【完結】雇われ勇者の薬草農園 ～チートスキルで薬草栽培始めます～

第8章 変わってしまう日常編

【雇用№140】魔法陣の効果1

「パパ、では魔法陣に増幅の効果や破邪の効果があるか検証してみてはいかがですか？」

「そうだな。ノエルの言う通り検証してみるか。デーモンイーターに関しては、致命打を与えられたのがウォータープロミネンスだけだしな。あれは状況が整わないと発動できない上に速射性、連射性、命中率が悪いし、威力も定まらないからな。もっと手軽に出来て威力のあるものが欲しいな。もし、仮に魔法陣に増幅の効果が有れば、ヒートショックでデーモンを仕留められるかもしれないし、破邪の魔法？でデーモンを弱体化させられるかもしれない。」

「そうですよ。やってみましょうよ。パパ、私も出来ることとが有ればお手伝いします。」

「そうだな。弱体化出来れば、ウェルザさんやモニカちゃんでも比較的簡単にサポート出来るかもしれないしな。魔素を完全に無くすことはできないから、防衛力を上げるか、少し魔素を薄めて、転移ゲートの発生頻度を抑えるか、発生時のゲートの維持時間や大きさを小さく出来れば、このまま魔法を使いながら生活することは可能だからな。とは言ってもどうやって、効果を測定しようか？」


「パパ、ひとまずは、攻撃魔法は危ないのでやめておいて、生活で使用している魔法で試したらどうでしょう？」

「そうだな。ヒートショックの威力がまし上がりでもしていたら、壁に向けて試射しても貫通して背後にある建物や人が怪我をするかもしれないからな。火の魔法は、物量が分かりにくいからだめだし。となると同じく風もだめ。定量観測がしやすいものは、量が測定出来る水か、土だな。」

 色々と魔法陣の検証をしようと思うが、なにぶんやったことがないことなので、やることが沢山ある。そして、こう言う評価関連の仕事についたことはないので手探りとなる。魔素の時は、目視化で数値化出来たからなんとかなったが。

　今回のは、魔法陣だから効果があるかないか分からないものを測定する試験環境というものが全く分からない。オンラインゲームで技を使う時もそうだ。熟練のプレイヤー達は、技の変わる時間やダメージ割合、数値等を検証してご丁寧にネットに上げてどう言う組み合わせがいいか教えてくれる。

　僕は、そんなことをしないで、純粋にさこか楽しむために、技名でダメージがデカく、格好良いものを使っていくスタイルだ。基準となるものを作り出すことが苦手なのである。

　今回は、すでに大規模な魔法陣が描かれている中での検証である。魔法陣の入れ子での効果があるのかないのか？ということだ。大体増幅系は、一度使用したら、複数での重ねかけは出来ない仕様、ストーリーが多いんだ。だから、現状この場所で検証して、果たして効果があるのかないのかが疑問となる。

　効果がない場合は、いくら検証実験を行なっても意味のないことに。確実に検証実験を行うのであれば、本来なら魔法陣の外でした方が一番確実ではあるが、それではおそらく魔霊樹の外まで行かないと出来ない。また、その場所が別の魔法陣のエリアであるか確証が取れないため、その効果もまた不明となる。

　という感じで、真っ白な何の効力もない試験場の設定が出来ないため、外乱状況ありありの不安定な中でそこそこの試験をして、ある程度の結論出す必要性があるわけだが。


　ひとまずは、地下の訓練所に移動してそこで行うことにした。

「ならまずは、『ミネラルウォーター』の魔法で、魔法陣を
ない場合で試そう。」

「はい、パパお願いします。」

 ノエル助手か身体に似合わない、大きな針を持って、ロウバンの上で陣取っている。待っているのも重そうなんだけど、手伝ってくれる気持ちが嬉しい。

『ミネラルウォーター』

　パシャんと、用意したコップAの中に落ちる。

『ミネラルウォーター』

　パシャんと、用意したコップＢの中に落ちる。

『ミネラルウォーター』

　パシャんと、用意したコップの中に落ちる。

コップの中に水は入った。ぱっと見同じに見えるこれが1mℓの変化があった場合は見分ける事は不可能に近い。可能で有れば、1.5.倍とか2倍とか見た目でわかる様な変化なら検証しやすいのだが………。

「パパ、通常の魔法は、この位で大丈夫です。次は地面に魔法陣を書いて試してみましょう。」

「うわ、分かった。」

 木の棒を使って、魔法陣を描いていく。大きさは、股を開いた分の大きさだ。大人が一人入る位に設定してある。


　そう魔法陣のテストとは言え、母体の紙や地面、魔法陣を描くインク、軌跡の種類、そして、魔法陣の大きさや使用者など様々な要因に分けてテストしていかないと検証が出来ないのだ。

　まずは、地面プラス、枝で書いた場合、大きさ大人一人分だ。魔法陣を描いたら、中に

『ミネラルウォーター』

　パシャんと、用意したコップDの中に落ちる。

『ミネラルウォーター』

　パシャんと、用意したコップEの中に落ちる。

『ミネラルウォーター』

　パシャんと、用意したコップFの中に落ちる。

「効果はこれと言って目立ったものはありませんね。」