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1話 エルフ、郷をなくす(T-T)
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2024年。
アイルランドの森の深くにエルフは人間達から身を隠し、ひっそり暮らして来た。
一昔前まで魔法や呪いは人間達は信じ、エルフ達は静かに暮らせていた。
しかし科学が発展し、人間にエルフの存在は忘れ去られていた。
そんな中、エルフの郷に隕石が落下し郷が滅んだ。
そして残ったエルフ達は、人間達と共存する事を考えた。
エルフの郷が滅んで数ヶ月後。
「アルヴィン、こっち向いてー」
スマホのカメラを向ける女生徒に『幼なじみ』の佐藤アルヴィンはーい!応えてポーズする。
きゃあ!と周りの女子からの視線とスマホのカメラのフラッシュが眩しい。
あれからエルフは族長の命令により、生き残った者同士、各々安住の地を求めて旅立った。
エルシーの候補地は、いわゆるアニメや漫画の文化が盛んな日本の首都だった。
するとなぜかアルヴィンも付いて来てしまい、人間離れした容姿を利用し、モデル業とエルシーと同じ高校生として、彼は生活をしている
(ちなみに苗字は、日本人姓で多いと言われるものをアルヴィンと付け合った)
地上に降り立ち、街を歩いているだけでアルヴィンはスカウトされ、一躍有名人になってしまった。
「エルシーも可愛いいから俺みたいな仕事すればいいのに」
「そーいうのは向き不向きがあるの・・・ 」
一緒にスカウトはされたが、それは彼女の柄ではない。
鈴木 エルシーはというと、都内の書店でひっそりとアルバイト生活をしている。
そして予想外の出来事はもう一つ。
「エルシー、一緒に帰ろう」
そう声をかけてきたのは、別のクラスの篠宮 ソータだ。
転校初日に告白後も、しつこく付き纏ってくる同学年の男子だ。
「私、バイトだから」
断ってバイト先に向かうエルシーを、ソータは仕方なさそうに「そっか、じゃあまたね」と返事をし見送る。
銀の長い髪、明るい瞳、長いまつ毛のエルシーを二度見しない者はいない。
バイト先のレジでも同じような反応で、最初はショックだったが慣れた。
アルヴィンとは違い、誰とも会話しないせいで友達もいなく、たまに告白さえ受けるものの
「ごめん、興味ない」
とバッサリ断ると皆、大抵諦めてしまう。
しかし、篠宮 ソータは違う。
告白こそ一回だけだったものの、大人しいのか嫌がる事はして来ないが、たまに出会ったかと思うと気さくに声を掛けてくる変わり者である。
ソータ自身顔が良く、物腰が柔らかい為密かに彼を慕う女子は少なからずいるからそちらに行ってというのが本音ではある。
この人間の文化は好きではあるが、人間同士の付き合いは面倒くさい。
エルシーは頭を悩ませていた。
アイルランドの森の深くにエルフは人間達から身を隠し、ひっそり暮らして来た。
一昔前まで魔法や呪いは人間達は信じ、エルフ達は静かに暮らせていた。
しかし科学が発展し、人間にエルフの存在は忘れ去られていた。
そんな中、エルフの郷に隕石が落下し郷が滅んだ。
そして残ったエルフ達は、人間達と共存する事を考えた。
エルフの郷が滅んで数ヶ月後。
「アルヴィン、こっち向いてー」
スマホのカメラを向ける女生徒に『幼なじみ』の佐藤アルヴィンはーい!応えてポーズする。
きゃあ!と周りの女子からの視線とスマホのカメラのフラッシュが眩しい。
あれからエルフは族長の命令により、生き残った者同士、各々安住の地を求めて旅立った。
エルシーの候補地は、いわゆるアニメや漫画の文化が盛んな日本の首都だった。
するとなぜかアルヴィンも付いて来てしまい、人間離れした容姿を利用し、モデル業とエルシーと同じ高校生として、彼は生活をしている
(ちなみに苗字は、日本人姓で多いと言われるものをアルヴィンと付け合った)
地上に降り立ち、街を歩いているだけでアルヴィンはスカウトされ、一躍有名人になってしまった。
「エルシーも可愛いいから俺みたいな仕事すればいいのに」
「そーいうのは向き不向きがあるの・・・ 」
一緒にスカウトはされたが、それは彼女の柄ではない。
鈴木 エルシーはというと、都内の書店でひっそりとアルバイト生活をしている。
そして予想外の出来事はもう一つ。
「エルシー、一緒に帰ろう」
そう声をかけてきたのは、別のクラスの篠宮 ソータだ。
転校初日に告白後も、しつこく付き纏ってくる同学年の男子だ。
「私、バイトだから」
断ってバイト先に向かうエルシーを、ソータは仕方なさそうに「そっか、じゃあまたね」と返事をし見送る。
銀の長い髪、明るい瞳、長いまつ毛のエルシーを二度見しない者はいない。
バイト先のレジでも同じような反応で、最初はショックだったが慣れた。
アルヴィンとは違い、誰とも会話しないせいで友達もいなく、たまに告白さえ受けるものの
「ごめん、興味ない」
とバッサリ断ると皆、大抵諦めてしまう。
しかし、篠宮 ソータは違う。
告白こそ一回だけだったものの、大人しいのか嫌がる事はして来ないが、たまに出会ったかと思うと気さくに声を掛けてくる変わり者である。
ソータ自身顔が良く、物腰が柔らかい為密かに彼を慕う女子は少なからずいるからそちらに行ってというのが本音ではある。
この人間の文化は好きではあるが、人間同士の付き合いは面倒くさい。
エルシーは頭を悩ませていた。
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