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金の章10 星の代行者
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錐揉みながら墜落していく優花を見ながら短く息を吐く。上手くいくか怪しかったが、どうやら成功した。
翼と違って優花は飛翔するのに翅を使用していた。だから周囲に拡散させていた魔力を利用して、常時展開していた索敵領域内の気圧を大幅に下げ、揚力をまともに得られない環境を用意した。
しかし、遠距離からの攻撃手段のある彼女は、付かず離れずといった距離を保ちながら攻撃して、なかなか接近してくれず、膠着状態に陥っていた。それでもどうにか聞こえよがしに煽って接近させられたのは上出来と言えた。
ただ単純に揚力を奪ったくらいでは翅を魔力で強化され、見た目以上の飛翔能力を発揮して対処される可能性もあった。だから断熱圧縮・断熱膨張それぞれの空気弾を無作為に乱射した。それら空気弾の内部圧力を維持している空気の膜を、接近する優花の周囲で時間差をつけて適当な位置で弾けさせ、空気の流れを乱してやったら墜落してくれた。地上ではこの手は使えないので、仮に地上で戦うことになっていたら、一方的な攻防の末に暗黒の針で全身を串刺しにされていたかもしれない。それを思うと自由に空を舞える翼がいてくれて助かった。
翅が再生する可能性も考慮して、追い撃ちで白熱火球を立て続けに撃ち込む。態勢を整えることは出来ないようだったが、魔力による防備は強固に維持しているらしく、多少火傷する程度の負傷しかしていない。そんな優花を目で追っていたが、彼女はそのまま異形の化物が群がる屋上に受け身を取ることなく派手に落ちた。化物の何体かが勢いよく墜落してきた優花の直撃を受けて潰れたが、這い上がろうとしていた上空からの落下物に生存している周辺の化物は殺到した。それによって彼女の姿が即座に覆われてしまう。私は優花が化物に貪り喰われる姿を幻視したが、そうはならなかった。
優花に襲いかかっていた化物は、身体を暗黒で染め上げると、背中に4枚翅を生やして先刻の彼女のように舞い上がった。その数はどんどん増していく。私は即座に眼下の空間の気圧を大幅に下げてやったが、揚力を得られず上昇出来ないということはなかった。何故かと考えたが、すぐに答えに思い至る。優花が量産している全身を暗黒で染め上げられた翅付きの化物は、さっきまで彼女が周囲に従えるように展開していた針と同じ扱いなのだろう。だとしたら翅などお飾りでしかない。そしてそれは優花も同様で、彼女の背には暗黒の翅が新たに生えていた。周囲の化物を暗黒化させるため屋上に止まっていてまだ飛翔していないが、もう気圧や気流を操作したところで、墜落させることは事実上不可能になっていた。
苦し紛れに白熱火球を連射する。相手は無防備な状態で直撃を受けていたが、光を一切反射しないため形状の変化を目視では観測出来ず、損傷しているかどうかさえわからない。煙が上がったり、肉片が飛散したりすることもなかった。暗黒化させている魔力が、魔術障壁として機能していると考えるべきだろう。そうなってくると暗黒化した化物群れを相手に、私が打てる手はないに等しい。だからといって諦める気はない。私は眼下から迫り来る群れを対処しようなどという無駄なことはせず、無視することに決める。そして今の状況下で出来る最後の悪足掻きとして星の意思に一矢報いることにした。
「翼、私を紅脈まで連れて行ってくれない?」
「なにをする気ですか」
「ちょっと星の意思の身体に取り込まれて逆に星を丸ごと乗っ取ってやろうかと思ってさ」
出来るだけ軽い口調で言ってみたが、当然ながら翼の反応はよくない。眼下では屋上にいる化物がどんどん暗黒化して、私たちの逃げ道を塞ごうと囲い込むように展開していっている。まだ優花が化物の暗黒化に専念しているからか、攻撃を仕掛けられていないのは救いではあったが、それも時間の問題だろう。だからこそ早く翼からの返答が欲しかった。
長くはない黙考の末に、翼が口を開く。
「以前の星の意思は数多の自我の集合体だったけれど、今は自我を単一化しているようだから不可能ではないとは思う。でも司の星片だけでは乗っ取るには足りないよ。そこらに浮いてる化物どもが宿してる星片とも呼べない大きさのものと、優花の星片を全て奪えれば多少の可能性は見込めるかもしれない。あくまでも可能性が芽生える程度だけどね」
どうやって星の意思の現状に関して知り得ているのかだとか聞きたいことはたくさんあったが、翼が異世界からそういった知識を得ていたのだろうと好意的に解釈して流す。
