153 / 188
第8章 変わってしまう日常編
【雇用№152】精霊樹の斧と魔霊樹討伐
しおりを挟む
魔石と魔法陣の研究をしている内に瞬く間に日々が過ぎていった。
「リュウ兄ちゃん。さっきマインちゃんの武器屋覗いてみたら、精霊樹の斧が完成したから取りに来てって。」
チルが弓矢を手に取ってそう報告してきた
「あー、全然日付名、感覚がなかったよ。ありがとうチル。それが作ってもらった弓矢かい?」
そういうと、チルが喜んで弓のツルを、引っ張って矢を弾く真似をした。
「うん、私だけのオーダーだからかな。凄く手に馴染んで使いやすいよ。ツルこ引き具合も私の筋力に合わせてあるのか、無理なく弾ける。私も魔法意外で武器が出来たから、リュウ兄ちゃんの隣でバシバシ戦えるよ。」
「うん、よかったなチル期待してるよ。なら僕も精霊樹の斧を取ってくるかな。」
「うん、リュウ兄ちゃん行ってらっしゃーい。そうだ。精霊樹の斧が完成したから、魔霊樹討伐には近々行くのかな?」
「それだな。どうするかな?魔法陣の増幅と、城下内の日常魔法の兼ね合いと、あと魔族の襲撃が近々あると思うからな。多分一週間後ぐらいにはあるだろう?」
「うーん、どうなんだろうね、そこんとこはなんとも分からないかな。精霊樹植えたから期間伸びるよって、ティタニアちゃんが言ってたけど、結果的に早まってたし。」
「そうなんだよな。今の感覚だと4週間は切るけど、3週間はかかるって感じだもんな。そうなると来週襲撃じゃなくて、今週来るかもなんだよな~」
「パパ、行きましょう!悪の根源を倒しに!!すっと行ってバサっと伐採して、さっと帰ってくれば魔族襲撃までに間に合いますよ。」
ノエルが拳を握って熱く力説してくる。
いやね。ノエルの気持ちも分かるんだけどね。前回の近場の精霊樹植える時でさえ、2泊3日かかったからな。今回は、道も分からない上に、何がいるかも分からない場所に行くんだろう?とてもじゃないけど、すっと行ってすっと帰るなんて無理だと思うんだよな。
「まぁーまぁー、ノエル落ち着いて落ち着いて。どうするかは、精霊樹の斧を取ってきてから考えるよ。」
「うん、分かったよ。いつでも行ける様に心の準備と旅の準備はしておくよ。」
「やっぱりチルも行くのか?」
「勿論だよ。リュウ兄ちゃん、勇者様の行く所ならどこまでも着いていくよ。」
「ぷぎゅ、ぷぎゅー」
あー、ウリも話に入ってきたか。
「ウリも一緒に行くよね。」
「ぷぎゅぶぎゅーっプギュプギュ。」
「パパ、ウリも絶対行く。僕は男の中の漢になるんだって言ってます。勿論私も着いて行きますよ。魔霊樹討伐は精霊の使命は元よりママのもらっている大切な使命ですから私が代わりにやり遂げるんです!!」
「うん、ウリもノエルもだな。分かってるよ。」
僕にチルに、ノエルにウリか、精霊樹の討伐の時よりも1匹ウリが多いんだよな。精霊樹の実を食べているから頼りにはなるけど………。
ウリをぼんやりと眺める。うん、あった時は可愛いと思ったけど、もはやウリ坊とは呼べない。本当に猪だ。現状のままでは、空飛ぶリヤカーに入れてウリを運ぶのは少し…いや、かなり厳しいな。空飛ぶ絨毯もウリでは捕まるとこがないから、落っこちそうだし………。
かと言って、徒歩で行くとなったら何日かかるか検討もつかなくなる。時間もないから、空飛ぶリヤカーを2重にかけて、リヤカーを連結して空を飛んでみるか。多分、車の牽引みたいな形で行けると思うから、連結部は紐で結んでしまうか。
