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12章 決戦!魔王との戦闘!
168話カオスとの戦闘時のリュート達
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「早く私にも見せなさいよ~!」
メル達4人は今、兵士の荒波に弾き出されメルは必死に兵士の上を登って入口へ行こうとしたが兵士達に落とされて再び戻されて…を繰り返しメイト達はそれを傍観していた
「もう一回!」
メルが再び向かおうとすると肩に手を置かれた
「おい、少し頭を使えよ」
ギロッ
「意見したわね?」
「あ、え?」
「それじゃあ調教してあげる…ふふふふ」
メルから放たれた殺気にメイトとハルは怯えて尻餅を着くと同時に泣き叫ぶメイトをメルは引き摺り、どこかへ連れていかれた
「よ、良かった…」
「メルさん怖いね…はは…」
2人が苦笑していると兵士が驚愕の声を上げ始めた
「嘘だろ!魔王様に傷を!?」
「あの魔王様に!?」
「え?どうかしたの?この五月蝿い声」
後ろから突然聞こえてきた声に振り返るとそこにはメルが少し腕に赤い液体を付けて立っていた
「メ、メイトくんは?」
「気にしな~い気にしな~い!」
「え?で「気にしな~い!さ、早く行きましょ」…」
メルに気圧され黙り込むとハルが耳打ちしてきた
「なあ、やっぱりメイトってもう…」
「だ、大丈夫だよ!流石にメルさんも殺…しそうだね…」
「て事はあの血は「なに話してるの?」」
突然2人の間に入ってきたメルは暗い影のある笑顔を見せると同時にハルは確信した「あ、終わった」と
「で?何を話してたの?」
「え、え~と…そ、それよりも早くレインくんの所に行こう!」
「そ、そうだな!」
2人が兵士の波へ向かって走り出そうとすると肩を掴まれた
「後で聞かせて貰うからね?」
その言葉を聞くと同時に2人は震えだし唾をゴクリと飲んだ
「「は、はい…」」
「…なあクル、アリウス」
リュートが2人の肩を叩き、小声で呼んだ
「なんだ?」
「何?」
「思ったんだが魔王はどこだ?」
「え?さっきあの桃髪の奴がぶっ飛ばしてあの壁に…どこだ?」
3人が闘技場の中をカオスを捜していると近くの兵士が指を指した
「あんな所に魔王様が!」
指を指した先には狂喜の笑みを浮かべた魔王がレインに向かって落ちていっていた
「早く行くぞ!」
「え?で「早く!」は、はい…」
3人が走り出そうとすると同時に後ろの兵士が探検をリュートの背中に突き付けた
「待ってください団長殿、やはり貴方は裏切り者の仲間だったのですね」
「…そうだが?」
「今ならまだ報告しません、戻ってきてください」
兵士に言われてリュートは嘆息した
「そう言われても俺は元々魔王軍になんか入るつもりはなかったしな」
「そうですか…なら死んでもらいます!」
兵士がナイフをリュートに思いきり刺し込んだ
「がっ!」
そのままリュートは倒れたがアリウス達は無視を貫いた
リュートが倒れて周りが騒がしくなったがアリウスとクルは1m程間隔を空けて闘技場の中を見ていた
「そろそろだぜ…」
「ありがとうな」
アリウスは兵士に肩を叩かれると横目で兵士をチラリと見た
「少し殺って来るわ。あいつだけはやっぱムカつく」
兵士はそう言い、壁沿いに闘技場の中へバレない様に入る事に成功した
「ふぅ…これ肩凝るな~」
そう言い甲冑を脱ぎ捨てリュートは闘技場を見渡した
すると端の方にキルを引き摺ってどこかへ行こうとしている女児がいた
「どうしたんだ?」
リュートが声を掛けると女児は肩を震わせて後ろを振り向いた
「…だ、団長さん?」
「ん?いや、今は違うと思う。反逆者ってバレたし」
「そ、そうなんですか…」
「まあそう言う事になるんだが何をしてるんだ?」
「この人が急に倒れたからナタくん達の所に連れていこうと…」
「それじゃあ俺が持っていくよ。どこにいるんだ?」
女児は目の前の壁を指差した
「ん?ここ?」
「うん、この先に隠れてるの」
リュートは不思議に思い壁に手を触れた
「ん?やっぱり特に何も変わりないぞ?」
「ああ、ここはえ~と…あったあった!」
女児はポケットから石ころを手に持つと壁に向かって緩く投げた
すると壁を通り抜けて壁が少し歪んだ
「おお!」
「さあ今の内に!」
