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王太子と侍女
詰問
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「王太子殿下のお出ましでございます。」
侍従のロベルトが王太子の登場を知らせる。
「さぁーさぁー殿下、此方へ。」
大公は上座の席へ殿下を誘う。
席順はカーネリアン、ジェイド、ジェイドの横にダチュラ、ダチュラの向かいにフィサリス、の順で着席した。
「あぁ~ん。お父様ぁ~!カーネリアン様は私のお隣に座っていただきたかったですわぁ~!!プゥー!」
フィサリスは常識の無い事を言い、品性のかけらもなく頬をふくらませる。
娘の不作法を微笑ましく見つめる、大公と妾。先程とどこか違う様子の大公を疑問に思いながら、カーネリアンが大公に声をかける。
「いい香りがするな。恥ずかしながら、腹の虫が鳴ってしまったよ。」
「そうですね。殿下に喜んでもらえるよう、我が家のシェフが腕によりをかけた料理です。冷めない内にお召し上がり下さい。」
カーネリアンの護衛が毒味をし、カーネリアンが食し始めた。
王城の晩餐に勝るとも劣らない料理を堪能しつつ、カーネリアンは本題を切り出す。
「そう言えば。ソーディア公爵家にはもう一人、ご令嬢が居たと記憶しているが違ったかな?」
カーネリアンと護衛以外の人間の表情が固まる。
侍従のロベルトが王太子の登場を知らせる。
「さぁーさぁー殿下、此方へ。」
大公は上座の席へ殿下を誘う。
席順はカーネリアン、ジェイド、ジェイドの横にダチュラ、ダチュラの向かいにフィサリス、の順で着席した。
「あぁ~ん。お父様ぁ~!カーネリアン様は私のお隣に座っていただきたかったですわぁ~!!プゥー!」
フィサリスは常識の無い事を言い、品性のかけらもなく頬をふくらませる。
娘の不作法を微笑ましく見つめる、大公と妾。先程とどこか違う様子の大公を疑問に思いながら、カーネリアンが大公に声をかける。
「いい香りがするな。恥ずかしながら、腹の虫が鳴ってしまったよ。」
「そうですね。殿下に喜んでもらえるよう、我が家のシェフが腕によりをかけた料理です。冷めない内にお召し上がり下さい。」
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王城の晩餐に勝るとも劣らない料理を堪能しつつ、カーネリアンは本題を切り出す。
「そう言えば。ソーディア公爵家にはもう一人、ご令嬢が居たと記憶しているが違ったかな?」
カーネリアンと護衛以外の人間の表情が固まる。
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