28 / 69
お泊まり温泉旅行 編
さくちゃんを見てるのが幸せ
しおりを挟む
遥香「さくちゃんおかえり~」
さくら「かっきー、お待たせ~。眺めも良くて湯加減も良くて、最高だったよー」
遥香「ほんと?じゃあ私もすぐ入ってこようかな」
私と入れ替わりで、かっきーがベランダの客室露天風呂へ向かう。
かっきーがそうしてくれていたように、私も着替えを見ないようにベランダに背を向けてベッドで横になる。
濡れた髪先をタオルで拭きながら部屋の設備や内装を眺めていたけど、あんまり頭に入ってこなかった。
かっきーが衣服を脱いでいく音に神経を集中させてしまい、今どんな姿か気になっていたから。
(なんだろう…今日はすごく気になっちゃう…私の部屋でかっきーがシャワーを浴びる時なんて何回もあったのに…)
かっきーと2人で初めてお泊り旅行に来ているという特別感から、いつもと違うことが気になってしまうのかもしれない。
(かっきーもこんな気持ちで待ってくれてたのかな…いや、それとも、私だけ…?)
私は一人悶々としながら、かっきーがお風呂を終えるのを待った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さくら「へへ…かっきー、それ似合ってるよ」
遥香「ありがと♡さくちゃんも、ゆるっと着ててかわいい♡」
かっきーが、ぎゅっと優しくハグしてくれる。
私も同じくらいの優しさでハグを返す。
お風呂から出た私たちは、色違いの館内着に着替えていた。
このホテルでは、リラックスして読書を楽しめるようにゆるっとした上下のスウェットを用意してくれる。
グレーと紺で落ち着いた色で、「かわいい!」って感じではないけど。
今はかっきーと2人だけでリラックスした時間を過ごしに来ているんだから、これくらいがちょうど良い。ブログ用の写真を撮るわけでもないし。
~~~~~~~~~~~~~~~
荷物を少し整理した私たちは、館内着のままホテルの中を探検しに出かけた。
このホテルでは、いろんなところに本棚が置かれている。
ロビーから見えた本棚に並んでいるのは一部で、部屋の中、通路、ちょっとした小部屋にも本が並んでいるのだ。
しかも、場所によってジャンルが全然違うから、どんな本に出会えるのか予測ができない。
そこが面白い。
今年の春にグラビア撮影で初めて訪れた時にも同じことを感じていたのを思い出す。
かっきーも「あっ、こんなところにも本があるよ!」とか「この本、タイトルで気になってたやつだ~」とか言いながら、軽くはしゃいでいる。
お泊まり旅行でもあるし、本屋デートしているような気分でもある。
(はぁ~…幸せ…)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1階のロビーの奥にはショップがあり、ホテルの公式グッズや、本に関わるグッズがたくさん置いてあった。
グッズもかわいくて気に入ったけど、私がいちばん目を惹かれたのは、グッズ売り場の先にある絵本コーナーだ。
絵本だけが並べられた小部屋もあれば、グッズ売り場のスペースの隅には親子が横になって絵本を楽しめるようなスペースもある。
さくら「わぁ~、すごい!絵本がこんなにたくさん!」
私は昔から絵本が好きで、以前生配信の番組内の企画で絵本の読み聞かせをやらせてもらったこともある。
遥香「ふふっ、ここ、さくちゃんのためにあるような小部屋だね」
隅のスペースには若いお母さんと小さい女の子の先客がいたので、私たちは小部屋の中を覗いていた。
丸いクッションソファが真ん中に2つ置かれたその部屋は、正面と左右の三面に絵本が並べられている。
何冊か手に取って、中身をパラパラをめくってみる。
かっきーも同じように何冊か手に取っては棚に戻していたけど、そのうちソファに座ったまま私のほうに体を向けて視線を送ってきた。
さくら「あっ…かっきー、他のところ見ててもいいからね…付き合わせちゃうのも悪いし…」
遥香「ううん…私ね、こうやってさくちゃんのこと見てるのが幸せなの。好きなものを見てるさくちゃん、を見てるのが幸せ」
………
かっきーは、たまに不意打ちでこういうことを言ってくれる。
相手がどんな反応をするか試してみようとか、照れさせてみようとか、そういう感じじゃない。
そういうお茶目なこともたまにするけど、今のは違う。
本当に、心が素直できれいな子なんだと思う。
だからあの写真集のタイトルは、本当にかっきーにぴったり。
でも…
さくら「もぉ~…そんなこと言われたら恥ずかしくてかっきーのことばっかり気になっちゃうよ…」
私ばっかりドキドキしちゃって心臓が持たないので、ほどほどにしてほしいな…
さくら「かっきー、お待たせ~。眺めも良くて湯加減も良くて、最高だったよー」
遥香「ほんと?じゃあ私もすぐ入ってこようかな」
私と入れ替わりで、かっきーがベランダの客室露天風呂へ向かう。
かっきーがそうしてくれていたように、私も着替えを見ないようにベランダに背を向けてベッドで横になる。
濡れた髪先をタオルで拭きながら部屋の設備や内装を眺めていたけど、あんまり頭に入ってこなかった。
かっきーが衣服を脱いでいく音に神経を集中させてしまい、今どんな姿か気になっていたから。
(なんだろう…今日はすごく気になっちゃう…私の部屋でかっきーがシャワーを浴びる時なんて何回もあったのに…)
かっきーと2人で初めてお泊り旅行に来ているという特別感から、いつもと違うことが気になってしまうのかもしれない。
(かっきーもこんな気持ちで待ってくれてたのかな…いや、それとも、私だけ…?)
