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第二章
十七話
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今日は真宵くんと約束している日の、前日。
つまりまだ土曜日である。
朝起きて朝食の準備をしていたら、バイト先の店長より突然の連絡が入った。
『早朝から申し訳ない。今日がお休みなことを相良さんにだけ伝え忘れてしまっていたようで……』
「いえいえ、店長さんもたくさんアルバイト抱えていますし……気にしないでください。今日のこと、連絡ありがとうございます。それではまた来週に……失礼します」
私はそう言って、電話を切った。
(ふぅ……さて、どうしようかな)
つまり、今日は店側の都合により、店休日だったらしいのだ。
それを先週、私にだけ伝え忘れていたのを店長さんが今朝急に思い出して、朝一でこちらに連絡をしてきた……というわけなのである。
それゆえ、今日の午後の予定がすっかり空いてしまった私は、たまには実家へと顔を出してみようかと、久しぶりに都内の方まで向かうことにした。
その時は本当に何か考えがあってとか、突然行って驚かせてやろうなんてつもりは毛頭なくて。
そう、ただなんとなく思いついただけなのである。
それなのに、まさか彼とあんな事態になろうとは……私は露程にも思っていなかった。
自宅を出発し、駅で電車に乗車してからしばらくの時間が経つと、乗った電車が多摩川を超えて東京都内に入った。
そして、その先の駅で別の電車に乗り換えた後、さらに何区間か乗車していると、やっと実家がある目的の駅に着いたのだ。
この距離を真宵くんは、いつも私に会うためだけに移動してくれているのだと思うと、なんだか申し訳ない気持ちになってくる。
着いた駅の外では、見慣れた景色の中に、新しい建物や少し変化した一角もあったが、私がここを離れてからまだ一年半くらいの時間しか経っていないのもあり、街の様子だって早々変わるものではない。
それなりに賑わう駅から徒歩で歩き、実家の方へと顔を出した私だが、家に帰ることはすでに前もって母にLINNしてあったため、別段驚かれることはなかった。
そして家族と一緒に昼食を食べてから、みんなでソファの方でくつろいだ。
しばらくぶりに家族と顔を合わせた私だが、両親も特に変わった様子もなくいつも通りで、姉は相変わらず元気過ぎるくらい元気である。
真宵くんに自分の大学のことを教えたことについて尋ねてはみたが、「えー、あの子にそんなこと聞かれたかなー……」と返されただけで、会話は終わった。
それ以降、私もそのことについて深く追求するつもりもないが、姉の方はすでに何事もなかったかのように、平然とテレビを見ている。
きっと本人は本当にそんなコト、覚えてすらいないのだろう。
我が姉ながらあまり過去に囚われない、自由奔放な人であるからして……。
そうして時計が午後の三時を回った頃に、私は実家の家を出た。
もちろん、そのまま自分の家へと帰るつもりだったのだが、前に見た夢がなんとなく頭の片隅に残っていたのか、気がつくと例の学校までの通学路を、私は自然と歩いていた。
駅へ向かうには少しだけ遠回りにはなるが、まだ時間も早いし別に構わないだろうと。
子どもの頃に見ていた景色が、今ではずっと小さく感じる道幅や、周りの建物……つまりそれは、私も大人になったということの実感そのものであった。
そしてここの通学路は、真宵くんと過去に何度も歩いた道だ。
車通りは少ないものの、わりと歩きやすい広めの歩道が続いている閑静な住宅街の中である。
ただ今日は土曜日なので、歩いている学生は部活動帰りの生徒くらいだった。
15分ほど経って、昔通っていた母校の前に着いた。
小中学校の建物が二つ隣接している懐かしい校舎。
しかし外観は自分が通っていた時と、あまり変わっていない気もする。
(まぁ、当たり前よね……)
なんせ自分が中学を卒業してから、五年も経っていないのだから。
母校を一目見て満足した私は、今度こそ駅まで戻ることにする。
来た道を再び歩いていると、こちらへと向かってくる四~五人くらいの集団の姿を遠目で確認した。
私服だけど、少し離れた所から聞こえてくる声の感じから、おそらく若い男の子たちだろう。
私は今後のことを考え込みながら、歩道から車道へと降りてその集団を避け、彼らに顔を向けることもなく、スッと横を通り過ぎた。
そして今、私が考えていることというのは、もちろん明日のことだ。
真宵くんと会う約束はしているが、彼に自分の気持ちをどう答えようかなと、未だに悩んでいるのである。
(自分の心の整理がまだできていないのは事実。でも、だいぶ返事を待たせてしまっているし……)
頭の中で悶々と悩みながら、駅前まで進んだところで、コーヒーでも飲んで少し休憩しようかと、近くのカフェへ入った。
そしてそのまま店員さんのいるレジの元へと向かう。
それなりに人がいる店内で、私は購入したコーヒーを手に持って、空いている席へと座った。
そしてまだ熱々のホットコーヒーを、少しだけ口の中へと運ぶ。
「……姉ちゃん?」
ふぅとため息をつき、少々気が抜けたところで、突然横の席に座っている人物から声をかけられた。
私は思わず、隣へと顔を向ける。
「えっと……」
横にいる男性……は、やはりまだ学生だろうか?
