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第二幕 あやかし兎の京都裏町、舞妓編 ~祇園に咲く真紅の紫陽花
32.アマモリとバクケン(1)
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京都に傘の花が咲きました。
梅雨に覆われた四条通の交差点には、黒や紺色、黄色やビニールの透明が入り乱れています。その中を突き進む一本の可憐な紅い和傘。川を昇る鯉のように舞妓さんが人の流れに逆らっていました。足早に去る背中を見送りながら、祇園会館へ。今日は高千穂と一緒に、表の芸妓さんや舞妓さんが集う『都の賑わい』の練習風景の観覧です。
「梅雨の彼岸花やね」
舞妓さんの簪の赤を見て、高千穂が言います。
来週からは、合同練習の第一回目。
表京都では『都の賑い』を今月の末に控えていますが、その千秋楽に『表裏一体・都の賑い』が開催されることに決まったのです。表の五花街と、裏の十だか二十くらいの花街が一同に介する豪華な演目、とはいえ皆さん多忙ですから、全員が集まれるのは週一回の計三回だけになります。せめて本番までには裏町の舞台を体験しておいた方が良いだろうと、表の芸舞妓さん達を裏町の歌舞練場へ案内するのが私の勤めです。
「修学旅行みたいになるわ。統率するん大変になるよ」
「最初くらいは自由に観光してもらおうかなって。VIPの志、奪うべからずって言うしね」
「匹夫も志、やよ。意味も言葉も全然違うわ」
ひとまず土御門屋へ戻り、お腹が空いてきたので裏町の東大路通で『梅雨饅頭』と『河童の皿煎餅』を買いました。饅頭をパクリと食べますと、口の中でざーざーと雨が降ります。
水分補給が同時にできる斬新なアイデア。だけど、これでは会話がままならない。
「ちょうど、いいタイミングだ」
私達のすぐ近くの道の脇に朧車が停まります。瓦屋根の牛車の前面に厳つい般若のような顔が付いています。あれはタクシー的な役割です。
「厄介なことになった」
声が上から被さってきたので見上げると、ハルが朧車の屋根の上で泰然と腕と膝を組んで座っていました。車の上に乗るなどと別に裏町ではいいのですが、表でも非常識を発動しないのかと心配になったり。
「何があったの?」
「見た方が早い。とりあえず南座へ向かう」
何のことかサッパリですが、急かすものだから、私と高千穂は背中を押されるようにして朧車に乗り込みます。内装は外観に反して煌びやかな金箔塗りで、雰囲気に合わせるべきかと私もできるだけお淑やかに腰掛けに座ったのですが、戸が閉まるのと同時にビュンと勢いよく前に進むものだから、私の背中が壁に引っ付いて高千穂と抱き合う格好になって。
高千穂の簪が頬に刺さる。これは痛い。
車窓に目をやると、どうやら通りを北へと走っているようです。裏川端通に面する南座は東大路通からそれほど離れていませんから、五分と掛からないでしょう。
ほどなくして到着。私が朧車から降りると南座の周辺には人だかりならぬ、アヤカシだかりができていました。表京都にある南座は江戸初期に建てられた歴史的な劇場です。お城のような大屋根にコンクリートと、威風堂々たる出で立ちをしています。裏町の南座も表と同時期に建てられたそうですが裏町では平城だったらしく、後に明治の和洋折衷建築を取り入れたため、上は三層櫓の天守閣、下はオペラ館のような赤レンガ造り、入り口は何故かギリシャ神殿のように石柱が幾本も並んでいます。
「なんで入れねーんだ」
「チケットの払い戻し代金はアンタ等が責任取ってくれるのか」
「中に布団を忘れたんだが」
不穏な声が飛び交っています。
石柱の大玄関の前には銃剣を持った軍人さんが立ち塞がって、それを押しのけようとするアヤカシ達を一層の威圧で押し返しています。ベランダには侍やら鬼やらが眉を吊り上げながら徘徊しており、二階のアーチの窓からは『幕』と書かれた旗が突き出て、瓦屋根には黒装束を着た忍者が観衆を見下していました。
「バクケンの連中だ」
ハルが朧車の上から降ってきます。
「討論の最中だったが昼休憩にして、午後から話し合いを再開することになった」
バクケンについては物騒な噂を繰り返し聞かされていましたから、ああ、いかにもそれっぽいと納得しました。今月末に『表裏一体・都の賑い』を開催する予定の南座を、偶然、彼らが占拠しているとは考えづらい。つまり意図的に妨害しているのに違いない。
でも、どうして?
