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孤立と孤独
噂の真相
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「カルセドニー国王陛下、他にも判明した事があります。」
ボルツ隠密部副隊長がモルガと一緒に、縛り上げたテルルを連れて姿を見せる。
「テルルを捕まえるのは、骨が折れましたよ。」
「まさか学園に潜入しているとは、
思いませんでした。」
テルルは顔を魔術で変えているため、学園の生徒にしか見えない。
魔法道具を使うと、テルルの魔術が解ける。
カルセドニー国王は頭を抱え出した。
「陛下、お気持ちは分かります。ですが今は真相を暴く方が先決かと。」
「ああ。続けよ。」
「テルルはジュエリア様が不利になるよう、噂を広めておりました。」
テルルは諜報部員の中でも、プロパガンダで右に出る者がいない程の情報操作のプロだ。
「テルルは、フィサリス嬢の駒となっていました。学園に潜入しジュエリア様とフィサリス嬢の関係が良くない事、フィサリス嬢が公爵領に監禁されていた事、ジュエリア様とフィサリス様が顔を合わせない事が、フィサリス嬢の編入初日に学園中に広まっておりました。」
カモミーラがワナワナと肩を震わせる。
「その後も噂を拡散していきました。フィサリス嬢が謝ったのにも関わらず、関係が改善されなかった事。ジュエリア様が許さない限り、フィサリス嬢を社交界から締め出すと言うような事。公爵家の確執はジュエリア様が原因だと言う歪曲した噂を広めています。」
プルメリア王妃は顔を白くする。
「ジュエリア様がフィサリス嬢とのランチが失敗に終わった後、ジュエリア様がわざと貶めたと言う情報をカーネリアン王太子殿下に伝わる様に風聴しています。また王太子殿下とのランチの席で、ジュエリア様が咎められたことに尾鰭をつけ広めています。」
マディラ伯爵が剣に手をかけ、斬りつけんばかりだ。
「フィサリス嬢のバースデーパーティー後、ジュエリア様の悪評を沈静させたのもテルルです。わざと沈静させ、カーネリアン王太子殿下とフィサリス嬢が親密になっていると言う噂を流させるため
でした。ですが流石に不敬罪になる可能性があったため、なかなか広まりませんでした。」
ジュエリアは真っ青になって、吐き気を覚える。
「ジュリア様のために王太子殿下とフィサリス嬢が、動いていると言う噂もテルルが流したものです。また放課後のお茶に、ジュエリア様を慰労するお茶会を重ねたのもテルルの仕業です。」
カルセドニー国王が顔色を真っ赤にし、テルルの手足を石化する。
ボルツ隠密部副隊長がモルガと一緒に、縛り上げたテルルを連れて姿を見せる。
「テルルを捕まえるのは、骨が折れましたよ。」
「まさか学園に潜入しているとは、
思いませんでした。」
テルルは顔を魔術で変えているため、学園の生徒にしか見えない。
魔法道具を使うと、テルルの魔術が解ける。
カルセドニー国王は頭を抱え出した。
「陛下、お気持ちは分かります。ですが今は真相を暴く方が先決かと。」
「ああ。続けよ。」
「テルルはジュエリア様が不利になるよう、噂を広めておりました。」
テルルは諜報部員の中でも、プロパガンダで右に出る者がいない程の情報操作のプロだ。
「テルルは、フィサリス嬢の駒となっていました。学園に潜入しジュエリア様とフィサリス嬢の関係が良くない事、フィサリス嬢が公爵領に監禁されていた事、ジュエリア様とフィサリス様が顔を合わせない事が、フィサリス嬢の編入初日に学園中に広まっておりました。」
カモミーラがワナワナと肩を震わせる。
「その後も噂を拡散していきました。フィサリス嬢が謝ったのにも関わらず、関係が改善されなかった事。ジュエリア様が許さない限り、フィサリス嬢を社交界から締め出すと言うような事。公爵家の確執はジュエリア様が原因だと言う歪曲した噂を広めています。」
プルメリア王妃は顔を白くする。
「ジュエリア様がフィサリス嬢とのランチが失敗に終わった後、ジュエリア様がわざと貶めたと言う情報をカーネリアン王太子殿下に伝わる様に風聴しています。また王太子殿下とのランチの席で、ジュエリア様が咎められたことに尾鰭をつけ広めています。」
マディラ伯爵が剣に手をかけ、斬りつけんばかりだ。
「フィサリス嬢のバースデーパーティー後、ジュエリア様の悪評を沈静させたのもテルルです。わざと沈静させ、カーネリアン王太子殿下とフィサリス嬢が親密になっていると言う噂を流させるため
でした。ですが流石に不敬罪になる可能性があったため、なかなか広まりませんでした。」
ジュエリアは真っ青になって、吐き気を覚える。
「ジュリア様のために王太子殿下とフィサリス嬢が、動いていると言う噂もテルルが流したものです。また放課後のお茶に、ジュエリア様を慰労するお茶会を重ねたのもテルルの仕業です。」
カルセドニー国王が顔色を真っ赤にし、テルルの手足を石化する。
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