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第7章 ひとときの日常休暇編

【雇用№103】リュウとチルのデート1

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デートの当日。

「リュウ兄ちゃんおはよう。今日は、どこにい行くか凄く楽しみなんだ。夜もそのおかげで寝るの遅くなっちゃった。」

「チルおはよう。朝ごはん食べて、しばらくしたら、出かけようか。どうする何処かで待ち合わせする?」

「そうだね。どうしようかな?」

「チルさん。せっかくだし、待ち合わせしたらどうでしょうか?町の真ん中にある噴水で、どうですか?
このまま出かけたら、いつもと同じ狩や買い物と一緒な感じになりますよ。それにお二人ともこれから着替えるんでしょう?」

「はい」

「うん」

「なら、お二人とも洋服新調したんですし、お披露目は特別な場所でする方が雰囲気出ますわよ。」

「そうよ。チル。ウェルザさんのいう通りよ。いつもと違う日常にしたかったら、いつもと違うことをしていきなさい。服装も、髪型も、口調や、歩き方でさえも違えば、それは思い出になること間違いなしよ。」

「じゃーリュウ兄ちゃん。噴水前で待ち合わせね。」

「分かったよ。僕の方が着替えが早く終わるだろうから、先に行って待ってるね。」


◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
それにしても。妹分と出かけるだけで、これだけの準備をしないといけないとは、楽しませるためとはいえ、世のお兄様たちは毎度こんな大変なことをしているのか。

 妹が欲しいと思うことは何度もあったけど、大変なんだな。兄って。。。でも、今日はチルに精一杯楽しんでもらおう。

 今日のデートは将来素敵な異性とデートする時の予行練習に当たるから、出来るだけ上手くやらせてもらおう。チルには素敵な男性と結婚して、幸せになってもらいたいからな。

 いざという時に何も出来ないとチャンスを逃してしまうからね。チャンスが来たなら、チルにはそのチャンスをしっかり掴んでもらいたいし。

 ふーっ、それにしてももう少しゆっくりしてから来れば良かったかな。いつもとは、違う服装で来たので、歩いている道中も、そして噴水前で立って待っている間も他の人達からの視線がチラチラとくる。

 こんな時にスマホが有れば、ネット小説読んで外界の情報を遮断出来たのに。どうやって時間を、潰せばいいのだろうか?と考えていたら。。。

「リュウさん。お待たせしました」

どこぞの令嬢かと間違うくらいの綺麗な人が側に来てました。

「えっ、もしかしてチルなの?」

「そうですよ。リュウさん。さっきまで一緒に朝食とってたのに、もう私の顔を忘れちゃったんですか?」

いつもなら、肩まである髪は、そのままさらしていたのに、今は後ろで一つに束ねて、ポニーテールになっている。それにツギハギのある作業用の服じゃなくて、ドレスに違いスカートを着ている。

 つい朝までは、妹分、子供だと思っていのに、少しの間で色気のある女性に変身してしまっていた。ちょっと迂闊(うかつ)にもチル相手にドキッと、してしまう。

「凄く綺麗だよ。どこかの貴族の、御令嬢様かとおもったよ。」

「そう?なら許してあげるわ。リュウさんもその服凄く似合ってて、かっこいいですよ。」

やっぱりなんか変な感じがする。リュウ兄ちゃんて呼ばれないことと、服が違うことでここまでの破壊力の差が出るとは、思わなかったよ。

「そっそうかな。ありがとう、チル、、、、さん。」

やばい、なんか緊張してきました。思わず雰囲気に負けて、さん付けしてしまった。

チルも呼び方が違ったことに気づいたのか、微笑んでるし、あっ、まずい顔がホテッてきた。妹分相手にこの状況はまずいよね。チルが喜んでくれてるならいいけど、このまま行ったら雰囲気に負けてしまうかもしれないな。

 なんかさっきから、一段と周りの人の視線が集まってくる様に感じる。あっ、僕の前にこんな綺麗な女性が立っていたら、そりゃ、人の視線を集めてしまうか。場所を移そう。

「チル、、さん?人が集まって来ましたので場所を変えませんか?もっと落ち着いてお話し出来るとこにいきましょう?」

「ええ、喜んで。リュウさん。ご案内お願いしますわ。」

と右手を差し出してくる。

えっと、この手は一体なに?握手するの?と考えていると、拉致があかないと、思ったのか、僕の左手を握って来た。

「今日はリュウさんがエスコートしてくれるんでしょう?」

そういうことか。手を繋いで歩こうという訳か。いかんいかん、チルよりは、恋愛経験あると思ってたのに、まさか初っ端からやられてしまうとは、今日チルを楽しませるって大変なことになってきたぞ。
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