彼らが目指しているのはアヤカシ勢力の急進的な改革、幕府の復権だと聞いています。それと芸舞妓の催しって、直接的な因果関係はなさそうだけど。
「表向きの理由としては、裏町に舞妓を招待するのが気に入らんと」
「裏の理由は?」
「五臓だろ」
「なるほど」
宣戦布告の通り、ついに五臓さんが正面切っての妨害工作を仕掛けてきたと。
「だけどさ、こんなの不法占拠でしょ」
「使用許可を得ているらしい。連中の貸し切りだと主張している」
「うっそ。先に私が予約していたはずだけど」
「勅命なんだとさ」
「朝廷からってこと? どこにそんな人達が?」
「どこかにいるんだろ。江戸幕府があるくらいだ、朝廷だってあるだろうさ」
「もー、いー加減な主張!」
裏町のことだから、朝廷、とか書いた旗を立てているだけの自称勢力に決まっている。そんな道理が堂々とまかり通るだなんて。
「……裏町なら普通にありそう。こういう場合はどうするの?」
「弁論を携えての特攻になりますよ」
白装束が華麗に舞い降りてきました。木の葉のように軽やかで、微かに足元の草履に砂ぼこりが浮いて、すっと背を伸ばして私を見る端正な顔立ちは――
真神さんでした。
どこから飛び降りてきたのか。もしかすると南座の天守閣にいたのかな。
「主義主張は討論によって曲げさせねばなりません。穏便に解決しようとの試みですが、相手側は武力行使をしていますからね、やむを得ない処置も有り得ます」
「まさか……戦うのですか?」
ごくり、と唾を飲みます。
「そうならないように歩み寄る、つもりではいますよ」
真神さんは爽やかに笑います。どことなく楽しんでいるような。
「もう間もなく討論が再開されます。午後の部ではアマモリの会員も参加しますから、薫さんも是非」
アマモリの皆さんが加勢されるそうです。
これは、穏便に済むはずがない。
梅雨に覆われた四条通の交差点には、黒や紺色、黄色やビニールの透明が入り乱れています。その中を突き進む一本の可憐な紅い和傘。川を昇る鯉のように舞妓さんが人の流れに逆らっていました。足早に去る背中を見送りながら、祇園会館へ。今日は高千穂と一緒に、表の芸妓さんや舞妓さんが集う『都の賑わい』の練習風景の観覧です。
「梅雨の彼岸花やね」
舞妓さんの簪の赤を見て、高千穂が言います。
来週からは、合同練習の第一回目。
表京都では『都の賑い』を今月の末に控えていますが、その千秋楽に『表裏一体・都の賑い』が開催されることに決まったのです。表の五花街と、裏の十だか二十くらいの花街が一同に介する豪華な演目、とはいえ皆さん多忙ですから、全員が集まれるのは週一回の計三回だけになります。せめて本番までには裏町の舞台を体験しておいた方が良いだろうと、表の芸舞妓さん達を裏町の歌舞練場へ案内するのが私の勤めです。
「修学旅行みたいになるわ。統率するん大変になるよ」
「最初くらいは自由に観光してもらおうかなって。VIPの志、奪うべからずって言うしね」
「匹夫も志、やよ。意味も言葉も全然違うわ」
ひとまず土御門屋へ戻り、お腹が空いてきたので裏町の東大路通で『梅雨饅頭』と『河童の皿煎餅』を買いました。饅頭をパクリと食べますと、口の中でざーざーと雨が降ります。
水分補給が同時にできる斬新なアイデア。だけど、これでは会話がままならない。
「ちょうど、いいタイミングだ」
私達のすぐ近くの道の脇に朧車が停まります。瓦屋根の牛車の前面に厳つい般若のような顔が付いています。あれはタクシー的な役割です。
「厄介なことになった」
声が上から被さってきたので見上げると、ハルが朧車の屋根の上で泰然と腕と膝を組んで座っていました。車の上に乗るなどと別に裏町ではいいのですが、表でも非常識を発動しないのかと心配になったり。
「何があったの?」
「見た方が早い。とりあえず南座へ向かう」