自分よりも少しだけ年下に思えた。
でも……誰だっけ?
「姉ちゃん、俺だよ。覚えてない? ほら、ガキのころ真宵とよく一緒にさ……」
そう言われて、よくよく相手の顔を見てみると、確かに見覚えがあった。
「君は……もしかして湊くん?」
私の言葉に、目の前の男子は「そうそう」と頷く。
最近の夢にも出てきた、例の真宵くんと仲の良かったあの男の子だ。
当時の面影は確かにあるものの……やはり男子の成長は著しい。
私たちは二人ともイスに座っている状態なので、湊くんの今の身長などはよく分からないが、体格の感じから、真宵くんの背とそう変わらない気がした。
「かなり成長しててびっくりした。でも、あの湊くんだったんだね」
「そうだよ、姉ちゃん。久しぶりだー……って、姉ちゃんはあんまあの頃と変わってないな。まぁだから俺も分かったんだけど」
「それは……私はあの時からまるで成長してない、と受け取って良いのかしら?」
「いやいや、良い意味で! 本当だよ! 信じて、姉ちゃん!」
湊くんは慌てて否定した。
私は彼のその慌てぶりがおかしくて、思わず笑ってしまう。
湊くんは相変わらず人を楽しませるのが上手かった。
お互い少し離れたテーブルごしなのだが、気がつくと自然と会話は弾んでいたのだ。
湊くんは今、真宵くんとは別の高校に通っていて、たまに会うこともあるけれど、そこまで遊んだりはしていないのだという。
そして中学の時も、クラスや部活は別だったので、小学校の頃ほどは一緒にいられなかった、とも教えてくれた。
自分が知らなかった真宵くんと湊くんのことが知れて、嬉しかった私はつい調子にのり、彼に色々と尋ねてしまう。
でも湊くんは嫌な顔も見せず、面白おかしく教えてくれた。
そんな感じで話は盛り上がり、私はこちらへと静かに近づいてくる人物に、全く気がつくこともなく……。
おそらく今日の私は、本当に色々と見過ごしていたのだと、思う。
つまりまだ土曜日である。
朝起きて朝食の準備をしていたら、バイト先の店長より突然の連絡が入った。
『早朝から申し訳ない。今日がお休みなことを相良さんにだけ伝え忘れてしまっていたようで……』
「いえいえ、店長さんもたくさんアルバイト抱えていますし……気にしないでください。今日のこと、連絡ありがとうございます。それではまた来週に……失礼します」
私はそう言って、電話を切った。
(ふぅ……さて、どうしようかな)
つまり、今日は店側の都合により、店休日だったらしいのだ。
それを先週、私にだけ伝え忘れていたのを店長さんが今朝急に思い出して、朝一でこちらに連絡をしてきた……というわけなのである。
それゆえ、今日の午後の予定がすっかり空いてしまった私は、たまには実家へと顔を出してみようかと、久しぶりに都内の方まで向かうことにした。
その時は本当に何か考えがあってとか、突然行って驚かせてやろうなんてつもりは毛頭なくて。
そう、ただなんとなく思いついただけなのである。
それなのに、まさか彼とあんな事態になろうとは……私は露程にも思っていなかった。
自宅を出発し、駅で電車に乗車してからしばらくの時間が経つと、乗った電車が多摩川を超えて東京都内に入った。
そして、その先の駅で別の電車に乗り換えた後、さらに何区間か乗車していると、やっと実家がある目的の駅に着いたのだ。
この距離を真宵くんは、いつも私に会うためだけに移動してくれているのだと思うと、なんだか申し訳ない気持ちになってくる。
着いた駅の外では、見慣れた景色の中に、新しい建物や少し変化した一角もあったが、私がここを離れてからまだ一年半くらいの時間しか経っていないのもあり、街の様子だって早々変わるものではない。
それなりに賑わう駅から徒歩で歩き、実家の方へと顔を出した私だが、家に帰ることはすでに前もって母にLINNしてあったため、別段驚かれることはなかった。
そして家族と一緒に昼食を食べてから、みんなでソファの方でくつろいだ。
しばらくぶりに家族と顔を合わせた私だが、両親も特に変わった様子もなくいつも通りで、姉は相変わらず元気過ぎるくらい元気である。
真宵くんに自分の大学のことを教えたことについて尋ねてはみたが、「えー、あの子にそんなこと聞かれたかなー……」と返されただけで、会話は終わった。
それ以降、私もそのことについて深く追求するつもりもないが、姉の方はすでに何事もなかったかのように、平然とテレビを見ている。
きっと本人は本当にそんなコト、覚えてすらいないのだろう。
我が姉ながらあまり過去に囚われない、自由奔放な人であるからして……。
