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9章 レインの治療
103話幽閉と脱出の糸口
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「ん?…ここどこ?」
メルが目を覚ますと白い空間に1面だけ鉄格子が付けられた部屋にいた
「鉄格子…って事はもしかして牢屋!?」
「貴女は人質ですよメルさん」
突如として聞こえてきた声に驚き鉄格子の奥を見ると人が立っていた
「ちょっと!早く出しなさいよ!さもないと力任せでもここから出るわよ!」
「やれるものならやって見てください」
メルはこの鉄格子を壊す想像をした
メルの両腕に炎、足には風を纏い鉄格子を一瞬で破壊してしまった…が
「っ!」
メルはその場で激痛に襲われ、倒れて気を失った
ーー謎の組織の本部の一角ーー
レインが目を覚ますと両手と首に鎖を嵌められていた
「にゃにこりぇ?」
レインは周りを見て大人がいたことを確認すると話しかけた
「にぇえ、ここりょこ?」
「黙れ、お前はこれから補食されるだけだ」
「ん~と~、じゃあおかーしゃんは?」
「お前に母はいない」
「いりゅ!」
レインが抗議した途端男がレインの首を掴んだ
「いいな、次何か口答えしてみろ、お前を殺してやる」
「うにゅ」
男はレインを投げ捨てるとどこかへ去っていってしまった
ーー謎の組織の本部の屋上ーー
ヒュウウウゥゥゥゥゥウウ
強い風が吹く場所にサツキは縛られていた
「おい、ここはどこだ?」
「黙れ!さもないとお前を撃つ!」
サツキの後ろに銃口をサツキへ向ける女がいた
(おいおい、儂相手に銃とかふざけすぎだろ)
「これから幾つか質問する。答えなければ撃つ!」
「分かった」
サツキはその場で手を上げた
「お前は何者だ?なぜ青髪と共に行動する?」
「儂は儂だ、なぜかって?楽しいからに決まってるだろ?」
「…では次だ、お前のその奇抜な髪の色は何なんだ?」
「そんな事を言ったらバカ弟子やメルだってそうだろ?」
「こっちが質問している!さあ答えろ。答える気が無いなら撃ち殺す」
「…やってみろ」
サツキの言葉と同時にサツキは銃に撃ち抜かれた
「こんな物なのか?銃は?」
「ば、化け物…」
「化け物、か…確かにそうかもな」
サツキはその女を気絶させ端の床を破壊し中に入り込んだ
ーー地下の牢獄でーー
ミルが目を覚ますと周りには痩せ細った老若男女がいた
「ここってどこですか?」
「君は新しく入ってきた子だね、ここは奴らの秘密本部。ここでは奴隷、平民、貴族、王族関係無しにここに収監される」
「私と同じ髪の色した12歳の女の子と青髪の5歳位の男の子と、桃色の髪をした女の子を見ませんでしたか?」
「いや、見ていない」
「ありがとうございます」
ミルはもう一度辺りを見回した
ここは奴らの秘密本部という所でその牢屋の内の1部屋、そしてレイン達はここには連れて来られず別の場所へ収監された恐れがある。それからここの床にはここにいる者の魔力を吸い取る魔方陣が施されていてミルの両足が透明になりかけている
(はあ、早く脱出しないと)
近くには男が1人で見張っていて、それ以外に看守は見られなかった
(まずはあいつが鍵を持ってるか…か)
ミルはその男の近くへ移動し演技をする
「早くここから出してよ!私が何をしたのよ!」
「黙れ」
「そんな事どうでも良いのよ!早く出して!」
「ったく、これだから貴族は困る」
男は動きだしミルを殴った
「次に喋ったら殺す」
「じゃあ、それ以外なら何しても良いの?因みにこれは喋っていない、質問してるのよ」
「チッ、屁理屈を…まあ良い、喋らなければ何をしても構わない」
「あっそ」
ミルはその看守の腰に鍵が掛けられていた事に気づき、それをこっそりと拝借した