「あ、ああ」
リュートはキルを担ぐと壁の中に入っていった
壁の中に入るとそこには白目で体の形が歪になっている男とその周りに何人かの女と子供がいて、全員がリュートを見ていた
「…じゃ、じゃあ俺は行くわ」
リュートは間が悪そうな顔をして出ていこうとしたが壁に鼻をぶつけてしゃがみ込んだ
「いって~!」
「団長さん、出る時もこの石を壁に投げてください」
「お、おお、そうか、ありがとうな…名前は?」
「アリスです」
「ありがとうなアリス」
リュートはすぐに立ち上がり出ていこうと石を投げる直前で肩を掴まれた
「いやいや~!久し振りだねリュートくん!」
リュートがゆっくり振り向くと満面の笑みを浮かべた黒髪の女性がいた
「ね、姉ちゃん…」
「はははは、まあまあ、積もる話もあるだろ?」
「ちょ!行かせてくれ!」
「さあさあ積もる話もあるって言ってるだ…ろ!」
チルがリュートを両手で捕まえると皆の元へ連れていった
「嘘!団長さんより強いの!?」
「え?いや俺は団長でも多分地位が危うかったと思う。会議にも出席してないし他のやつらは会議に出席する度強くなるからおかしいと思って出席してないんだけど…姉ちゃん離し「やだ」…あっそ」
今リュートはチルに手を握られていてタラリと額に汗を掻いていた
(ヤバい…姉ちゃん怒ってそうだな…)
リュートは苦笑して抵抗をし始めた
「くっ」
「抵抗してもあんたの力じゃ意味無いよ…それじゃ!あんた今までどこで何してたの?」
チルの力強い言葉にリュートは逃げる方法ばかり考えていた
(魔王とは別の意味で怖いな…ん?)
「そ、そうだ!」
「どうしたんだ?」
「ほ、ほら!魔王を倒しに来た訳なのに!な!アモ!」
リュートが部屋の隅で座っているアモに呼び掛けたが返事が無かった
「アモ?」
「あいつは今寝ている。それに何もお前が行くことはないだろ?」
チルがそう言うとリュートは首だけを回してチルの方を向いた
「これだけは譲らねえ、俺はあいつにムカついてんだ。あいつは…魔王は俺が倒す」
チルがリュートの気迫に気圧され手の力を緩めた瞬間にリュートは手を離すと同時に壁に石を投げ出ていった
「あいつも成長したな」
「でもエノンちゃんの事が…」
「…そうだった」
チルとカオリはお互いの顔を見ると苦笑してアリスはその光景を見て首を傾げるのみだった
メル達4人は今、兵士の荒波に弾き出されメルは必死に兵士の上を登って入口へ行こうとしたが兵士達に落とされて再び戻されて…を繰り返しメイト達はそれを傍観していた
「もう一回!」
メルが再び向かおうとすると肩に手を置かれた
「おい、少し頭を使えよ」
ギロッ
「意見したわね?」
「あ、え?」
「それじゃあ調教してあげる…ふふふふ」
メルから放たれた殺気にメイトとハルは怯えて尻餅を着くと同時に泣き叫ぶメイトをメルは引き摺り、どこかへ連れていかれた
「よ、良かった…」
「メルさん怖いね…はは…」
2人が苦笑していると兵士が驚愕の声を上げ始めた
「嘘だろ!魔王様に傷を!?」
「あの魔王様に!?」
「え?どうかしたの?この五月蝿い声」
後ろから突然聞こえてきた声に振り返るとそこにはメルが少し腕に赤い液体を付けて立っていた
「メ、メイトくんは?」
「気にしな~い気にしな~い!」
「え?で「気にしな~い!さ、早く行きましょ」…」
メルに気圧され黙り込むとハルが耳打ちしてきた
「なあ、やっぱりメイトってもう…」
「だ、大丈夫だよ!流石にメルさんも殺…しそうだね…」
「て事はあの血は「なに話してるの?」」
突然2人の間に入ってきたメルは暗い影のある笑顔を見せると同時にハルは確信した「あ、終わった」と
「で?何を話してたの?」
「え、え~と…そ、それよりも早くレインくんの所に行こう!」
「そ、そうだな!」
2人が兵士の波へ向かって走り出そうとすると肩を掴まれた
「後で聞かせて貰うからね?」
その言葉を聞くと同時に2人は震えだし唾をゴクリと飲んだ
「「は、はい…」」
「…なあクル、アリウス」
リュートが2人の肩を叩き、小声で呼んだ
「なんだ?」
「何?」
「思ったんだが魔王はどこだ?」
「え?さっきあの桃髪の奴がぶっ飛ばしてあの壁に…どこだ?」
3人が闘技場の中をカオスを捜していると近くの兵士が指を指した
「あんな所に魔王様が!」