そうなると、ウリ用のリヤカーを探してくる必要があるな。ウリもデカくなったから、小型のリヤカーでは役不足だし、箱だけ使って浮かすか?いやいや、街中を移動する時は魔法は、使えないから引きずるしかなくなるし、そうなると傷つきやすいから、また作らなきゃなるし。うーん….…。
しゃーない、セバリンさんにお願いして同じものをもう一個作ってもらおう。で、出来上がったら、空飛ぶリヤカーで飛行テストして問題ない様なら出発だな。
「二人とも魔霊樹討伐に行く時は宜しくな。とっても頼りにしてるよ」
「ぶきゅっぷきゅぷぎゅーー」
「はい、パパ、ノエルにお任せ下さい。」
二人とも頼もしい限りである。これは置いてくととんでもなく怒られそうだな。
「僕はこれから武器屋に行ってくるから、話はまたその後だな。」
「行ってらっしゃーい」
「ふぎゅぷぎゅっ」
「パパ、私も一緒に行きますわ。」
ノエルが置いていかれまいと急いで飛んできて、すぼっと胸ポケットに収まる。
「ノエルはそこがお気に入りだな。」
「はい、パパと一緒な景色が見られますし、パパの体温を感じられますから」
「ノエルは可愛いな~。」
娘の可愛いさに思わず頬が緩んでくる。人差し指でポンポンとノエルの頭を軽く叩いてあげる。
「あーっ、ノエルちゃんだけずるい。やっぱり私も行くよー」
チルがその光景をみて何を思ったのか、一緒についてくると言い出してきた。
「いやいや、チル。今日はウェルザさんにこれから薬草の収穫頼まれてただろう。お留守番だよ。お。る。す。ば。ん。」
「リュウ兄ちゃん。さっきマインちゃんの武器屋覗いてみたら、精霊樹の斧が完成したから取りに来てって。」
チルが弓矢を手に取ってそう報告してきた
「あー、全然日付名、感覚がなかったよ。ありがとうチル。それが作ってもらった弓矢かい?」
そういうと、チルが喜んで弓のツルを、引っ張って矢を弾く真似をした。
「うん、私だけのオーダーだからかな。凄く手に馴染んで使いやすいよ。ツルこ引き具合も私の筋力に合わせてあるのか、無理なく弾ける。私も魔法意外で武器が出来たから、リュウ兄ちゃんの隣でバシバシ戦えるよ。」
「うん、よかったなチル期待してるよ。なら僕も精霊樹の斧を取ってくるかな。」
「うん、リュウ兄ちゃん行ってらっしゃーい。そうだ。精霊樹の斧が完成したから、魔霊樹討伐には近々行くのかな?」
「それだな。どうするかな?魔法陣の増幅と、城下内の日常魔法の兼ね合いと、あと魔族の襲撃が近々あると思うからな。多分一週間後ぐらいにはあるだろう?」
「うーん、どうなんだろうね、そこんとこはなんとも分からないかな。精霊樹植えたから期間伸びるよって、ティタニアちゃんが言ってたけど、結果的に早まってたし。」
「そうなんだよな。今の感覚だと4週間は切るけど、3週間はかかるって感じだもんな。そうなると来週襲撃じゃなくて、今週来るかもなんだよな~」
「パパ、行きましょう!悪の根源を倒しに!!すっと行ってバサっと伐採して、さっと帰ってくれば魔族襲撃までに間に合いますよ。」
ノエルが拳を握って熱く力説してくる。
いやね。ノエルの気持ちも分かるんだけどね。前回の近場の精霊樹植える時でさえ、2泊3日かかったからな。今回は、道も分からない上に、何がいるかも分からない場所に行くんだろう?とてもじゃないけど、すっと行ってすっと帰るなんて無理だと思うんだよな。
「まぁーまぁー、ノエル落ち着いて落ち着いて。どうするかは、精霊樹の斧を取ってきてから考えるよ。」
「うん、分かったよ。いつでも行ける様に心の準備と旅の準備はしておくよ。」
「やっぱりチルも行くのか?」
「勿論だよ。リュウ兄ちゃん、勇者様の行く所ならどこまでも着いていくよ。」
