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第4章 ポーション 緊急納品編
【雇用№046】雇われ勇者 現地民の魔法の学び処その3
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「ええ、大丈夫ですよ。ウェルザさん。私も『アイスクーラー』に関しては、対価は払っていませんし。
それをどなたかと交換で僕の知らない魔法が入手できるのなら、おやすい御用です。
でも、そんなことがなくてもウェルザさんにはちゃんと教える予定でしたよ。
せっかくなので、今からやりましょうか?
丁度、お肉の冷蔵効果がそろそろかけなおした方が良いですし、今後はウェルザさんにやってもらいたいですから。」
「ええ、大丈夫ですわ。お願いしますわリュウ先生!!魔力もまだ少し残ってますし。」
「いや、そんな。。。。ウェルザさんに先生と呼ばれるほどのことはありませんよ。では、地下収納のあるとこに行きましょうか。」
二人はちょっと歩いて目的の場所まで行き、蓋を取り外して、地下収納の中を見える状態にした。中には所せましとツボと樽が並んでいる。
「では、ウェルザさんいきますね。復唱してください。」
「はい」
『万物の澱みを清めし風よ』
『万物の澱みを清めし風よ』
『根源たる愛しき水よ。』
『根源たる愛しき水よ。』
『女神フェリシアの名の元に』
『女神フェリシアの名の元に』
『かのものを冷却せん。』
『かのものを冷却せん。』
『アイスクーラー』
『アイスクーラー』
詠唱が完了し、僕が魔法を発動した後に、少し遅れて、やや効果の少ないウェルザさんの魔法が発動した。
「成功しましたね。」
「はい、リュウさん、私の魔力でも発動することができましたわ。これなら、お友達に教えても使えると思いますわ」
よかったよかった。これ、魔力量がある程度ないと、魔法の詠唱時間が長くなるし、効果も小さくなるタイプの魔法だったのだ。
人によっては、高いお金を出して、使えない魔法を教えてと、怒る人も出るだろう。
「でも。詠唱の言葉は大丈夫ですか?結構長いですし、覚えるの大変だと思うのですが。。。」
「ええ、大丈夫ですわ。このくらいの文章なら、一度教えてもらって実践出来ればなんとかなりますもの」
と微笑んでいた。恐るべし異世界人、初めて聞く言葉を一言一句記憶したかったら、すぐに出来るとは現代のスマホやメモに頼り切っている地球人とはレベルが違うね。
「あはは、そうなんですか。僕だと、これだけの文字の言葉はなにかにメモって、何度か見て暗記しないと使えないんですけどね。」
「そんなリュウさん。まだお若いのにご年配の方みたいなことおっしゃって。。」
と笑って冗談扱いにされてしまった。
「それに、メモって言いますけど、そもそも紙が高いので、メモなんて、庶民はほとんど使用してないですよ」
「おっと、そうでしたそうでした。忘れてたよ。(作者が)そのメモなんですけど、扱いやすい金額で、どのようなものがありますかね?どこにいったら手に入りますか?」
「そうですね。薄くて、白い植物の紙は普段使いにはお勧めしませんんね。ものすごく高いので。あとは、宿屋だと、メモではありませんが、黒板ですかね。宿屋や食事何処で使用されているもの。
それに、国の歴史などの重要な情報を保管するものは、長期保存の聞く、竹簡(ちくかん)を使用してますね。あとは、短い期間で重要な情報なら、動物の皮をなめしたものを。
職人なら、薄く加工した木版でしょうか?使い終わったらカンナで削って使用してますし。それくらいでしょうかね。私の知っている紙というか紙の代用になりそうなものは。
どれもよいお値段がするので、庶民はよっぽどでないと購入はしません。
買ったとしても、木板か、竹簡になりますね。どちらも重たいのでやっぱり普段使いはしませんよ。
ですから、庶民が来るお店でも少しだけ在庫をもっているはずですよ。ガンツさんのとこならあるんじゃないでしょうか?」
「えええ~~っ、ガンツさんのとこでも売ってたんだ。今迄何度も言ったのに見てなかったけど。今度行くときにガンツさんに聞いて買わせてもらおう。」
あっ、あと、ウェルザさんのお話を聞いてて思い出したことがある。
古代ローマ帝国では、確か、手紙の代わりにロウ板を使っていたはずだ。
この世界にも蝋燭はあるから、材料はあるし、充分実用可能なはずだ。
ロウ板はどんな構造だったかな。薄い木の板の周りに、四方にちょっと細い木板を張り付ける。
そこに蝋燭を溶かした蝋を入れて、ヘラで滑らかに整え、金属のペンか何かで削ったんだったかな。
多分僕でもなんとか出来そうだけど、エルザさん、モニカちゃん、チルにも作るとなると結構手間だな。
「ウェルザさん、ここら辺に木工職人さんて、いますかね?作ってほしいものを思いついたんですけど。」
「ええ、家具を作っている方が木工職人ですから、この町にもいますわね。
ええっとこのあたりですね。」
と言って、外にでて、町の地図を簡単に書いてくれる。要点がまとめられていて、非常にわかりやすい。
「は~ここなんですね。ここなら近いし、ちょっと今から行ってきますね。あっモニカちゃんにも『アイスクーラー』の魔法教えてもらってもいいですよ。あっ、あと、新しい魔法わかったら是非僕に連絡してください。」
「わかりましたよ。リュウさん行ってらっしゃい」
僕はメモがユーザーインターフェースを使わなくても出来ることに期待を膨らませ、急いで家を出て行った。
えっ、魔法と神聖魔法の件はどうしたって、メモの存在が急に表れたので、忘れてしまったんですよ。
それをどなたかと交換で僕の知らない魔法が入手できるのなら、おやすい御用です。
でも、そんなことがなくてもウェルザさんにはちゃんと教える予定でしたよ。
せっかくなので、今からやりましょうか?