(あれって脱走しても構わないってことよね)
ミルはその鍵を使って牢屋をこっそりと抜け出し、見事気付かれずに出ることが出来た
ーー再びレインーー
「う~にゅ、おかーしゃんしゃがしちゃい」
レインはどうやってサツキを探そうか考えていると先程の男に呼ばれて付いていった
付いていくとそこは闘技場だった
「ここりょこ?」
「ここは闘技場だ、ここでお前はある猛獣と戦ってもらう」
「やりゃー!おかーしゃんのとこりょにもりょるー!」
「つべこべ言わずとっとと行け!」
男はレインを蹴り飛ばし闘技場の中心へ落ちた
「…おかーしゃん」
レインは泣きそうになったが我慢して前を向いた
そこにはレインと同じように鎖に繋がれ苦しそうにしている金色の毛を持つ狼が寝そべっていた
「でゃいじょーぶ?」
「グルルゥ」
狼はレインの頬を舐め男を睨み付けていた
「はじゅしてあげりゅ」
レインは自分の鎖を引き千切り、その後狼の鎖を引き千切った
「グルゥ」
「どういてゃしみゃしちぇ!」
暫くしてからレインがウトウトして狼の腹を枕にして寝てしまった
「チィッ!役立たずが!」
男がレインを起こそうとすると狼が男の前に立ち塞がった
「あ?狼風情が人間様に楯突く気か?あ?」
「狼風情じゃない」
「誰だ!」
男が振り返るが誰もいない、そしてまた狼へ目を向けると金髪の少年が立っていた
「よくもこんな小さな子供を虐めてくれたな?そのお礼にお前の人生終わらせてやるよ、1年前の事で俺もイライラしてた所だしな」
少年は男に歩いていくが、男は近くの剣を取り少年に襲い掛かる
少年はスッと左に避け横腹に拳を喰らわせた
「ぐっ、舐めるな~!このガキが!」
「ああ、俺は唯のガキだ
だがそれに負けるお前はガキ以下だ」
「こ、この糞ガキ~!」
男は少年に斬りかかるがスッと右に避け男の髪を引っ張り床に叩き付けた
「がっ!」
「後はシルフか」
少年は気絶した男の耳を探って機械を取り出すと自分の耳に取り付けぶつぶつと何かを呟いた後レインを担ぎ闘技場を出ていった
メルが目を覚ますと白い空間に1面だけ鉄格子が付けられた部屋にいた
「鉄格子…って事はもしかして牢屋!?」
「貴女は人質ですよメルさん」
突如として聞こえてきた声に驚き鉄格子の奥を見ると人が立っていた
「ちょっと!早く出しなさいよ!さもないと力任せでもここから出るわよ!」
「やれるものならやって見てください」
メルはこの鉄格子を壊す想像をした
メルの両腕に炎、足には風を纏い鉄格子を一瞬で破壊してしまった…が
「っ!」
メルはその場で激痛に襲われ、倒れて気を失った
ーー謎の組織の本部の一角ーー
レインが目を覚ますと両手と首に鎖を嵌められていた
「にゃにこりぇ?」
レインは周りを見て大人がいたことを確認すると話しかけた
「にぇえ、ここりょこ?」
「黙れ、お前はこれから補食されるだけだ」
「ん~と~、じゃあおかーしゃんは?」
「お前に母はいない」
「いりゅ!」
レインが抗議した途端男がレインの首を掴んだ
「いいな、次何か口答えしてみろ、お前を殺してやる」
「うにゅ」
男はレインを投げ捨てるとどこかへ去っていってしまった
ーー謎の組織の本部の屋上ーー
ヒュウウウゥゥゥゥゥウウ
強い風が吹く場所にサツキは縛られていた
「おい、ここはどこだ?」
「黙れ!さもないとお前を撃つ!」
サツキの後ろに銃口をサツキへ向ける女がいた
(おいおい、儂相手に銃とかふざけすぎだろ)
「これから幾つか質問する。答えなければ撃つ!」
「分かった」
サツキはその場で手を上げた
「お前は何者だ?なぜ青髪と共に行動する?」
「儂は儂だ、なぜかって?楽しいからに決まってるだろ?」
「…では次だ、お前のその奇抜な髪の色は何なんだ?」
「そんな事を言ったらバカ弟子やメルだってそうだろ?」
「こっちが質問している!さあ答えろ。答える気が無いなら撃ち殺す」
