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第6章 精霊樹の苗木 準備編
【雇用№75】薬儒の森 中層5 いざ深層へ
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さっ、お手洗いも終わったし出発しよう。
そうなんだよ。女の子の冒険って、そこら辺が微妙に大変なんだよね。暗い危ない森で「お花を摘みにきます~~」ってチルが言うから、危ないので一回ついていこうとしたら、まさかの
「リュウ兄ちゃん。それセ・ク・ハ・ラ。そして、デリカシーがないと女の子に嫌われるよ。」
って、溜めを効かせて言われたから。
「えっ、いやこの暗い森の中で別々に分かれると危ないよ。それに足元も見えないしさ。」
「リュウ兄ちゃん。心配してくれるのは嬉しいけど、これは絶対に乙女としては引けないの」
って、力強く言われた。僕の時は、灯りをそのままチルのとこに置いといて、ちょろっと離れた所で用を済ませたんだけど、チルは僕以上に離れた所に行こうとしたから。。。。
その時は、わざわざ、『ライト』の魔法をチルに追尾するように、マジックコードを変更して、ティタニアに付き添いで行ってもらった。これでもまだ、心配なのだが、これ以上の干渉は断られた。
そんなこともあって、猪の巣にいる間にそこら辺はやっておいたのである。ここ以外ですると危険度が各段に上がるからね。それにしても、他の小説や異世界転移している人達はそこら辺をどうやって解決しているんだろう?上手い方法があったら教えて欲しいよ。
ちなみに、ボスには森の浅層で、魔猪を狩ったことを報告し謝罪した。いや襲ってきたから倒すのは人間としては当然のことなんだけど、向こうからしたら、領域を侵犯し、侵入してきたのは僕らだから襲ってくるのは当たり前だしね。
謝ったらすんなりと許してもらえた。えって感じだったよ。同族を倒して、尚且つ美味しく食べた僕達を許してくれた。
なんでも中層にいるのは、ボスの家族たちだけど、浅層にいるのはハグレの猪らしい。たびたびボスの領域にも攻撃をしかけて来ていて迷惑をしていたようだ。
だから、逆に感謝されてしまったよ。ただ、家族は攻撃しないで欲しいし、食べないで欲しいとも言われた。当然の事と言えば当然のことである。なので、僕とチルは、中層での猪の狩をしないことを約束した。
そして、ボスたちは僕達に攻撃しないことを。僕達を攻撃してきたものに対しては、倒していいと了解をもらっている。あの場では、ボスの家族がみんないたので、認識してもらえたようだ。
これで帰りに猪狩りをしてもよくなったんだ。いや~助かった今の所、魔力増強には、猪を食べるの一番だから、それが獲れなくなると、ちょっとこれからの計画にも影響がでるからね。
なにはともあれ、僕達二人と二匹と一妖精は薬儒の森の深層へ向けて出発した。
中層はボスの領域になっているため、道中はなにごともなかったんだ。話をしながらゆっくりと向かって行った。
チルはボスにお願いして、背中にのっけてもらって、森を闊歩していた。羨ましい。僕もしたいしたいけど。。。。リヤカーは誰が引っ張るのって話になるからな。男手が僕しかいない以上僕が引っ張るしかないんだ。ティタニアはティタニアでウリちゃんに乗せてもらっている。
その光景は可愛すぎる。フィギュアが発売されたらセットで買ってしまいたくなるほどの破壊力を持っている。さらにそのウリは、チルと一緒にボスの背中に乗っているんだ。
そう、歩いているのは僕とボスの一人と一匹。オスは歩くのが務めのようだ。
そうこうしているうちに中層と深層の境目についたようだ。ここからはより一層の注意が必要だ。魔力感知を全開にして、周囲に注意を配る。
「そういえばボス、守護地を盗られたっていってたけど、どんな魔物に盗られたんだ?お前の祖父が当時負ける位に強かったんだろ。正直今のボスにも絡め手でないと勝てないから想像しにくいんだが。」
「ぷぎゅぷぎゅぷぎゅ~~~~ぷぎゅぷぎゅ」
「おお~~い、ティタニアさんや。通訳をお願いしますよ。」
「やつは黒く、頭に月の模様がついている熊だ。当時は番(つがい)も一緒にいたようだ。数が増えているかもしれん。祖父さんが勝てなかった一匹だけでなく、他にも仲間がいると正直戦うのは厳しいだろう」
「と申してますわ。リュウ」
「ありがと。熊か~。熊は戦ったこともないし、見たこともないな~。チルはあるか?」
「いや、あるわけないよ。私は生きている猪さんを見るのも初めてだったんだよ。しかも一人で会ったら、生きていなかったと思うし。それが、猪さんも負けるほどの熊でしょ。あるわけないよ。」