私は一人悶々としながら、かっきーがお風呂を終えるのを待った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さくら「へへ…かっきー、それ似合ってるよ」
遥香「ありがと♡さくちゃんも、ゆるっと着ててかわいい♡」
かっきーが、ぎゅっと優しくハグしてくれる。
私も同じくらいの優しさでハグを返す。
お風呂から出た私たちは、色違いの館内着に着替えていた。
このホテルでは、リラックスして読書を楽しめるようにゆるっとした上下のスウェットを用意してくれる。
グレーと紺で落ち着いた色で、「かわいい!」って感じではないけど。
今はかっきーと2人だけでリラックスした時間を過ごしに来ているんだから、これくらいがちょうど良い。ブログ用の写真を撮るわけでもないし。
~~~~~~~~~~~~~~~
荷物を少し整理した私たちは、館内着のままホテルの中を探検しに出かけた。
このホテルでは、いろんなところに本棚が置かれている。
ロビーから見えた本棚に並んでいるのは一部で、部屋の中、通路、ちょっとした小部屋にも本が並んでいるのだ。
しかも、場所によってジャンルが全然違うから、どんな本に出会えるのか予測ができない。
そこが面白い。
今年の春にグラビア撮影で初めて訪れた時にも同じことを感じていたのを思い出す。
かっきーも「あっ、こんなところにも本があるよ!」とか「この本、タイトルで気になってたやつだ~」とか言いながら、軽くはしゃいでいる。
お泊まり旅行でもあるし、本屋デートしているような気分でもある。
(はぁ~…幸せ…)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1階のロビーの奥にはショップがあり、ホテルの公式グッズや、本に関わるグッズがたくさん置いてあった。
グッズもかわいくて気に入ったけど、私がいちばん目を惹かれたのは、グッズ売り場の先にある絵本コーナーだ。
絵本だけが並べられた小部屋もあれば、グッズ売り場のスペースの隅には親子が横になって絵本を楽しめるようなスペースもある。
さくら「わぁ~、すごい!絵本がこんなにたくさん!」
私は昔から絵本が好きで、以前生配信の番組内の企画で絵本の読み聞かせをやらせてもらったこともある。
遥香「ふふっ、ここ、さくちゃんのためにあるような小部屋だね」
隅のスペースには若いお母さんと小さい女の子の先客がいたので、私たちは小部屋の中を覗いていた。
丸いクッションソファが真ん中に2つ置かれたその部屋は、正面と左右の三面に絵本が並べられている。
何冊か手に取って、中身をパラパラをめくってみる。
かっきーも同じように何冊か手に取っては棚に戻していたけど、そのうちソファに座ったまま私のほうに体を向けて視線を送ってきた。
さくら「あっ…かっきー、他のところ見ててもいいからね…付き合わせちゃうのも悪いし…」
遥香「ううん…私ね、こうやってさくちゃんのこと見てるのが幸せなの。好きなものを見てるさくちゃん、を見てるのが幸せ」
………
かっきーは、たまに不意打ちでこういうことを言ってくれる。
相手がどんな反応をするか試してみようとか、照れさせてみようとか、そういう感じじゃない。
そういうお茶目なこともたまにするけど、今のは違う。
本当に、心が素直できれいな子なんだと思う。
だからあの写真集のタイトルは、本当にかっきーにぴったり。
でも…
さくら「もぉ~…そんなこと言われたら恥ずかしくてかっきーのことばっかり気になっちゃうよ…」
私ばっかりドキドキしちゃって心臓が持たないので、ほどほどにしてほしいな…
20
お気に入りに追加
88
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
さくらと遥香(ショートストーリー)
youmery
恋愛
「さくらと遥香」46時間TV編で両想いになり、周りには内緒で付き合い始めたさくちゃんとかっきー。
その後のメインストーリーとはあまり関係してこない、単発で読めるショートストーリー集です。
※さくちゃん目線です。
※さくちゃんとかっきーは周りに内緒で付き合っています。メンバーにも事務所にも秘密にしています。
※メインストーリーの長編「さくらと遥香」を未読でも楽しめますが、46時間TV編だけでも読んでからお読みいただくことをおすすめします。
※ショートストーリーはpixivでもほぼ同内容で公開中です。
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
3年振りに帰ってきた地元で幼馴染が女の子とエッチしていた
ねんごろ
恋愛
3年ぶりに帰ってきた地元は、何かが違っていた。
俺が変わったのか……
地元が変わったのか……
主人公は倒錯した日常を過ごすことになる。
※他Web小説サイトで連載していた作品です
ちょっとエッチな執事の体調管理
mm
ファンタジー
私は小川優。大学生になり上京して来て1ヶ月。今はバイトをしながら一人暮らしをしている。
住んでいるのはそこらへんのマンション。
変わりばえない生活に飽き飽きしている今日この頃である。
「はぁ…疲れた」
連勤のバイトを終え、独り言を呟きながらいつものようにマンションへ向かった。
(エレベーターのあるマンションに引っ越したい)
そう思いながらやっとの思いで階段を上りきり、自分の部屋の方へ目を向けると、そこには見知らぬ男がいた。
「優様、おかえりなさいませ。本日付けで雇われた、優様の執事でございます。」
「はい?どちら様で…?」
「私、優様の執事の佐川と申します。この度はお嬢様体験プランご当選おめでとうございます」
(あぁ…!)
今の今まで忘れていたが、2ヶ月ほど前に「お嬢様体験プラン」というのに応募していた。それは無料で自分だけの執事がつき、身の回りの世話をしてくれるという画期的なプランだった。執事を雇用する会社はまだ新米の執事に実際にお嬢様をつけ、3ヶ月無料でご奉仕しながら執事業を学ばせるのが目的のようだった。
「え、私当たったの?この私が?」
「さようでございます。本日から3ヶ月間よろしくお願い致します。」
尿・便表現あり
アダルトな表現あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる