縁の鎖

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家族の形

乳母の告白

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「どう言う事だ!サフィは犯人が誰か知っていたのか!?毒が盛られていると分かっていて、毒を煽ったのか!?サフィ!教えてくれ!サフィ!!」

父の目から滴が落ちる。

「貴男!しかっりして下さいませ!こんな物、いくらでも捏造できますわ!」

父が母を想い、涙している事が気に入らない義母は父を叱咤する。


「お義母様、捏造は不可能です。この包み布も魔法道具マジカルウイティです。当時の状態を保存しておく事ができるスキルがあります。なので布地に年月日・時間が現れます。」

そう言って包み布を広げて見せる。
其処には事件の当日の日時が書かれている。


「旦那様、発言の許可を頂けますか?」

アルミナがジェイドに発言を許してもらう。

「この魔法道具マジカルウイティを使用したのは私です。」
「では、そなたは犯人を知っていたのか!?当時、水差しもグラスも行方が判らず事件の捜査が打ち切りになった。」
「いえ。私は犯人を知りません。ただ水差しとグラスを保存するよう、奥様からご指示を受けただけでございます。」
「そうか。サフィが証拠を隠す意味はなんだ?なぜ隠した。」
「私もその後、犯人をお探しになるものだと思っておりました。ですが奥様は何もなさいませんでした。事件の追及はしないと仰っておりました。このオルゴールが秘密の箱スクレボワットだとは仰らず、ただご自分にもしもの事があればジュエリアお嬢様へ渡す様に仰せ使っておりました。なので火事が起きた時に一番に持ち出したのが、このオルゴールです。」
「・・・灰にならずに済んだのは、そなたの機転か…。」


今まで沈黙を守っていた近衛兵が口を開く。
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