何のことかサッパリですが、急かすものだから、私と高千穂は背中を押されるようにして朧車に乗り込みます。内装は外観に反して煌びやかな金箔塗りで、雰囲気に合わせるべきかと私もできるだけお淑やかに腰掛けに座ったのですが、戸が閉まるのと同時にビュンと勢いよく前に進むものだから、私の背中が壁に引っ付いて高千穂と抱き合う格好になって。
高千穂の簪が頬に刺さる。これは痛い。
車窓に目をやると、どうやら通りを北へと走っているようです。裏川端通に面する南座は東大路通からそれほど離れていませんから、五分と掛からないでしょう。
ほどなくして到着。私が朧車から降りると南座の周辺には人だかりならぬ、アヤカシだかりができていました。表京都にある南座は江戸初期に建てられた歴史的な劇場です。お城のような大屋根にコンクリートと、威風堂々たる出で立ちをしています。裏町の南座も表と同時期に建てられたそうですが裏町では平城だったらしく、後に明治の和洋折衷建築を取り入れたため、上は三層櫓の天守閣、下はオペラ館のような赤レンガ造り、入り口は何故かギリシャ神殿のように石柱が幾本も並んでいます。
「なんで入れねーんだ」
「チケットの払い戻し代金はアンタ等が責任取ってくれるのか」
「中に布団を忘れたんだが」
不穏な声が飛び交っています。
石柱の大玄関の前には銃剣を持った軍人さんが立ち塞がって、それを押しのけようとするアヤカシ達を一層の威圧で押し返しています。ベランダには侍やら鬼やらが眉を吊り上げながら徘徊しており、二階のアーチの窓からは『幕』と書かれた旗が突き出て、瓦屋根には黒装束を着た忍者が観衆を見下していました。
「バクケンの連中だ」
ハルが朧車の上から降ってきます。
「討論の最中だったが昼休憩にして、午後から話し合いを再開することになった」
バクケンについては物騒な噂を繰り返し聞かされていましたから、ああ、いかにもそれっぽいと納得しました。今月末に『表裏一体・都の賑い』を開催する予定の南座を、偶然、彼らが占拠しているとは考えづらい。つまり意図的に妨害しているのに違いない。
でも、どうして?
彼らが目指しているのはアヤカシ勢力の急進的な改革、幕府の復権だと聞いています。それと芸舞妓の催しって、直接的な因果関係はなさそうだけど。
「表向きの理由としては、裏町に舞妓を招待するのが気に入らんと」
「裏の理由は?」
「五臓だろ」
「なるほど」
宣戦布告の通り、ついに五臓さんが正面切っての妨害工作を仕掛けてきたと。
「だけどさ、こんなの不法占拠でしょ」
「使用許可を得ているらしい。連中の貸し切りだと主張している」
「うっそ。先に私が予約していたはずだけど」
「勅命なんだとさ」
「朝廷からってこと? どこにそんな人達が?」
「どこかにいるんだろ。江戸幕府があるくらいだ、朝廷だってあるだろうさ」
「もー、いー加減な主張!」
裏町のことだから、朝廷、とか書いた旗を立てているだけの自称勢力に決まっている。そんな道理が堂々とまかり通るだなんて。
「……裏町なら普通にありそう。こういう場合はどうするの?」
「弁論を携えての特攻になりますよ」
白装束が華麗に舞い降りてきました。木の葉のように軽やかで、微かに足元の草履に砂ぼこりが浮いて、すっと背を伸ばして私を見る端正な顔立ちは――
真神さんでした。
どこから飛び降りてきたのか。もしかすると南座の天守閣にいたのかな。
「主義主張は討論によって曲げさせねばなりません。穏便に解決しようとの試みですが、相手側は武力行使をしていますからね、やむを得ない処置も有り得ます」
「まさか……戦うのですか?」
ごくり、と唾を飲みます。
「そうならないように歩み寄る、つもりではいますよ」
真神さんは爽やかに笑います。どことなく楽しんでいるような。
「もう間もなく討論が再開されます。午後の部ではアマモリの会員も参加しますから、薫さんも是非」
アマモリの皆さんが加勢されるそうです。
これは、穏便に済むはずがない。
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