指を指した先には狂喜の笑みを浮かべた魔王がレインに向かって落ちていっていた
「早く行くぞ!」
「え?で「早く!」は、はい…」
3人が走り出そうとすると同時に後ろの兵士が探検をリュートの背中に突き付けた
「待ってください団長殿、やはり貴方は裏切り者の仲間だったのですね」
「…そうだが?」
「今ならまだ報告しません、戻ってきてください」
兵士に言われてリュートは嘆息した
「そう言われても俺は元々魔王軍になんか入るつもりはなかったしな」
「そうですか…なら死んでもらいます!」
兵士がナイフをリュートに思いきり刺し込んだ
「がっ!」
そのままリュートは倒れたがアリウス達は無視を貫いた
リュートが倒れて周りが騒がしくなったがアリウスとクルは1m程間隔を空けて闘技場の中を見ていた
「そろそろだぜ…」
「ありがとうな」
アリウスは兵士に肩を叩かれると横目で兵士をチラリと見た
「少し殺って来るわ。あいつだけはやっぱムカつく」
兵士はそう言い、壁沿いに闘技場の中へバレない様に入る事に成功した
「ふぅ…これ肩凝るな~」
そう言い甲冑を脱ぎ捨てリュートは闘技場を見渡した
すると端の方にキルを引き摺ってどこかへ行こうとしている女児がいた
「どうしたんだ?」
リュートが声を掛けると女児は肩を震わせて後ろを振り向いた
「…だ、団長さん?」
「ん?いや、今は違うと思う。反逆者ってバレたし」
「そ、そうなんですか…」
「まあそう言う事になるんだが何をしてるんだ?」
「この人が急に倒れたからナタくん達の所に連れていこうと…」
「それじゃあ俺が持っていくよ。どこにいるんだ?」
女児は目の前の壁を指差した
「ん?ここ?」
「うん、この先に隠れてるの」
リュートは不思議に思い壁に手を触れた
「ん?やっぱり特に何も変わりないぞ?」
「ああ、ここはえ~と…あったあった!」
女児はポケットから石ころを手に持つと壁に向かって緩く投げた
すると壁を通り抜けて壁が少し歪んだ
「おお!」
「さあ今の内に!」
「あ、ああ」
リュートはキルを担ぐと壁の中に入っていった
壁の中に入るとそこには白目で体の形が歪になっている男とその周りに何人かの女と子供がいて、全員がリュートを見ていた
「…じゃ、じゃあ俺は行くわ」
リュートは間が悪そうな顔をして出ていこうとしたが壁に鼻をぶつけてしゃがみ込んだ
「いって~!」
「団長さん、出る時もこの石を壁に投げてください」
「お、おお、そうか、ありがとうな…名前は?」
「アリスです」
「ありがとうなアリス」
リュートはすぐに立ち上がり出ていこうと石を投げる直前で肩を掴まれた
「いやいや~!久し振りだねリュートくん!」
リュートがゆっくり振り向くと満面の笑みを浮かべた黒髪の女性がいた
「ね、姉ちゃん…」
「はははは、まあまあ、積もる話もあるだろ?」
「ちょ!行かせてくれ!」
「さあさあ積もる話もあるって言ってるだ…ろ!」
チルがリュートを両手で捕まえると皆の元へ連れていった
「嘘!団長さんより強いの!?」
「え?いや俺は団長でも多分地位が危うかったと思う。会議にも出席してないし他のやつらは会議に出席する度強くなるからおかしいと思って出席してないんだけど…姉ちゃん離し「やだ」…あっそ」
今リュートはチルに手を握られていてタラリと額に汗を掻いていた
(ヤバい…姉ちゃん怒ってそうだな…)
リュートは苦笑して抵抗をし始めた
「くっ」
「抵抗してもあんたの力じゃ意味無いよ…それじゃ!あんた今までどこで何してたの?」
チルの力強い言葉にリュートは逃げる方法ばかり考えていた
(魔王とは別の意味で怖いな…ん?)
「そ、そうだ!」
「どうしたんだ?」
「ほ、ほら!魔王を倒しに来た訳なのに!な!アモ!」
リュートが部屋の隅で座っているアモに呼び掛けたが返事が無かった
「アモ?」
「あいつは今寝ている。それに何もお前が行くことはないだろ?」
チルがそう言うとリュートは首だけを回してチルの方を向いた
「これだけは譲らねえ、俺はあいつにムカついてんだ。あいつは…魔王は俺が倒す」
チルがリュートの気迫に気圧され手の力を緩めた瞬間にリュートは手を離すと同時に壁に石を投げ出ていった
「あいつも成長したな」
「でもエノンちゃんの事が…」
「…そうだった」
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