丁度、お肉の冷蔵効果がそろそろかけなおした方が良いですし、今後はウェルザさんにやってもらいたいですから。」
「ええ、大丈夫ですわ。お願いしますわリュウ先生!!魔力もまだ少し残ってますし。」
「いや、そんな。。。。ウェルザさんに先生と呼ばれるほどのことはありませんよ。では、地下収納のあるとこに行きましょうか。」
二人はちょっと歩いて目的の場所まで行き、蓋を取り外して、地下収納の中を見える状態にした。中には所せましとツボと樽が並んでいる。
「では、ウェルザさんいきますね。復唱してください。」
「はい」
『万物の澱みを清めし風よ』
『万物の澱みを清めし風よ』
『根源たる愛しき水よ。』
『根源たる愛しき水よ。』
『女神フェリシアの名の元に』
『女神フェリシアの名の元に』
『かのものを冷却せん。』
『かのものを冷却せん。』
『アイスクーラー』
『アイスクーラー』
詠唱が完了し、僕が魔法を発動した後に、少し遅れて、やや効果の少ないウェルザさんの魔法が発動した。
「成功しましたね。」
「はい、リュウさん、私の魔力でも発動することができましたわ。これなら、お友達に教えても使えると思いますわ」
よかったよかった。これ、魔力量がある程度ないと、魔法の詠唱時間が長くなるし、効果も小さくなるタイプの魔法だったのだ。
人によっては、高いお金を出して、使えない魔法を教えてと、怒る人も出るだろう。
「でも。詠唱の言葉は大丈夫ですか?結構長いですし、覚えるの大変だと思うのですが。。。」
「ええ、大丈夫ですわ。このくらいの文章なら、一度教えてもらって実践出来ればなんとかなりますもの」
と微笑んでいた。恐るべし異世界人、初めて聞く言葉を一言一句記憶したかったら、すぐに出来るとは現代のスマホやメモに頼り切っている地球人とはレベルが違うね。
「あはは、そうなんですか。僕だと、これだけの文字の言葉はなにかにメモって、何度か見て暗記しないと使えないんですけどね。」
「そんなリュウさん。まだお若いのにご年配の方みたいなことおっしゃって。。」
と笑って冗談扱いにされてしまった。
「それに、メモって言いますけど、そもそも紙が高いので、メモなんて、庶民はほとんど使用してないですよ」
「おっと、そうでしたそうでした。忘れてたよ。(作者が)そのメモなんですけど、扱いやすい金額で、どのようなものがありますかね?どこにいったら手に入りますか?」
「そうですね。薄くて、白い植物の紙は普段使いにはお勧めしませんんね。ものすごく高いので。あとは、宿屋だと、メモではありませんが、黒板ですかね。宿屋や食事何処で使用されているもの。
それに、国の歴史などの重要な情報を保管するものは、長期保存の聞く、竹簡(ちくかん)を使用してますね。あとは、短い期間で重要な情報なら、動物の皮をなめしたものを。
職人なら、薄く加工した木版でしょうか?使い終わったらカンナで削って使用してますし。それくらいでしょうかね。私の知っている紙というか紙の代用になりそうなものは。
どれもよいお値段がするので、庶民はよっぽどでないと購入はしません。
買ったとしても、木板か、竹簡になりますね。どちらも重たいのでやっぱり普段使いはしませんよ。
ですから、庶民が来るお店でも少しだけ在庫をもっているはずですよ。ガンツさんのとこならあるんじゃないでしょうか?」
「えええ~~っ、ガンツさんのとこでも売ってたんだ。今迄何度も言ったのに見てなかったけど。今度行くときにガンツさんに聞いて買わせてもらおう。」
あっ、あと、ウェルザさんのお話を聞いてて思い出したことがある。
古代ローマ帝国では、確か、手紙の代わりにロウ板を使っていたはずだ。
この世界にも蝋燭はあるから、材料はあるし、充分実用可能なはずだ。
ロウ板はどんな構造だったかな。薄い木の板の周りに、四方にちょっと細い木板を張り付ける。
そこに蝋燭を溶かした蝋を入れて、ヘラで滑らかに整え、金属のペンか何かで削ったんだったかな。
多分僕でもなんとか出来そうだけど、エルザさん、モニカちゃん、チルにも作るとなると結構手間だな。
「ウェルザさん、ここら辺に木工職人さんて、いますかね?作ってほしいものを思いついたんですけど。」
「ええ、家具を作っている方が木工職人ですから、この町にもいますわね。
ええっとこのあたりですね。」
と言って、外にでて、町の地図を簡単に書いてくれる。要点がまとめられていて、非常にわかりやすい。
「は~ここなんですね。ここなら近いし、ちょっと今から行ってきますね。あっモニカちゃんにも『アイスクーラー』の魔法教えてもらってもいいですよ。あっ、あと、新しい魔法わかったら是非僕に連絡してください。」
「わかりましたよ。リュウさん行ってらっしゃい」
僕はメモがユーザーインターフェースを使わなくても出来ることに期待を膨らませ、急いで家を出て行った。
えっ、魔法と神聖魔法の件はどうしたって、メモの存在が急に表れたので、忘れてしまったんですよ。
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