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第7章 ひとときの日常休暇編
【雇用№109】リュウとチルのデートの結末
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「リュウ、リュウ、おおーい、応答しなさーい」
人がせっかく気持ちよく寝ているというのに、さっきから煩いな。一体誰なんだ?
「ちょっとあんたなんで、寝ぼけてるのよ。今、チルとデート中のはずでしょ!あっ、もしかして、チルをほったらかして昼寝しるのね。」
「んもー、うるさいなぁ。チルならそこにいるじゃないか。」
僕はうっすらと目を開けて目の前にチルがいるのを確認して、また眠気に負けて眠りに入ろうとする。
「ちょっと!また、寝ようとしたでしょ!起きなさいって!これやってるのも結構力を使うし、何よりウェルザやモニカちゃんがピンチだって!ティタニア様が言ってんのよ。隠れながら注意してやってんだから、早く起きろ!!!!」
えっ、ウェルザさんとモニカちゃんがピンチ?というかティタニアの声?僕ってチルとデートで湖に来てるんじゃなかったっけ。少しずつ意識が覚醒して、目が覚めてきた。
目を開けると僕の腕を枕にしてチルが寝ている。体と体が接触しているし、顔が近くてドキッとする。うん、起き上がれない。起こそうか起こさないでおこうか考え体ながら、ひとまず状況を確認することにした。
目の前にティタニアはいないが、声を出せば相手と話せる感じなので、ひとまず声に出してみる。
「すまん。今までチルとクレスプリ湖で昼寝してた。それで、ティタニア。ウェルザさんとモニカちゃんがピンチってどういうことなんだ。」
「リュウ、あなた、そんなとこまで行ってたの。まーいーわ。それは後で話を聞くわ。今はそんなことしてる暇はないし。ええとね、かいつまんで話すと。。。あーまどろっこしいわ。リュウ、そこから城の上空を見なさい。それで状況が一発で理解できるわ。」
ボートの中で寝転がったまま、城の上空のある方に顔を向ける。ギリギリ、体勢を起こさずに確認することができた。
「ちょっとティタニアどういうことだ!城の上空に転送ゲートが出来てるじゃないか。まさか、ピンチって言うのは、魔族の襲撃のことか!!」
あまりの事態に体を跳ね起こす。チルが寝てるのを忘れて起き上がってしまって、ボートに頭を打ちそうになるチルを抱きしめてその場に留める。
「理解が早くて助かるわ。そうよ。魔族の襲撃よ。まだ、猶予は1週間より長くあったはずなんだけど、理由は分からないけど、ゲートが作成させるのが想定以上に早かったわ。
それで、今回私が把握している中では、今回は量より質で来たようよ。インプが10匹、デーモンが20匹以上いるわ。幸い、ゲートが出来たのを確認して、すぐに連絡してるから、時間はそう経ってないわ」
「すまん。ティタニア。チルと一緒にすぐ戻る。その間、農場のみんなを守ってくれるか?」
「当たり前じゃない!でも、早くしなさいよ。その二人もセバリンもまだ、気づいてないけど、騒ぎが起これば、異常事態に気づくと思うわ。あのお節介な人たちのことたから、町に助けに駆けつけるはずよ」
「そんな馬鹿な。何のためにこの1週間地下に避難所を設置したと思ってるんだ。ティタニア。僕からの命令として、みんなに地下で防衛にあたるように言ってくれ。それとセバリンさんには奥さんがいるから、避難所に来るようにセバリンさんに今すぐ伝えるんだ。」
「分かったわ。みんなには、そう伝えておく。あなた達も気をつけて急いで来るのよ。戦力としては、私たちのドラゴンファームが一番高いんだから。前回の襲撃結果を見てもリュウがいないどうにもならないわ。だから。お願いだから早く帰ってきて」
「すまん。超特急で向かうから、それまでなんとか防いでくれ。」
「分かったわ。私はこれからみんなに指示を出すわ」
と言ってからティタニアの声が聞こえなくなった。どうやら通信が切れたようだ。この魔法がどういうものか気になるが時間がない。
「チル、チル、起きてくれ。」
チルの両肩を持って揺さぶって起こす。ほっぺたをピチパチ叩くのは最終手段だ。
「んっ、なーに?リュウ兄ちゃんせっかく気持ちよく寝てたのに。」
「チル。魔族の襲撃が起きてる。かなりの数のデーモンがいるらしい。急いで帰るぞ。」
「うそっ!精霊樹を植えたから時間があるはずじゃ?」
「説明は町に向かいながら行う。」
異空間から、絨毯を取り出し、空飛ぶ魔法の絨毯の魔法をかける。僕が先に絨毯にのり、チルを引っ張り挙げる。誰も乗っていないボートを異空間に収納する。
「チル、しっかりと掴まってろ。行きとは違い、全速力でぶっ飛ばして帰る。」
「うん、しっかりと掴まったよ。」
「じゃー行くぞ!」
来る時よりも更に高度を上げ、障害物を気にしなくてよい高度だ。スピードを上げる以上、魔物や草、がある高さで悠長に回避しながら運転なんてしてらんない。落下する可能性も勿論あるが、スピード勝負だ。
ものすごいスピードで風を切って空を飛んでいく。チルが振り落とされないように、しっかりと僕の背中きら腕を回して、固定している。
道中風切り音でうるさかったが掻い摘んで、ティタニアと話していた内容をチルに話した。
人がせっかく気持ちよく寝ているというのに、さっきから煩いな。一体誰なんだ?
