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厄介な情事※
しおりを挟む──風呂入ってねえから汚えだろうに、よく舐めてられるな…
横居の舌の感触にうめきながら、敏雄は天井を見つめていた。
舐められすぎて、上半身が唾液でベタベタして気持ち悪い。
敏雄の体を心ゆくまで舐め回した横居は、今度は敏雄が履いているズボンのボタンをはずして、ファスナーをおろし始めた。
おそらく、脱がせようとしているのだろう。
早く行為を終わらせたい敏雄は、脱がせやすいように自分から腰を浮かしたり、脚を動かした。
乱暴な手つきでズボンが脚から引き抜かれると、上はシャツ1枚で下は素っ裸という、なんとも間抜けな姿になる。
しかし、横居はそれで充分に興奮するらしく、忙しない動きで自分が履いているジーンズの前をくつろげて、いきり勃った男根を露にした。
赤黒く屹立したそれは、解放されると同時に、ぶるんっと自己主張してきた。
「いやあ…ホント、慣らしてる時間がもったいなく感じますよ」
情欲で瞳をギラつかせた横居が、自身の指を口に含んだ。
唾液では粘り気が弱くて、挿入するときにしんどくなるので潤滑剤を使って欲しい。
そうは思っても、興奮している横居に何を言っても無駄とわかっている敏雄は、されるがままになっていた。
「だったら、さっさと挿れろよ」
恥も外聞もなく、敏雄は脚を思い切り開いた。
それを合図に、横居が口から指を引き抜く。
「わあ、伊達さんたら、そんな欲しがっちゃうとかマジで淫乱!」
敏雄はさっさと行為を終わらせたいだけなのだけど、横居はこれを嬉しく思ったらしい。
たくさんのご馳走を出された子どものように楽しげな顔をして、敏雄の窄まりに指を挿れてきた。
「つッ…」
横居の指は太くて硬いし、しっかり滑らせていないから、挿入されるときの圧迫感が凄まじい。
「今日もしっかり呑み込むんですねえ」
──お前がムリヤリ突き挿れてるからだろうが!
的はずれな言葉にイラつきながら、敏雄は脚を広げたまま寝転がっていた。
指1本だけで辛いのに横居ときたら、しっかり解れていないうちから、2本目の指を挿れてきた。
なるだけ苦痛が和らぐように体の力を抜いたが、それは気休め程度にしかならない。
3本目が挿入ってきてもそれは変わらず、出血こそしていなかったが、体を割り開かれる違和感は、ただただ気持ちが悪いとしか思えなかった。
「挿れますよ…」
指が引き抜かれたかと思うと、避妊具をつけた横居の先端が、窄まりにトンっと当たった。
そのまま腰が押し進められて、男根が腸内に侵入してくる。
「ううッ…」
体の内側を抉られる感触が気持ち悪くて、敏雄はうめいた。
「キッツ…」
横居が気持ちよさそうな顔で呟く。
──ロクに慣らしてねえんだから、キツいのは当たり前だろ!
敏雄は内心悪態をついた。
「ゔうっ…いぎっ」
ただでさえロクに慣らされていないのに、横居はお構いなしに腰を前後に動かしていく。
大きな芋虫に体内を食い破られているような感覚がして、気分が悪い。
「ああっ!」
横居の先端が敏雄の最奥を突いて、待ち侘びた快感がようやくやってきた。
この快を得るのに、敏雄は結構長いこと待った気がする。
「最高ッス、伊達さん…」
横居が体を前後に揺するごとに、快感が増していき、絶頂も近づいていく。
「ああっ、はあ…んっ」
体内で横居の男根が擦れて、気持ちがいい。
これを感じるために、ここまで我慢した甲斐があった。
あとは、近いうちに来る絶頂を待つだけ。
そう思っていたが、その期待は脆くも儚く砕け散ることになる。
「伊達さん、オレ、もう出しますね」
横居が腰の動きを速めて、自身を射精に導いていく。
「んんっ…は、あっ、ああっ!」
「あ、でるっ!」
敏雄が絶頂を迎える前に、横居が射精した。
──このクソッタレ!
「今日もヨかったです、伊達さん…」
横居が満足げに体を擦り寄せてきた。
──こっちはちっともヨくねえっての!
思ったような快感が得られなかった敏雄は、横居に見えないように、自分で前を弄って射精した。
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