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家族の形
引導
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「貴女は、物忘れが激しいようですね。」
「失礼な物言いは、辞めてくださる!?」
「コレを、もうお忘れですか?今は魔法道具・封印装飾で魔力封じをされていますが、もう一度コレをしてみられますか?」
「!?そっ、それは。」
近衛兵が封印錠を見せる。
「ですが別にコレを使わなくても、貴女は自白されているんですよ。」
「私が、いつ自白したと言うのです!?私は無実です!」
近衛兵はこの期に及んで、潔白を主張する神経の図太さに感服しつつ呆れる。
「では確認です。当時の給仕係が犯人で、ご自身は嵌められたと仰るのですね?」
「そうよ!その通りだわ!その給仕係の女が犯人に決まっているわ!」
「今ので自白になるのですが、まだお気づきになりませんか?」
「私は犯人を示したのよ!自白になる訳ないでしょう!?」
「貴女は給仕係が女だと言われますが、私は給仕係と言っただけで性別までは言っていない。なのに何故、貴女は女だと言い切るのですか?」
「そ、それは・・・。女性が給仕をするのが普通だからよ!」
「お義母様、その発言は矛盾しますわ。ご存知ですよね?別邸の給仕係が男性だったと言う事を。なぜならアナの甥御さんが給仕係だったのですから。」
「明確な証言がありますよ。」
「!!!」
今度こそ息も絶え絶えになっているダチュラに、追い討ちをかける。
「貴女は給仕係を買収し、毒の入った水差しを渡して毒を盛った。」
「で、でたらめよ!誰の証言か知らないけれど、でたらめよ!」
「本当に悪どい人だ。その後グレイル商会を通じ、給仕係を娼館に売り払った。しかも逃げ出さないよう、現金は支払っている。娼館から支払われた金額の半分以下の金額だが。彼女は病気持ちの母親と家族を養うため、そのお金を受け取るしかなかった。今でも娼館にいましたよ。侍女長が進んで情報を提供してくれたお陰で、見つけ出すのに時間はかかりませんでしたよ。」
「失礼な物言いは、辞めてくださる!?」
「コレを、もうお忘れですか?今は魔法道具・封印装飾で魔力封じをされていますが、もう一度コレをしてみられますか?」
「!?そっ、それは。」
近衛兵が封印錠を見せる。
「ですが別にコレを使わなくても、貴女は自白されているんですよ。」
「私が、いつ自白したと言うのです!?私は無実です!」
近衛兵はこの期に及んで、潔白を主張する神経の図太さに感服しつつ呆れる。
「では確認です。当時の給仕係が犯人で、ご自身は嵌められたと仰るのですね?」
「そうよ!その通りだわ!その給仕係の女が犯人に決まっているわ!」
「今ので自白になるのですが、まだお気づきになりませんか?」
「私は犯人を示したのよ!自白になる訳ないでしょう!?」
「貴女は給仕係が女だと言われますが、私は給仕係と言っただけで性別までは言っていない。なのに何故、貴女は女だと言い切るのですか?」
「そ、それは・・・。女性が給仕をするのが普通だからよ!」
「お義母様、その発言は矛盾しますわ。ご存知ですよね?別邸の給仕係が男性だったと言う事を。なぜならアナの甥御さんが給仕係だったのですから。」
「明確な証言がありますよ。」
「!!!」
今度こそ息も絶え絶えになっているダチュラに、追い討ちをかける。
「貴女は給仕係を買収し、毒の入った水差しを渡して毒を盛った。」
「で、でたらめよ!誰の証言か知らないけれど、でたらめよ!」
「本当に悪どい人だ。その後グレイル商会を通じ、給仕係を娼館に売り払った。しかも逃げ出さないよう、現金は支払っている。娼館から支払われた金額の半分以下の金額だが。彼女は病気持ちの母親と家族を養うため、そのお金を受け取るしかなかった。今でも娼館にいましたよ。侍女長が進んで情報を提供してくれたお陰で、見つけ出すのに時間はかかりませんでしたよ。」
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