「翼ならあいつらをどうにか出来る?」
「本来なら部外者の私が直接手を出すべき問題じゃないけど、打つ手も尽きてるしね。それに9年前に前世の記憶を取り戻すまで、司には世話になったから一度くらいは私自身の能力《ちから》を貸すよ」
「ありがとう」
「上手くいくとは限らないから感謝は不要だよ」
翼は私を片手で抱え直す。そして彼女はなにもない空間から半透明な一本の刀を現出させて空いた右手に握った。それと時を同じくして優花が全ての化物を暗黒化させ、一丸となって上昇してくる。私たちと同じ目線にまで上昇して静止すると、力強く腕をこちらに突き出して来た。
それを合図に周囲に静止していた翅付きが、全方位から一斉に突進してくる。優花は暗黒化させていなかった半身を黒く染め上げると馬上槍を現出させ、高速で最短距離を一直線に飛翔しながら槍を突き込んで来た。
全ては一瞬だった。
なにが起きたのか私には理解が及ばない。翼が行なったのは流麗な動作による横薙ぎの一振り、それで全てが決していた。
周囲を覆い尽くさんばかりだった暗黒化した化物の群れは例外なく、透明な液体に変じて形を失っていた。
翼は周囲に浮遊する液体を一箇所に集めて一纏めにすると、刀を紅脈に向けて振り上げた。すると液体はふわふわと紅脈に向けて移動を始めたので、彼女はそれに付き添うようにして飛翔した。それからは言葉を交わすことなく、赤光が目に突き刺さるくらい眩しい光に照らされるところにまで到着すると、翼は液体を静止させた。
「翼、いつか来世で」
異世界から翼が転生して来たというのならいつかどこかで再会出来るかも知れないと思っての言葉だった。それに対して翼はなにも答えてくれず、私は大量の星片が溶け込んだ液体の中に送り込まれた。
翼の持つ刀が私の心臓を一突きで刺し貫く。波紋で揺らぐ景色の中で翼がなにか言っているように見えたけれど、私の耳に彼女の声は届かない。
もしかしたら私の願望が生んだ幻だったのかもしれない。やがて私の身体は、すっと周囲の液体と同化するように溶け、紅脈に吸い寄せられるようにして、世界の裂け目に付着するとゆっくりと浸透しながら星の傷痕を修復していった。
星の中に私は溶け込むと、強い存在感を放つ意志を感じ取った。それが星の意思の核を成している自我なのだろう。そう確信した私は私自身でそれを覆うと私の中に取り込むようにして、ゆっくりと時間をかけて私の色で上書きするようにして塗り潰していった。
翼と違って優花は飛翔するのに翅を使用していた。だから周囲に拡散させていた魔力を利用して、常時展開していた索敵領域内の気圧を大幅に下げ、揚力をまともに得られない環境を用意した。
しかし、遠距離からの攻撃手段のある彼女は、付かず離れずといった距離を保ちながら攻撃して、なかなか接近してくれず、膠着状態に陥っていた。それでもどうにか聞こえよがしに煽って接近させられたのは上出来と言えた。
ただ単純に揚力を奪ったくらいでは翅を魔力で強化され、見た目以上の飛翔能力を発揮して対処される可能性もあった。だから断熱圧縮・断熱膨張それぞれの空気弾を無作為に乱射した。それら空気弾の内部圧力を維持している空気の膜を、接近する優花の周囲で時間差をつけて適当な位置で弾けさせ、空気の流れを乱してやったら墜落してくれた。地上ではこの手は使えないので、仮に地上で戦うことになっていたら、一方的な攻防の末に暗黒の針で全身を串刺しにされていたかもしれない。それを思うと自由に空を舞える翼がいてくれて助かった。
翅が再生する可能性も考慮して、追い撃ちで白熱火球を立て続けに撃ち込む。態勢を整えることは出来ないようだったが、魔力による防備は強固に維持しているらしく、多少火傷する程度の負傷しかしていない。そんな優花を目で追っていたが、彼女はそのまま異形の化物が群がる屋上に受け身を取ることなく派手に落ちた。化物の何体かが勢いよく墜落してきた優花の直撃を受けて潰れたが、這い上がろうとしていた上空からの落下物に生存している周辺の化物は殺到した。それによって彼女の姿が即座に覆われてしまう。私は優花が化物に貪り喰われる姿を幻視したが、そうはならなかった。
優花に襲いかかっていた化物は、身体を暗黒で染め上げると、背中に4枚翅を生やして先刻の彼女のように舞い上がった。その数はどんどん増していく。私は即座に眼下の空間の気圧を大幅に下げてやったが、揚力を得られず上昇出来ないということはなかった。何故かと考えたが、すぐに答えに思い至る。優花が量産している全身を暗黒で染め上げられた翅付きの化物は、さっきまで彼女が周囲に従えるように展開していた針と同じ扱いなのだろう。だとしたら翅などお飾りでしかない。そしてそれは優花も同様で、彼女の背には暗黒の翅が新たに生えていた。周囲の化物を暗黒化させるため屋上に止まっていてまだ飛翔していないが、もう気圧や気流を操作したところで、墜落させることは事実上不可能になっていた。
