縁の鎖

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王城の暮らし

婚約式

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王城に移り住んでから、20日が経った。

王家とソーディア公爵家の代表のみが参列し、王太子とソーディア公爵家ジュエリアの婚約式がアベンチュリン大聖堂で行われた。


「ああ~早くジュリーが私の娘にならないかしら。サンもそう思うでしょ?」

プルメリアが第二王子のサーペントに同意をもとめる。

「母上、気が早すぎますよ。先日ジュリー姉上が気後して倒れたばかりではありませんか。」
「そんな事を言ったって…。後3年も待たなくちゃいけないのよ?それまで、お母様と言ってもらえないのよ!?」


数日前、プルメリアの強引さに気後したジュエリアが貧血を起こし倒れたばかりだ。
そのためカルセドニー国王から、結婚するまで“お母様”と呼ばせることを強要しないよう注意を受けた。


「ジェイド、ジュエリアには会って行かないのか?」
「…はい。会っても、特に話すこともありませんので。それに…フィサリスを思うと・・・。」
「フィサリス嬢に傾ける気持ちの少しでもジュエリアに向けることはできんのか?」
「・・・ジュエリアは…いえ、ジュエリア様は未来の王妃様です。今後も関係性を変える必要は無いかと思い出す。」
「頑固者め。」

ジェイドは国王と言葉を交わすと、早々にアベンチュリン大聖堂を後にする。



「ジュエリア、やっと君にコレを送ることができる。」

カーネリアンがジュエリアに髪飾りを贈る。
上質な鼈甲べっこうを蝶の形に模してあり、カーネリアンの瞳と同じ見事なアメトリンとジュエリアの瞳と同じアクアマリンが、あしらわれている髪飾り。

「・・・綺麗。」

ジュエリアは髪飾りの美しさに、釘付けになった。

「気に入ってもらえたかな?」
「はい…私には勿体無いくらいですわ。」


ジュエリアはカーネリアンの恥にならないよう、王妃教育に挑まなければと力がはいる。
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