に、顔を横から蹴られて吹っ飛んだ
「お兄ちゃんに手を出したら許さないから」
「メル…お姉ちゃん…」
「あんたにお姉ちゃん呼ばわりされる筋合いなんて無いのよ!」
メルは怒りに任せてレインの髪を掴んで持ち上げると何度も鳩尾を殴り付けた
「死ね!死ね!お兄!ちゃん!に!手を!出す!な!」
メルが息切れをし出すと同時に上から誰かが迫っていた
レインはメルを抱えてその場を離れるとそこには拳を床に埋めたジエルがいた
「ジエルちゃん…」
「貴方にその様な呼び方をされると不愉快です
死んで詫びなさい」
拳を床から抜いてレインへ殴り付ける
レインはメルの脇を擽り、メルが力を緩めた所でジエルの拳を躱した
(これじゃいつかリーナちゃん達に!)
レインはチラリとリーナ達を見て再びカオスを睨んだ
「余所見は禁物です」
突然頭に衝撃が走り、レインの頭が床に埋められた
(ん?前にもこんな事があった様な……師匠?なんだろう?…気のせいかな?)
レインはすぐに頭を床から抜くと辺りを見回した
「皆…」
見回した先にはレインを円にして囲む様に立っていた
1人を除いて…
「お母…さん?」
サツキだけはアリスとカオリとチルの後ろで寝そべっていた
「今だ!」
カオスがレインを指差すと同時に囲んでいたメル達が一斉に襲い掛かってきた
(…逃げなきゃ)
レインは立ち上がり呟いた
「雷帝の閃光」
バチッ!
そしてメル達が気付いた時にはそこにレインの姿は無かった
「はあっ…はあっ…はあっ」
「レインくん!?…ごめんね、私が弱いばっかりに…」
「そんな事は無いよ…2人共絶対に守ってみせるから」
レインは神殿から出ていた
その先には神々しい光が射す滝や、レインが先程までいた神殿より小さな神殿、草原、それらを虹の橋が紡いでいて、その橋の下には真っ白な雲が漂っていて、レインはその虹の橋の上を走っていた
「あそこに隠れられるんじゃない!?」
リーナが指を指した先にはいかにも古そうな小屋があった
レインは先程までいた神殿を見るがまだレインを見つけてはいないみたいだった
「うん、2人はそこに隠れてて…僕は誰もそこに行かないように気を惹き付けておくから」
「「分かった(にゃ)」」
レインは小屋のドアを開けてリーナ達を中に入れるとギュッと2人を抱き締めた
「レインくん、無事でね」
「頑張ってにゃ!お父さんは強いにゃ!」
「うん、うん、ありがとう…」
レインは涙を流してニコッと微笑んだ
「それじゃあまた後で!」
「うん!」
「にゃあ!」
レインは小屋のドアを閉めると涙を手で拭った
(絶対に勝つ!)
そう決意して先程の神殿へ走っていった
神殿の中では…
「あれ!?カオスは!?」
「お姉ちゃん、もういいよ」
「え?でも!」
「大丈夫…もうすぐあいつを見付けられるから…」
カオスは気楽な表情で神殿の奥へ歩いていった
そして階段を見付けてそれを登って行く
「この先に何かあるのですか?」
「…分からないけど何かある気がするんだ」
「そうですか」
カオスとジエルは階段を登って行くとすぐに登りきれた
登りきった先の部屋には太い線が何本もあり、それらは全て部屋の中心にいる人型の何かに刺さっている
「ここは?」
ジエルがその光景に驚いているとカオスは部屋の中心に向かって歩き始めた
「レイン様!」
ジエルがカオスを止めようとするがカオスはジエルの動きを手で制すると人型の何かの前で立ち止まった
「どうかなされたのですか?」
「少し下がっていてくれ」
「…畏まりました」
ジエルはペコリとお辞儀をすると1歩下がった
「よし…」
カオスは人型から太い線を抜くと人型を蹴り飛ばした
「ふふふふ…ジエルさんありがとう…信じてくれて」
カオスはその線を自分の体に刺し始めた
「な!何を!」
グサッ!
「痛いなぁ…あははは」
「お止めください!」
ジエルがカオスに手を伸ばすが謎の結界に弾かれた
「ああ、もうすぐ…もうすぐ復讐を…」
グサッ!
カオスが2本目を刺すと同時にジエルは何かに押し出される様に階段を転げ落ちていった
「後5本…」
グサッ!
3本目を右腕に刺すとメル達は神殿の外へ追い出された
グサッ!
そして4本目を左腕に刺すと神殿に近付く事が出来なくなり、レイン達は結界に突き飛ばされた
「後3本…」
太い線を持った手を左足に伸ばした
グサッ!
そして右足…
グサッ!
「これで…最後…だ!」
カオスが最後に残った線を額に刺すと同時にレイン達は光に包まれた
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