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第3章 雇われ勇者は、雇い主編

【雇用№033】雇われ勇者 狩人になる!?

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森にはいるのもガンツさんと来て以来だし1ヶ月ぶりか。

『疾走』の魔法はしようせずに、薄暗い森の中に入ってい行く。道すがら、生えている薬草を採取しつつ、どんどん奥に入っていく。

さて、採取しながらだからちょっとペースが遅いけど、前に来たときと同じくらい森の深くまで入ってきたかな。

こないだは、ここら辺で、魔猪にあったんだっけ。多分そいつの縄張りの圏内がここらいったいなんだろう。

動物を狩るとかは、地球ではしたことなかったから、また本で読んでた小説や漫画の内容を参考にしながらやってみますか。

動物には違いないから、足跡が残っているはずだよね。なので足元を注意深く観察しながら、森の中の暗がりを歩く。

う~~~ん、中々上手い事見つからないね。もうそろそろでお昼になると思うんだが、諦めて帰らないとダメかな?

いやいや、そりゃまずい。
今日の目的のメインは魔猪の肉での、魔法のレベルアップが目的だ。それなくして、戦闘力の向上や農園管理の効率化を図るのは難しい。

やっぱりなんとしてでも探さないとまずいな。あれ、なんか見落としている。



んっ、そうだ魔猪だから魔素を扱う魔力を持っているんだった。それなら、魔素感知を使えばなんとかなるかも。少なくともやったこともない方法で、本職の狩人みたいに探せる方がどうかしてたわ。

「スキル:魔素感知」発動っと。
森の中にぽつんぽつんと魔力の大小が点在しているのが感じられた。お~~~多分この大小の点が、生き物か虫の魔物化したものだろう。あとは、魔猪のものがわかればいいのだが。



魔力感知を発動させながら、歩いていると。。。
あっ、それらしき、フォルムの魔力を発見。一応目視で確認してみますか。

のっそのっそと確認できるように木の高所へとよじ登っていく。

「はぁっ、はぁっ、高いわ」 

僕よく考えたら、高いの苦手だったわ。。。さっさと確認して降りよう。落ちたら怖いし。

木の枝にしがみつきながら、魔力感知に引っかかったエリアを見ると。

「ビ、ビンゴだ。やった~~。もう木に登らなくていいんだ。ラッキー。と降りる前に、『落下せよ。アースホール』。」

歩いている魔猪の真下に落とし穴を作成した。。。。つもりだった。
高くて怖いので、目標の位置が上手く指定出来なかったのと、対象が動いていたため、対象物の下に発動できなかったのだ。

そして、落とし穴は、猪の後ろに作られた。

「セッセセー~~フ。まだこっちには気づかれてない。気づかれてしまったら、流石に近接戦闘では倒せる自信はまったくない。

前と同様に落とし穴に嵌めてから安全に討伐する予定だったのだが。
あっ、いいこと思いついたわ。ちょっと周りを上手く、避け乍らでないと難しいけど。。。」

のそのそと木から降りて、ようやく地面に降りた。
「持ってきたリヤカーに乗って。『空を駆ける翼となれ。空とぶリヤカー』」

魔法を唱えると、リュウを載せて、ゆ~~~っつくりと、地面から浮き上がる。この辺で、上昇させるのをやめる。
前進するための風の魔法は0にしておいて、『浮遊』のみさせている。

あとは、このまま猪の近くまで寄って。
『追い風よ。順風』
ゆるやかに風をリヤカーの背後に吹かせ、前進する。

木などの邪魔な対象物にぶつかりそうになったら、持ってきた長刀で物理的にリヤカーの方向をかえ進んでいく。

よし、そろそろ、魔法があたる距離だな。
『順風』の魔法を強制停止させる。

ふあ~~、あとは、斜め上の頭上から安全に魔猪に向けて発動するだけだ。仮に気付かれて、突進してこようともこの高さにいれば、あたることはない。

安全圏からの一方的な魔法による射撃が可能となった。さて、火事になるとまずいから、やっぱり落とし穴で確実に仕留めよう。

穴の位置を少し大きめに設定して、対象の魔猪が移動しても、大丈夫なようにする。
『落下せよ。アースホール』

落とし穴がいきなり自分の真下に生成されて、魔猪は「ぴぎゅっと」可愛らしい声でなくが。
前に進んで避けようにも、足元がないため、短いあんよでは土を蹴ることもできず、あっけなく落とし穴のそこへ落下した。

リヤカーの『浮遊』状態を徐々にやめ、地面に戻ってから長刀をもって、落とし穴に近づく。

「魔猪君ごめんね。僕たちどうしても短期的に強くなる必要があるんだ。もちろん君のお肉が極上の味だから、食べたいというのも過分にあるだけだが」

長刀を構え、「ピッぴぎゅーっ」と鳴きながらこっちを睨む魔猪を長刀で首を切りつけた。
 
あっさりと首を落としてしまう切れ味の精霊樹の長刀。木刀のはずなのに、やっぱり切れ味がおかしいわこれ。

魔猪を『浮遊』の魔法をかけて、空中にあげ、血抜きした、どうせなら美味しいお肉食べたいからね。綺麗に〆とかないと。

リヤカー内が血塗れにならないように、『クリーンナップ』の魔法をかけて、綺麗にする。ふ~一杯になったし、さ~帰ろう。

来た道を、リヤカーを浮かせてから、引張ってもどるのであった。

何事もなく、森の出口までこれた。
「は~~っ、やっぱり太陽さまの元が最高だな」

さて、時間も大分過ぎちゃってるようだし、町まで急いで帰ろう。リヤカーを町が見える方向に向けて、安全確認をする。

「リヤカーの方向。よしっ。『空を駆ける翼となれ。空とぶリヤカー』」

魔法を発動させ、リヤカーで空を飛ぶ。
速度は自転車で走る30km程である。

行きの時みたいに、草にぶつからないかだって。同じような失敗をするわけではないのだよワトソン君。人は日々進化しているのだ。

ということで。『わが道を塞ぐ難敵を切り刻め。エアカッター』
威力は草の茎を切れる低度にして、雑草を切りながら、リヤカーを前に進んでいる。ほらっ、こうすれば、草にぶつかることもない。僕って冴えているでしょ!?

町の門に人影が見えてきたので、『空とぶリヤカー』を強制終了した。

町の門まで行って、もしばれたら、きっと跡がうるさいのだ。やれ、そのリヤカーがなぜ飛んでいるのかとか?俺も欲しいから作ってくれとか?教えてくれとか?

きっとそうなるそうなるに決まっている。だって、僕がそういう人を見たら、教えてくれって、言いに行くもん。今のスケジュールが超ヤバい状況でそんな人が来たら相手してらんないよ。

ということで、魔法は使わずにのっそり歩いて、門をくぐり、ガンツさんのいる雑貨屋に向かうのであった。あっ、その前に魔猪の肉さばいてもらわなきゃ。
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