ゴッドクエスト

紅蓮の焔

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11章 激闘!魔界突入!

139話人間界へ帰還!

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「全員集まったわよ。さ、早くしてね」
メルの後ろにはなぜここに連れてこられたのか分かっていないサツキとメイトがいた
「誰かに頼むときは土下座…じゃなかった?」
ハミはフフフと笑いながらメルに言う
「くっ」
「ハミちゃん、喧嘩は止めよ?」
「レインくんの頼みなら良いよ~!」
ハミは満面の笑みで空間を引き裂いた
「じゃ、行きましょう!」
ジエルがレインをお姫さま抱っこするとメルとハミが同時に叫びレインを奪おうとするがジエルはそれを避けて裂け目へと入っていった
「どうなってるの?」
「儂は知らん」
サツキは目の前で喧嘩している2人を黙らせ、裂け目へ静かに中に入らせた
「早くお前も入れ」
「はい」
メイトは苦笑しながら裂け目へ入り、サツキもそれに続いて裂け目へ入った

そして次の瞬間…





見知らぬ森の中にいた
「どうなってるのよ!」
「仕方ないでしょ!だって世界を渡れるだけで場所とか特定出来ないんだから!」
メルとハミが睨み合っているとレインが仲介に入った
「ねえねえ、先にここから出てそれから話そ?」
「レインくんがそう言うなら…」
「お兄ちゃんがそう言うなら…」
とハミはレインの頭へ、メルは森を抜けようと歩き始めた
「お姉ちゃん分かってるのかな~?」
「どうだろうな」
サツキは曖昧な返事をするとメルの後について行き、それに続いてレインとメイトもついて行った

そして数分後、森を出ると平原が辺りに広がっていて、少し先に町が見える
「なんか見覚えあるな~」
メルが頭を掻いてその町へ歩いて約5分
「あ!お兄ちゃん!あそこだよ!」
メルが手を引っ張りレインと町まで走って行った
「おい、待てよ!」
メイトはメルを呼び止めるがメルの止まる気配は1つもない
それどころか、逆に速度が上がっていた
「…!やっぱり!」
メルは自分の予想通りだった事に小さくガッツポーズした
「ここは?」
「ここはね、アートベットって町!ここに忘れ物しちゃったんだよね」
メルは頭を掻いて、メイトからギルドカードを取って門へ行き、ギルドカードとサツキとレインの分の代金を払い中へ入った
「こっちこっち!」
メルに手招きされて、メルの後をついて行き軈て着いたのは1つの宿屋だった
「ここ?」
「うん!」
メルは中に入り受付の所で女性と話している
「すみません、この前ここに泊まってて忘れ物しちゃったんですが」
「忘れ物ですか?それなら覚えてますよ!忘れ物した人、経営していて1回しか遭遇してませんから!一応こちらに保管してありますが、次からは気を付けてください」
「分かりました~」
メルは女性に案内され更に中へ入っていき、数分後戻ってきた時には刀を2本持って出てきた
「はい!この中から好きな方を選んで!」
メルはレインに差し出した
左側の刀は青い鞘で、もう片方は鞘ではなく布だった
「これってこっちしか選べないよ?」
「えへ!」
メル舌を少し出してウィンクした
レインはその青い方の鞘を抜くと中の刀身は青く透き通っていて実に綺麗だった
「…」
レインはそれを見た途端にその刀を再び鞘に納めた
「鞘は諦めようかな」
【え…どうして?】
「だって、この刀も凄く綺麗なんだもん」
【主人…僕の事…嫌い?】
「そうじゃなくて…じゃあどこかで鞘を貰おう!」
レインはそう言うと町の中を徘徊し武器屋を見つけると中に入った
「すみませ~ん!ホムラの鞘をくモガモガモガ…」
レインが言っている途中でメルは口を押さえ付けて店員と話し始めた
「すみません、この刀の鞘をください、しっかりとお金は払うので」
「ではこちらなどいかがでしょう?」
と、樽を持ってきた。その中を覗くと色々な鞘が入っていた
(鞘だけってあったんだ…)
メルは驚きながらレインに聞いた
「お兄ちゃんはどれが良い?」
「これが良い!」
レインが取ったのは赤1色の鞘だ
「代金は銀貨3枚になります」
メルは代金を払い、レインは早速ホムラに着けてみた
「どう?」
【少し…ポカポカする】
ホムラは少し気持ち良さそうに言うのでレインも満足して腰に携帯し店から出た
「それで…これから『あーあー聞こえてる~?』なんだ?」
突然空からした声に驚いて上を見上げた
そこには巨大なスクリーンが浮き上がっていてその中に男が一人映っていた
周りの人間は突然起きた事に驚きながらもそれに目を奪われていた
『よし、聞こえてるみたいだね。じゃあ早速本題に入るけど僕は魔王だよ』
魔王はニコッと笑うが人間達は驚きの表情で見上げていた
『その顔面白いね~!…まあ、それはおいといて、これから僕の復讐の第1段階を始めます。その内容は…全世界に部下を放って世界を混乱に陥れる事なんだよね~』
と笑いながら言う
『期限は今日の夜、その間に準備してね!それを堪えられたら次は第2段階を始めるから!じゃあ頑張って~!』
魔王は笑いながら言い終わると全員は慌てふためいていた
「夜ってもうすぐじゃねえか!もう夕方だぞ!?」
「に、逃げろ!魔王になんか勝てる筈ない!」
「もう終わりだ…」
と、もう皆絶望の顔で表情を歪めていた





ーードグリアス山岳の北でーー
「なんだ今の?」
「あれが…魔王!」
「落ち着けアモ、まずはそのモンスター達をどうにかしなければならないだろ」
「リューくん…」
ここにいるメンバーは驚いてこそいたが、慌てている訳ではなく、腹を立てていた
「あいつが魔王…」
「チッ、お前ら!今から襲撃に備えるぞ!」
チルに言われるとハリム以外の者がピシッと姿勢を整え、声を揃えて言った
「はい!」





ーーナタ達の近くでーー
「魔王…!復讐だと?こっちこそ復讐したいんだよ!シリ!モンスター共をぶちのめしてあいつの所に行くぞ!もう限界だ!」
「レイトさん…」
シリはうっとりした目でレイトを見詰め始めた





ーー再びアートベットーー
「まずはそのモンスターをどうにかしないとな」
「儂が殺気をぶつければ大丈夫なんじゃないのか?」
「サツキちゃんの殺気はこっちに向けられてなくても凄く感じるから怖いんだよ、それを普通の人が浴びたら気絶するか、運が悪ければ死ぬかもしれないからダメ」
メイトに拒否されサツキは溜め息を吐いた
「じゃあ儂らだけで戦うのか?それだと流石に無理がある」
サツキの言葉にレインはコクコクと頷き同意した
「そうじゃないよ、これだと多分ギルドの方も動くからそれに俺達が加勢するんだ」
「大丈夫なのか?」
「…とにかくやるだけやろう」
メルはそれを聞きギルドの方へ歩いていった
数分後
「おい!荷物を纏めろ!逃げるぞ!」
(…え?)
メイトは目の前の光景に驚きを隠せずにいた
なぜなら、ギルド職員達が必死で馬車に荷物を集めて逃げ出そうとしているからだ
「もう良い、サツキちゃんやっちゃってね」
「やっとか!これの方が楽で良いんだ!」
サツキは首を鳴らすとモンスターの登場を待った
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