「そうだよな~。ここまで来て、どうしようか。倒すか、最低でも追い払うくらいはしないといけないんだろうな。あっ、ティタニアさんや今度も熊と間に入って仲介してもらえませんか?」
そうなんだよ。女の子の冒険って、そこら辺が微妙に大変なんだよね。暗い危ない森で「お花を摘みにきます~~」ってチルが言うから、危ないので一回ついていこうとしたら、まさかの
「リュウ兄ちゃん。それセ・ク・ハ・ラ。そして、デリカシーがないと女の子に嫌われるよ。」
って、溜めを効かせて言われたから。
「えっ、いやこの暗い森の中で別々に分かれると危ないよ。それに足元も見えないしさ。」
「リュウ兄ちゃん。心配してくれるのは嬉しいけど、これは絶対に乙女としては引けないの」
って、力強く言われた。僕の時は、灯りをそのままチルのとこに置いといて、ちょろっと離れた所で用を済ませたんだけど、チルは僕以上に離れた所に行こうとしたから。。。。
その時は、わざわざ、『ライト』の魔法をチルに追尾するように、マジックコードを変更して、ティタニアに付き添いで行ってもらった。これでもまだ、心配なのだが、これ以上の干渉は断られた。
そんなこともあって、猪の巣にいる間にそこら辺はやっておいたのである。ここ以外ですると危険度が各段に上がるからね。それにしても、他の小説や異世界転移している人達はそこら辺をどうやって解決しているんだろう?上手い方法があったら教えて欲しいよ。
ちなみに、ボスには森の浅層で、魔猪を狩ったことを報告し謝罪した。いや襲ってきたから倒すのは人間としては当然のことなんだけど、向こうからしたら、領域を侵犯し、侵入してきたのは僕らだから襲ってくるのは当たり前だしね。
謝ったらすんなりと許してもらえた。えって感じだったよ。同族を倒して、尚且つ美味しく食べた僕達を許してくれた。
なんでも中層にいるのは、ボスの家族たちだけど、浅層にいるのはハグレの猪らしい。たびたびボスの領域にも攻撃をしかけて来ていて迷惑をしていたようだ。
だから、逆に感謝されてしまったよ。ただ、家族は攻撃しないで欲しいし、食べないで欲しいとも言われた。当然の事と言えば当然のことである。なので、僕とチルは、中層での猪の狩をしないことを約束した。
そして、ボスたちは僕達に攻撃しないことを。僕達を攻撃してきたものに対しては、倒していいと了解をもらっている。あの場では、ボスの家族がみんないたので、認識してもらえたようだ。
これで帰りに猪狩りをしてもよくなったんだ。いや~助かった今の所、魔力増強には、猪を食べるの一番だから、それが獲れなくなると、ちょっとこれからの計画にも影響がでるからね。
なにはともあれ、僕達二人と二匹と一妖精は薬儒の森の深層へ向けて出発した。
中層はボスの領域になっているため、道中はなにごともなかったんだ。話をしながらゆっくりと向かって行った。
チルはボスにお願いして、背中にのっけてもらって、森を闊歩していた。羨ましい。僕もしたいしたいけど。。。。リヤカーは誰が引っ張るのって話になるからな。男手が僕しかいない以上僕が引っ張るしかないんだ。ティタニアはティタニアでウリちゃんに乗せてもらっている。
その光景は可愛すぎる。フィギュアが発売されたらセットで買ってしまいたくなるほどの破壊力を持っている。さらにそのウリは、チルと一緒にボスの背中に乗っているんだ。
そう、歩いているのは僕とボスの一人と一匹。オスは歩くのが務めのようだ。
そうこうしているうちに中層と深層の境目についたようだ。ここからはより一層の注意が必要だ。魔力感知を全開にして、周囲に注意を配る。
「そういえばボス、守護地を盗られたっていってたけど、どんな魔物に盗られたんだ?お前の祖父が当時負ける位に強かったんだろ。正直今のボスにも絡め手でないと勝てないから想像しにくいんだが。」
「ぷぎゅぷぎゅぷぎゅ~~~~ぷぎゅぷぎゅ」
「おお~~い、ティタニアさんや。通訳をお願いしますよ。」
「やつは黒く、頭に月の模様がついている熊だ。当時は番(つがい)も一緒にいたようだ。数が増えているかもしれん。祖父さんが勝てなかった一匹だけでなく、他にも仲間がいると正直戦うのは厳しいだろう」
「と申してますわ。リュウ」
「ありがと。熊か~。熊は戦ったこともないし、見たこともないな~。チルはあるか?」
「いや、あるわけないよ。私は生きている猪さんを見るのも初めてだったんだよ。しかも一人で会ったら、生きていなかったと思うし。それが、猪さんも負けるほどの熊でしょ。あるわけないよ。」
「そうだよな~。ここまで来て、どうしようか。倒すか、最低でも追い払うくらいはしないといけないんだろうな。あっ、ティタニアさんや今度も熊と間に入って仲介してもらえませんか?」
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