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変わりゆく日常
バースデイパーティーの明暗
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「皆様、今宵は愛娘フィサリスの祝いの席にお集まりいただき、心より感謝いたします。私が長々と挨拶をしていると後が怖いので、今日の主役を紹介してしまいましょう。娘のフィサリスです。」
ジェイドがフィサリスの登場を促す。
フィサリスが登場すると、会場は騒ついた。
その瞬間、ジュエリアは凍りつく。
サーペントは目を疑った。
「皆、思う所があるとは思う。フィサリス嬢は今年、途中編入したばかりで学園に親しい者も少なく婚約者もいない。せっかくの誕生日にエスコート役が居ないのは余りにも可愛そうだと思い、学園の先輩として未来の義兄として、私が今宵のエスコート役を請け負った。」
「王太子殿下、ありがとうございます。細かな気遣い、いつも感謝しております。そして皆様。今宵は私のために、お集まりいただきました事に、感謝いたします。楽しんでいただけるように、精一杯おもてなしさせていただきます。」
ジュエリアはカーネリアンが出席する事も、ましてフィサリスをエスコートするなど知らなかった。
ジュエリアは目眩を覚える。
「義姉上、いったん外に出ましょう。顔色が悪いです。」
「・・・え、えぇ。」
ジュエリアは震える足取りで、テラスへ出る。
「兄上が出席する事も、エスコート役を受けていた事も知らなかったの?」
「…えぇ。」
「ここへ来る前、父上に会っていたんだ。その時の様子から、父上も知らされていなかったようだ。もし知っていれば、俺に義姉上を引き留めさせていただろうからね。」
「…えぇ。」
ジュエリアは混乱していた。
同時に胸騒ぎがしていた。
室内から楽団の音楽が聞こえて来る。
パーティーを盛り上げる、ワルツがレクイエムに聞こえる。
「聞きました?フィサリス様のドレスもアクセサリーも、王太子殿下がご用意されたそうですわ。」
「まぁ!未来の義兄様はマメでいらっしゃるのね。」
「未来の義兄様なんて、殿下もお上手な言い回しですこと。」
「本当ですわね。今宵は、楽しいパーティーですわ。」
お喋り好きなご婦人が、明日には学園だけでなく国中に噂を広めるだろう。
ジェイドがフィサリスの登場を促す。
フィサリスが登場すると、会場は騒ついた。
その瞬間、ジュエリアは凍りつく。
サーペントは目を疑った。
「皆、思う所があるとは思う。フィサリス嬢は今年、途中編入したばかりで学園に親しい者も少なく婚約者もいない。せっかくの誕生日にエスコート役が居ないのは余りにも可愛そうだと思い、学園の先輩として未来の義兄として、私が今宵のエスコート役を請け負った。」
「王太子殿下、ありがとうございます。細かな気遣い、いつも感謝しております。そして皆様。今宵は私のために、お集まりいただきました事に、感謝いたします。楽しんでいただけるように、精一杯おもてなしさせていただきます。」
ジュエリアはカーネリアンが出席する事も、ましてフィサリスをエスコートするなど知らなかった。
ジュエリアは目眩を覚える。
「義姉上、いったん外に出ましょう。顔色が悪いです。」
「・・・え、えぇ。」
ジュエリアは震える足取りで、テラスへ出る。
「兄上が出席する事も、エスコート役を受けていた事も知らなかったの?」
「…えぇ。」
「ここへ来る前、父上に会っていたんだ。その時の様子から、父上も知らされていなかったようだ。もし知っていれば、俺に義姉上を引き留めさせていただろうからね。」
「…えぇ。」
ジュエリアは混乱していた。
同時に胸騒ぎがしていた。
室内から楽団の音楽が聞こえて来る。
パーティーを盛り上げる、ワルツがレクイエムに聞こえる。
「聞きました?フィサリス様のドレスもアクセサリーも、王太子殿下がご用意されたそうですわ。」
「まぁ!未来の義兄様はマメでいらっしゃるのね。」
「未来の義兄様なんて、殿下もお上手な言い回しですこと。」
「本当ですわね。今宵は、楽しいパーティーですわ。」
お喋り好きなご婦人が、明日には学園だけでなく国中に噂を広めるだろう。
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