「…やってみろ」
サツキの言葉と同時にサツキは銃に撃ち抜かれた
「こんな物なのか?銃は?」
「ば、化け物…」
「化け物、か…確かにそうかもな」
サツキはその女を気絶させ端の床を破壊し中に入り込んだ
ーー地下の牢獄でーー
ミルが目を覚ますと周りには痩せ細った老若男女がいた
「ここってどこですか?」
「君は新しく入ってきた子だね、ここは奴らの秘密本部。ここでは奴隷、平民、貴族、王族関係無しにここに収監される」
「私と同じ髪の色した12歳の女の子と青髪の5歳位の男の子と、桃色の髪をした女の子を見ませんでしたか?」
「いや、見ていない」
「ありがとうございます」
ミルはもう一度辺りを見回した
ここは奴らの秘密本部という所でその牢屋の内の1部屋、そしてレイン達はここには連れて来られず別の場所へ収監された恐れがある。それからここの床にはここにいる者の魔力を吸い取る魔方陣が施されていてミルの両足が透明になりかけている
(はあ、早く脱出しないと)
近くには男が1人で見張っていて、それ以外に看守は見られなかった
(まずはあいつが鍵を持ってるか…か)
ミルはその男の近くへ移動し演技をする
「早くここから出してよ!私が何をしたのよ!」
「黙れ」
「そんな事どうでも良いのよ!早く出して!」
「ったく、これだから貴族は困る」
男は動きだしミルを殴った
「次に喋ったら殺す」
「じゃあ、それ以外なら何しても良いの?因みにこれは喋っていない、質問してるのよ」
「チッ、屁理屈を…まあ良い、喋らなければ何をしても構わない」
「あっそ」
ミルはその看守の腰に鍵が掛けられていた事に気づき、それをこっそりと拝借した
(あれって脱走しても構わないってことよね)
ミルはその鍵を使って牢屋をこっそりと抜け出し、見事気付かれずに出ることが出来た
ーー再びレインーー
「う~にゅ、おかーしゃんしゃがしちゃい」
レインはどうやってサツキを探そうか考えていると先程の男に呼ばれて付いていった
付いていくとそこは闘技場だった
「ここりょこ?」
「ここは闘技場だ、ここでお前はある猛獣と戦ってもらう」
「やりゃー!おかーしゃんのとこりょにもりょるー!」
「つべこべ言わずとっとと行け!」
男はレインを蹴り飛ばし闘技場の中心へ落ちた
「…おかーしゃん」
レインは泣きそうになったが我慢して前を向いた
そこにはレインと同じように鎖に繋がれ苦しそうにしている金色の毛を持つ狼が寝そべっていた
「でゃいじょーぶ?」
「グルルゥ」
狼はレインの頬を舐め男を睨み付けていた
「はじゅしてあげりゅ」
レインは自分の鎖を引き千切り、その後狼の鎖を引き千切った
「グルゥ」
「どういてゃしみゃしちぇ!」
暫くしてからレインがウトウトして狼の腹を枕にして寝てしまった
「チィッ!役立たずが!」
男がレインを起こそうとすると狼が男の前に立ち塞がった
「あ?狼風情が人間様に楯突く気か?あ?」
「狼風情じゃない」
「誰だ!」
男が振り返るが誰もいない、そしてまた狼へ目を向けると金髪の少年が立っていた
「よくもこんな小さな子供を虐めてくれたな?そのお礼にお前の人生終わらせてやるよ、1年前の事で俺もイライラしてた所だしな」
少年は男に歩いていくが、男は近くの剣を取り少年に襲い掛かる
少年はスッと左に避け横腹に拳を喰らわせた
「ぐっ、舐めるな~!このガキが!」
「ああ、俺は唯のガキだ
だがそれに負けるお前はガキ以下だ」
「こ、この糞ガキ~!」
男は少年に斬りかかるがスッと右に避け男の髪を引っ張り床に叩き付けた
「がっ!」
「後はシルフか」
少年は気絶した男の耳を探って機械を取り出すと自分の耳に取り付けぶつぶつと何かを呟いた後レインを担ぎ闘技場を出ていった
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