苦し紛れに白熱火球を連射する。相手は無防備な状態で直撃を受けていたが、光を一切反射しないため形状の変化を目視では観測出来ず、損傷しているかどうかさえわからない。煙が上がったり、肉片が飛散したりすることもなかった。暗黒化させている魔力が、魔術障壁として機能していると考えるべきだろう。そうなってくると暗黒化した化物群れを相手に、私が打てる手はないに等しい。だからといって諦める気はない。私は眼下から迫り来る群れを対処しようなどという無駄なことはせず、無視することに決める。そして今の状況下で出来る最後の悪足掻きとして星の意思に一矢報いることにした。
「翼、私を紅脈まで連れて行ってくれない?」
「なにをする気ですか」
「ちょっと星の意思の身体に取り込まれて逆に星を丸ごと乗っ取ってやろうかと思ってさ」
出来るだけ軽い口調で言ってみたが、当然ながら翼の反応はよくない。眼下では屋上にいる化物がどんどん暗黒化して、私たちの逃げ道を塞ごうと囲い込むように展開していっている。まだ優花が化物の暗黒化に専念しているからか、攻撃を仕掛けられていないのは救いではあったが、それも時間の問題だろう。だからこそ早く翼からの返答が欲しかった。
長くはない黙考の末に、翼が口を開く。
「以前の星の意思は数多の自我の集合体だったけれど、今は自我を単一化しているようだから不可能ではないとは思う。でも司の星片だけでは乗っ取るには足りないよ。そこらに浮いてる化物どもが宿してる星片とも呼べない大きさのものと、優花の星片を全て奪えれば多少の可能性は見込めるかもしれない。あくまでも可能性が芽生える程度だけどね」
どうやって星の意思の現状に関して知り得ているのかだとか聞きたいことはたくさんあったが、翼が異世界からそういった知識を得ていたのだろうと好意的に解釈して流す。
「翼ならあいつらをどうにか出来る?」
「本来なら部外者の私が直接手を出すべき問題じゃないけど、打つ手も尽きてるしね。それに9年前に前世の記憶を取り戻すまで、司には世話になったから一度くらいは私自身の能力《ちから》を貸すよ」
「ありがとう」
「上手くいくとは限らないから感謝は不要だよ」
翼は私を片手で抱え直す。そして彼女はなにもない空間から半透明な一本の刀を現出させて空いた右手に握った。それと時を同じくして優花が全ての化物を暗黒化させ、一丸となって上昇してくる。私たちと同じ目線にまで上昇して静止すると、力強く腕をこちらに突き出して来た。
それを合図に周囲に静止していた翅付きが、全方位から一斉に突進してくる。優花は暗黒化させていなかった半身を黒く染め上げると馬上槍を現出させ、高速で最短距離を一直線に飛翔しながら槍を突き込んで来た。
全ては一瞬だった。
なにが起きたのか私には理解が及ばない。翼が行なったのは流麗な動作による横薙ぎの一振り、それで全てが決していた。
周囲を覆い尽くさんばかりだった暗黒化した化物の群れは例外なく、透明な液体に変じて形を失っていた。
翼は周囲に浮遊する液体を一箇所に集めて一纏めにすると、刀を紅脈に向けて振り上げた。すると液体はふわふわと紅脈に向けて移動を始めたので、彼女はそれに付き添うようにして飛翔した。それからは言葉を交わすことなく、赤光が目に突き刺さるくらい眩しい光に照らされるところにまで到着すると、翼は液体を静止させた。
「翼、いつか来世で」
異世界から翼が転生して来たというのならいつかどこかで再会出来るかも知れないと思っての言葉だった。それに対して翼はなにも答えてくれず、私は大量の星片が溶け込んだ液体の中に送り込まれた。
翼の持つ刀が私の心臓を一突きで刺し貫く。波紋で揺らぐ景色の中で翼がなにか言っているように見えたけれど、私の耳に彼女の声は届かない。
もしかしたら私の願望が生んだ幻だったのかもしれない。やがて私の身体は、すっと周囲の液体と同化するように溶け、紅脈に吸い寄せられるようにして、世界の裂け目に付着するとゆっくりと浸透しながら星の傷痕を修復していった。
星の中に私は溶け込むと、強い存在感を放つ意志を感じ取った。それが星の意思の核を成している自我なのだろう。そう確信した私は私自身でそれを覆うと私の中に取り込むようにして、ゆっくりと時間をかけて私の色で上書きするようにして塗り潰していった。
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