「ちょっとあんたなんで、寝ぼけてるのよ。今、チルとデート中のはずでしょ!あっ、もしかして、チルをほったらかして昼寝しるのね。」
「んもー、うるさいなぁ。チルならそこにいるじゃないか。」
僕はうっすらと目を開けて目の前にチルがいるのを確認して、また眠気に負けて眠りに入ろうとする。
「ちょっと!また、寝ようとしたでしょ!起きなさいって!これやってるのも結構力を使うし、何よりウェルザやモニカちゃんがピンチだって!ティタニア様が言ってんのよ。隠れながら注意してやってんだから、早く起きろ!!!!」
えっ、ウェルザさんとモニカちゃんがピンチ?というかティタニアの声?僕ってチルとデートで湖に来てるんじゃなかったっけ。少しずつ意識が覚醒して、目が覚めてきた。
目を開けると僕の腕を枕にしてチルが寝ている。体と体が接触しているし、顔が近くてドキッとする。うん、起き上がれない。起こそうか起こさないでおこうか考え体ながら、ひとまず状況を確認することにした。
目の前にティタニアはいないが、声を出せば相手と話せる感じなので、ひとまず声に出してみる。
「すまん。今までチルとクレスプリ湖で昼寝してた。それで、ティタニア。ウェルザさんとモニカちゃんがピンチってどういうことなんだ。」
「リュウ、あなた、そんなとこまで行ってたの。まーいーわ。それは後で話を聞くわ。今はそんなことしてる暇はないし。ええとね、かいつまんで話すと。。。あーまどろっこしいわ。リュウ、そこから城の上空を見なさい。それで状況が一発で理解できるわ。」
ボートの中で寝転がったまま、城の上空のある方に顔を向ける。ギリギリ、体勢を起こさずに確認することができた。
「ちょっとティタニアどういうことだ!城の上空に転送ゲートが出来てるじゃないか。まさか、ピンチって言うのは、魔族の襲撃のことか!!」
あまりの事態に体を跳ね起こす。チルが寝てるのを忘れて起き上がってしまって、ボートに頭を打ちそうになるチルを抱きしめてその場に留める。
「理解が早くて助かるわ。そうよ。魔族の襲撃よ。まだ、猶予は1週間より長くあったはずなんだけど、理由は分からないけど、ゲートが作成させるのが想定以上に早かったわ。
それで、今回私が把握している中では、今回は量より質で来たようよ。インプが10匹、デーモンが20匹以上いるわ。幸い、ゲートが出来たのを確認して、すぐに連絡してるから、時間はそう経ってないわ」
「すまん。ティタニア。チルと一緒にすぐ戻る。その間、農場のみんなを守ってくれるか?」
「当たり前じゃない!でも、早くしなさいよ。その二人もセバリンもまだ、気づいてないけど、騒ぎが起これば、異常事態に気づくと思うわ。あのお節介な人たちのことたから、町に助けに駆けつけるはずよ」
「そんな馬鹿な。何のためにこの1週間地下に避難所を設置したと思ってるんだ。ティタニア。僕からの命令として、みんなに地下で防衛にあたるように言ってくれ。それとセバリンさんには奥さんがいるから、避難所に来るようにセバリンさんに今すぐ伝えるんだ。」
「分かったわ。みんなには、そう伝えておく。あなた達も気をつけて急いで来るのよ。戦力としては、私たちのドラゴンファームが一番高いんだから。前回の襲撃結果を見てもリュウがいないどうにもならないわ。だから。お願いだから早く帰ってきて」
「すまん。超特急で向かうから、それまでなんとか防いでくれ。」
「分かったわ。私はこれからみんなに指示を出すわ」
と言ってからティタニアの声が聞こえなくなった。どうやら通信が切れたようだ。この魔法がどういうものか気になるが時間がない。
「チル、チル、起きてくれ。」
チルの両肩を持って揺さぶって起こす。ほっぺたをピチパチ叩くのは最終手段だ。
「んっ、なーに?リュウ兄ちゃんせっかく気持ちよく寝てたのに。」
「チル。魔族の襲撃が起きてる。かなりの数のデーモンがいるらしい。急いで帰るぞ。」
「うそっ!精霊樹を植えたから時間があるはずじゃ?」
「説明は町に向かいながら行う。」
異空間から、絨毯を取り出し、空飛ぶ魔法の絨毯の魔法をかける。僕が先に絨毯にのり、チルを引っ張り挙げる。誰も乗っていないボートを異空間に収納する。
「チル、しっかりと掴まってろ。行きとは違い、全速力でぶっ飛ばして帰る。」
「うん、しっかりと掴まったよ。」
「じゃー行くぞ!」
来る時よりも更に高度を上げ、障害物を気にしなくてよい高度だ。スピードを上げる以上、魔物や草、がある高さで悠長に回避しながら運転なんてしてらんない。落下する可能性も勿論あるが、スピード勝負だ。
ものすごいスピードで風を切って空を飛んでいく。チルが振り落とされないように、しっかりと僕の背中きら腕を回して、固定している。
道中風切り音でうるさかったが掻い摘んで、ティタニアと話していた内容をチルに話した。
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