そうして時計が午後の三時を回った頃に、私は実家の家を出た。
もちろん、そのまま自分の家へと帰るつもりだったのだが、前に見た夢がなんとなく頭の片隅に残っていたのか、気がつくと例の学校までの通学路を、私は自然と歩いていた。
駅へ向かうには少しだけ遠回りにはなるが、まだ時間も早いし別に構わないだろうと。
子どもの頃に見ていた景色が、今ではずっと小さく感じる道幅や、周りの建物……つまりそれは、私も大人になったということの実感そのものであった。
そしてここの通学路は、真宵くんと過去に何度も歩いた道だ。
車通りは少ないものの、わりと歩きやすい広めの歩道が続いている閑静な住宅街の中である。
ただ今日は土曜日なので、歩いている学生は部活動帰りの生徒くらいだった。
15分ほど経って、昔通っていた母校の前に着いた。
小中学校の建物が二つ隣接している懐かしい校舎。
しかし外観は自分が通っていた時と、あまり変わっていない気もする。
(まぁ、当たり前よね……)
なんせ自分が中学を卒業してから、五年も経っていないのだから。
母校を一目見て満足した私は、今度こそ駅まで戻ることにする。
来た道を再び歩いていると、こちらへと向かってくる四~五人くらいの集団の姿を遠目で確認した。
私服だけど、少し離れた所から聞こえてくる声の感じから、おそらく若い男の子たちだろう。
私は今後のことを考え込みながら、歩道から車道へと降りてその集団を避け、彼らに顔を向けることもなく、スッと横を通り過ぎた。
そして今、私が考えていることというのは、もちろん明日のことだ。
真宵くんと会う約束はしているが、彼に自分の気持ちをどう答えようかなと、未だに悩んでいるのである。
(自分の心の整理がまだできていないのは事実。でも、だいぶ返事を待たせてしまっているし……)
頭の中で悶々と悩みながら、駅前まで進んだところで、コーヒーでも飲んで少し休憩しようかと、近くのカフェへ入った。
そしてそのまま店員さんのいるレジの元へと向かう。
それなりに人がいる店内で、私は購入したコーヒーを手に持って、空いている席へと座った。
そしてまだ熱々のホットコーヒーを、少しだけ口の中へと運ぶ。
「……姉ちゃん?」
ふぅとため息をつき、少々気が抜けたところで、突然横の席に座っている人物から声をかけられた。
私は思わず、隣へと顔を向ける。
「えっと……」
横にいる男性……は、やはりまだ学生だろうか?
自分よりも少しだけ年下に思えた。
でも……誰だっけ?
「姉ちゃん、俺だよ。覚えてない? ほら、ガキのころ真宵とよく一緒にさ……」
そう言われて、よくよく相手の顔を見てみると、確かに見覚えがあった。
「君は……もしかして湊くん?」
私の言葉に、目の前の男子は「そうそう」と頷く。
最近の夢にも出てきた、例の真宵くんと仲の良かったあの男の子だ。
当時の面影は確かにあるものの……やはり男子の成長は著しい。
私たちは二人ともイスに座っている状態なので、湊くんの今の身長などはよく分からないが、体格の感じから、真宵くんの背とそう変わらない気がした。
「かなり成長しててびっくりした。でも、あの湊くんだったんだね」
「そうだよ、姉ちゃん。久しぶりだー……って、姉ちゃんはあんまあの頃と変わってないな。まぁだから俺も分かったんだけど」
「それは……私はあの時からまるで成長してない、と受け取って良いのかしら?」
「いやいや、良い意味で! 本当だよ! 信じて、姉ちゃん!」
湊くんは慌てて否定した。
私は彼のその慌てぶりがおかしくて、思わず笑ってしまう。
湊くんは相変わらず人を楽しませるのが上手かった。
お互い少し離れたテーブルごしなのだが、気がつくと自然と会話は弾んでいたのだ。
湊くんは今、真宵くんとは別の高校に通っていて、たまに会うこともあるけれど、そこまで遊んだりはしていないのだという。
そして中学の時も、クラスや部活は別だったので、小学校の頃ほどは一緒にいられなかった、とも教えてくれた。
自分が知らなかった真宵くんと湊くんのことが知れて、嬉しかった私はつい調子にのり、彼に色々と尋ねてしまう。
でも湊くんは嫌な顔も見せず、面白おかしく教えてくれた。
そんな感じで話は盛り上がり、私はこちらへと静かに近づいてくる人物に、全く気がつくこともなく……。
おそらく今日の私は、本当に色々と見過ごしていたのだと、思う。
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