「ぷぎゅ、ぷぎゅー」
あー、ウリも話に入ってきたか。
「ウリも一緒に行くよね。」
「ぷぎゅぶぎゅーっプギュプギュ。」
「パパ、ウリも絶対行く。僕は男の中の漢になるんだって言ってます。勿論私も着いて行きますよ。魔霊樹討伐は精霊の使命は元よりママのもらっている大切な使命ですから私が代わりにやり遂げるんです!!」
「うん、ウリもノエルもだな。分かってるよ。」
僕にチルに、ノエルにウリか、精霊樹の討伐の時よりも1匹ウリが多いんだよな。精霊樹の実を食べているから頼りにはなるけど………。
ウリをぼんやりと眺める。うん、あった時は可愛いと思ったけど、もはやウリ坊とは呼べない。本当に猪だ。現状のままでは、空飛ぶリヤカーに入れてウリを運ぶのは少し…いや、かなり厳しいな。空飛ぶ絨毯もウリでは捕まるとこがないから、落っこちそうだし………。
かと言って、徒歩で行くとなったら何日かかるか検討もつかなくなる。時間もないから、空飛ぶリヤカーを2重にかけて、リヤカーを連結して空を飛んでみるか。多分、車の牽引みたいな形で行けると思うから、連結部は紐で結んでしまうか。
そうなると、ウリ用のリヤカーを探してくる必要があるな。ウリもデカくなったから、小型のリヤカーでは役不足だし、箱だけ使って浮かすか?いやいや、街中を移動する時は魔法は、使えないから引きずるしかなくなるし、そうなると傷つきやすいから、また作らなきゃなるし。うーん….…。
しゃーない、セバリンさんにお願いして同じものをもう一個作ってもらおう。で、出来上がったら、空飛ぶリヤカーで飛行テストして問題ない様なら出発だな。
「二人とも魔霊樹討伐に行く時は宜しくな。とっても頼りにしてるよ」
「ぶきゅっぷきゅぷぎゅーー」
「はい、パパ、ノエルにお任せ下さい。」
二人とも頼もしい限りである。これは置いてくととんでもなく怒られそうだな。
「僕はこれから武器屋に行ってくるから、話はまたその後だな。」
「行ってらっしゃーい」
「ふぎゅぷぎゅっ」
「パパ、私も一緒に行きますわ。」
ノエルが置いていかれまいと急いで飛んできて、すぼっと胸ポケットに収まる。
「ノエルはそこがお気に入りだな。」
「はい、パパと一緒な景色が見られますし、パパの体温を感じられますから」
「ノエルは可愛いな~。」
娘の可愛いさに思わず頬が緩んでくる。人差し指でポンポンとノエルの頭を軽く叩いてあげる。
「あーっ、ノエルちゃんだけずるい。やっぱり私も行くよー」
チルがその光景をみて何を思ったのか、一緒についてくると言い出してきた。
「いやいや、チル。今日はウェルザさんにこれから薬草の収穫頼まれてただろう。お留守番だよ。お。る。す。ば。ん。」
0
お気に入りに追加
208
あなたにおすすめの小説
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
私の代わりが見つかったから契約破棄ですか……その代わりの人……私の勘が正しければ……結界詐欺師ですよ
Ryo-k
ファンタジー
「リリーナ! 貴様との契約を破棄する!」
結界魔術師リリーナにそう仰るのは、ライオネル・ウォルツ侯爵。
「彼女は結界魔術師1級を所持している。だから貴様はもう不要だ」
とシュナ・ファールと名乗る別の女性を部屋に呼んで宣言する。
リリーナは結界魔術師2級を所持している。
ライオネルの言葉が本当なら確かにすごいことだ。
……本当なら……ね。
※完結まで執筆済み
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる