10 / 40
十話 カイト戦の条件
しおりを挟む
「なんだ、尻尾を巻かずに来たのか。どうせ負けるんだから来る必要など無かったのに」
訓練場で待っていたアレフとルディア。その前に現れたカイトは、アレフの姿を見つけると吐き捨てるように語った。
「はぁ……バカじゃないの? それはこっちのセリフよ? 三十分も遅刻してきやがって、どの面下げて言えんのよ?」
ツカツカとカイトに近づき、呆れ切った顔つきで右手をビシッとカイトに突きつけてルディアは言い放った。
「おお、ルディアよ! 無能なんかに脅されて怖い思いをさせてすまない! すぐに救ってやるからな。付き合えるからって照れ隠しに暴力的な言葉を使うお前も可愛いぞ」
その言葉にルディアの背筋に悪寒が走った。そしてたじろぎ、後ずさりをしてしまう。
「やだ……いつにも増して気持ち悪い……」
そんなルディアの肩にポンっと手を置いてアレフはルディアの耳元で囁いた。
「……安心して見てろって……」
そして遮るようにルディアの前に立ち、カイトに向かって言葉を吐いた。
「さすがに勝てるとは思ってないが、ルディアの顔も立てないといけないからな……逃げ出したいのは山々だったけどな……」
これはアレフが考えていた作戦から出た言葉だった。
実はカイトの闘い方も使い魔もアレフは全て知っている訳では無い。その為にどうすれば有利に闘いが進められるかを考えたのだ。
カイトは傲慢な性格だ。アレフ以外にもそうなのだが、アレフに対しては他人への傲慢さと比にならない。
それを逆手に取るのだ。油断……もしくは激怒……どちらかに誘導させてその隙を衝こうとしたのだ。まずは油断させられるかどうか様子を見る為に下手に出る発言をしたのである。
正直、昨日ルディアに一回だけとはいえ勝ったのだ。カイトはEであり、上がったばかりではあるがルディアのカイトより二つも上のCである。しかも昨日とは状況が変わって使い魔はもう一体いる。勝てる可能性は高かった。
しかし、今までの経験からアレフは油断をすることなどない。他の召喚士と違い魔法陣の外で自らの体を傷つけることを恐れずに闘ってきた。そして、命の危険がある遺跡ダンジョンで鍛錬を続けてきた。
そんなアレフの経験は勝ちに対して妥協することはない。妥協は死へとつながるのは身に染みている。
「フンッ! まぁいい……模擬戦をやる前に条件がある」
カイトが引いた。恐らく相当今まで以上に下に見ているのは間違いない。格下過ぎる相手と議論するまでも無いという事なのだろう。
「ああ……もちろん条件を詰めないとな……」
アレフはカイトの言葉に同意を示した。するとカイトは右手を突き出し人差し指だけを立てた。
「まず一つは使い魔の数だ。お前が卑怯なことを出来ないようにこっちは全部の使い魔を使わせてもらう。勿論お前も使いたいだけ使うがいい。ああ……俺はなんて優しいんだ……」
予想通りの提案だった。どっちが卑怯かは言うまでも無いが、カイトにとってアレフはゴミみたいな存在だ。自分が卑怯だなんて微塵も思ってないだろう。
言い方は変わらず傲慢だが、そこに言及したところで話は進展などしない。ちなみにアレフの使い魔が一つだけだと皆が知っている。ルディアと先程の神官以外の皆であるが。
「ああ……好きに使い魔を召喚していいぞ……他の条件はあるか?」
アレフが同意を示すと次にカイトは中指を立てた。
「もう一つは勝利の判定だ。お前の存在が目障りだし、お前が死ぬまでだ。降参なんぞ認めんぞ……」
殺すまでと来るのは少し意外だった。
「ってそれってカイトも死ぬまでってことでいいのか?」
「俺がお前に負ける訳なかろう?」
カイトはアレフに負けることなど想定していない。
アレフは別に殺すつもりなど毛頭無かったが、このままだと勝敗の行方は互いの死でしかない。
また、模擬戦だとしても殺人は犯罪である。カイトとカイトの親の社会的地位、逆にアレフの社会的地位を考えれば、カイトがアレフを殺したところで罪に問われることなどないだろうが……
目撃者もルディア一人だし、事故として揉み消されて終わるのは目に見えている。
「ちょっと! それはダメよ! あたしが認められないわ!」
さすがに生死を望んでいないルディアが、アレフの背後から飛び出し叫んだ。
「おお……ルディアよ! 俺の事を心配してくれるのか!
だが、安心するがいい……この無能を殺して俺がお前を解放してやるから」
カイトの思考回路は驚く程に自分勝手に出来ている。呆れ切ったルディアはボソリと呟いた。
「バッカじゃない……」
そして、キッとカイトを睨みつけてルディアは大きな声をあげた。
「流石に死人を出す訳にはいかないから、その条件はダメよ! 普通に降参はありにします! じゃなきゃあたしも裁かないわ!」
「まぁルディアが俺の事を思ってなら仕方ないな……お前もそれでいいか!」
そしてカイトはアレフに向かって条件の確認をしたのであった。
「ああ……助かるよ……」
そのアレフの言葉にカイトはニヤリと笑った。そう……何か企んでいるような笑みだった。
笑みの理由をアレフには推測がついた。やはりカイトはアレフのことを殺すつもりなのだろう。最初から事故にするつもりだったのだろうから、別に条件を飲んだ上で殺してしまえばいいとでも思ったように見えた。
アレフの回答で、アレフの気が緩んだとも思っているようにも思えた。
「さて、他に条件が無かったらはじめないか?」
アレフがカイトに問うと、カイトがフンっと顎を突き出して答えた。
「お前がごちゃごちゃ言うからだ。こっちはとっくに準備は出来ている。さっさと始めるぞ」
その言葉を合図にお互い魔法陣の中に立ち、開始の合図として言葉を放つ。
「Dive on Stage!」
訓練場で待っていたアレフとルディア。その前に現れたカイトは、アレフの姿を見つけると吐き捨てるように語った。
「はぁ……バカじゃないの? それはこっちのセリフよ? 三十分も遅刻してきやがって、どの面下げて言えんのよ?」
ツカツカとカイトに近づき、呆れ切った顔つきで右手をビシッとカイトに突きつけてルディアは言い放った。
「おお、ルディアよ! 無能なんかに脅されて怖い思いをさせてすまない! すぐに救ってやるからな。付き合えるからって照れ隠しに暴力的な言葉を使うお前も可愛いぞ」
その言葉にルディアの背筋に悪寒が走った。そしてたじろぎ、後ずさりをしてしまう。
「やだ……いつにも増して気持ち悪い……」
そんなルディアの肩にポンっと手を置いてアレフはルディアの耳元で囁いた。
「……安心して見てろって……」
そして遮るようにルディアの前に立ち、カイトに向かって言葉を吐いた。
「さすがに勝てるとは思ってないが、ルディアの顔も立てないといけないからな……逃げ出したいのは山々だったけどな……」
これはアレフが考えていた作戦から出た言葉だった。
実はカイトの闘い方も使い魔もアレフは全て知っている訳では無い。その為にどうすれば有利に闘いが進められるかを考えたのだ。
カイトは傲慢な性格だ。アレフ以外にもそうなのだが、アレフに対しては他人への傲慢さと比にならない。
それを逆手に取るのだ。油断……もしくは激怒……どちらかに誘導させてその隙を衝こうとしたのだ。まずは油断させられるかどうか様子を見る為に下手に出る発言をしたのである。
正直、昨日ルディアに一回だけとはいえ勝ったのだ。カイトはEであり、上がったばかりではあるがルディアのカイトより二つも上のCである。しかも昨日とは状況が変わって使い魔はもう一体いる。勝てる可能性は高かった。
しかし、今までの経験からアレフは油断をすることなどない。他の召喚士と違い魔法陣の外で自らの体を傷つけることを恐れずに闘ってきた。そして、命の危険がある遺跡ダンジョンで鍛錬を続けてきた。
そんなアレフの経験は勝ちに対して妥協することはない。妥協は死へとつながるのは身に染みている。
「フンッ! まぁいい……模擬戦をやる前に条件がある」
カイトが引いた。恐らく相当今まで以上に下に見ているのは間違いない。格下過ぎる相手と議論するまでも無いという事なのだろう。
「ああ……もちろん条件を詰めないとな……」
アレフはカイトの言葉に同意を示した。するとカイトは右手を突き出し人差し指だけを立てた。
「まず一つは使い魔の数だ。お前が卑怯なことを出来ないようにこっちは全部の使い魔を使わせてもらう。勿論お前も使いたいだけ使うがいい。ああ……俺はなんて優しいんだ……」
予想通りの提案だった。どっちが卑怯かは言うまでも無いが、カイトにとってアレフはゴミみたいな存在だ。自分が卑怯だなんて微塵も思ってないだろう。
言い方は変わらず傲慢だが、そこに言及したところで話は進展などしない。ちなみにアレフの使い魔が一つだけだと皆が知っている。ルディアと先程の神官以外の皆であるが。
「ああ……好きに使い魔を召喚していいぞ……他の条件はあるか?」
アレフが同意を示すと次にカイトは中指を立てた。
「もう一つは勝利の判定だ。お前の存在が目障りだし、お前が死ぬまでだ。降参なんぞ認めんぞ……」
殺すまでと来るのは少し意外だった。
「ってそれってカイトも死ぬまでってことでいいのか?」
「俺がお前に負ける訳なかろう?」
カイトはアレフに負けることなど想定していない。
アレフは別に殺すつもりなど毛頭無かったが、このままだと勝敗の行方は互いの死でしかない。
また、模擬戦だとしても殺人は犯罪である。カイトとカイトの親の社会的地位、逆にアレフの社会的地位を考えれば、カイトがアレフを殺したところで罪に問われることなどないだろうが……
目撃者もルディア一人だし、事故として揉み消されて終わるのは目に見えている。
「ちょっと! それはダメよ! あたしが認められないわ!」
さすがに生死を望んでいないルディアが、アレフの背後から飛び出し叫んだ。
「おお……ルディアよ! 俺の事を心配してくれるのか!
だが、安心するがいい……この無能を殺して俺がお前を解放してやるから」
カイトの思考回路は驚く程に自分勝手に出来ている。呆れ切ったルディアはボソリと呟いた。
「バッカじゃない……」
そして、キッとカイトを睨みつけてルディアは大きな声をあげた。
「流石に死人を出す訳にはいかないから、その条件はダメよ! 普通に降参はありにします! じゃなきゃあたしも裁かないわ!」
「まぁルディアが俺の事を思ってなら仕方ないな……お前もそれでいいか!」
そしてカイトはアレフに向かって条件の確認をしたのであった。
「ああ……助かるよ……」
そのアレフの言葉にカイトはニヤリと笑った。そう……何か企んでいるような笑みだった。
笑みの理由をアレフには推測がついた。やはりカイトはアレフのことを殺すつもりなのだろう。最初から事故にするつもりだったのだろうから、別に条件を飲んだ上で殺してしまえばいいとでも思ったように見えた。
アレフの回答で、アレフの気が緩んだとも思っているようにも思えた。
「さて、他に条件が無かったらはじめないか?」
アレフがカイトに問うと、カイトがフンっと顎を突き出して答えた。
「お前がごちゃごちゃ言うからだ。こっちはとっくに準備は出来ている。さっさと始めるぞ」
その言葉を合図にお互い魔法陣の中に立ち、開始の合図として言葉を放つ。
「Dive on Stage!」
0
お気に入りに追加
390
あなたにおすすめの小説
僕の宝具が『眼鏡』だったせいで魔界に棄てられました ~地上に戻って大人しく暮らしているつもりなのに、何故か頼られて困ります~
織侍紗(@'ω'@)ん?
ファンタジー
この世界では、三歳を迎えると自身だけが使える『宝具』が出現する。グーブンドルデ王の血を引くゲイルにもその日が訪れた。武功に名高い公や臣下が集まる中、ゲイルに現れた『宝具』は『眼鏡』であった。強力な炎を纏う剣や雷の雨を無数に降らせる槍、気象を自在に操る杖など強力な『宝具』を得ていた兄や姉に比べてゲイルの『眼鏡』など明らかに役に立たないどころか、『宝具』と呼ぶことさえ疑問に思われるほどの存在だった。『宝具』はその者の才を具現化した物。国王はそんなゴミを授かる無能が自分の子だということが恥ずかしいと嘆き、自身を辱めた罰だとゲイルの眼前で母を殺しゲイルを魔界に棄ててしまう。
そうして闇に包まれた魔界に棄てられたゲイルだったが、初老の男性エルフと初老の女性ドワーフに出会う。そしてその二人はゲイルが持つ『宝具』の真のチカラに気がついた。
そのチカラとは魔法の行使に欠かせないマナ、そして人の体内を流れるチャクラ、その動きが見えること。その才に多大な可能性を見出した二人はゲイルを拾い育てることになるのだが……
それから十余年ばかり過ぎたとある日のこと。ゲイルは地上へと戻った。
だが、ゲイルは知らなかった。自分を拾ってくれた二人の強さを。そして彼らの教えを受けた自身の強さを……
そして世界は知らなかった。とんでもない化け物が育ってしまっていたということを……
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第二章シャーカ王国編
おっさん付与術師の冒険指導 ~パーティーを追放された俺は、ギルドに頼まれて新米冒険者のアドバイザーをすることになりました~
日之影ソラ
ファンタジー
十年前――
世界は平和だった。
多くの種族が助け合いながら街を、国を造り上げ、繁栄を築いていた。
誰もが思っただろう。
心地良いひと時が、永遠に続けばいいと。
何の根拠もなく、続いてくれるのだろうと……
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
付与術師としてパーティーに貢献していたシオン。
十年以上冒険者を続けているベテランの彼も、今年で三十歳を迎える。
そんなある日、リーダーのロイから突然のクビを言い渡されてしまう。
「シオンさん、悪いんだけどあんたは今日でクビだ」
「クビ?」
「ああ。もう俺たちにあんたみたいなおっさんは必要ない」
めちゃくちゃな理由でクビになってしまったシオンだが、これが初めてというわけではなかった。
彼は新たな雇い先を探して、旧友であるギルドマスターの元を尋ねる。
そこでシオンは、新米冒険者のアドバイザーにならないかと提案されるのだった。
一方、彼を失ったパーティーは、以前のように猛威を振るえなくなっていた。
順風満帆に見えた日々も、いつしか陰りが見えて……
男女比崩壊世界で逆ハーレムを
クロウ
ファンタジー
いつからか女性が中々生まれなくなり、人口は徐々に減少する。
国は女児が生まれたら報告するようにと各地に知らせを出しているが、自身の配偶者にするためにと出生を報告しない事例も少なくない。
女性の誘拐、売買、監禁は厳しく取り締まられている。
地下に監禁されていた主人公を救ったのはフロムナード王国の最精鋭部隊と呼ばれる黒龍騎士団。
線の細い男、つまり細マッチョが好まれる世界で彼らのような日々身体を鍛えてムキムキな人はモテない。
しかし転生者たる主人公にはその好みには当てはまらないようで・・・・
更新再開。頑張って更新します。
双子の姉は『勇者』ですが、弟の僕は『聖女』です。
ミアキス
ファンタジー
僕の名前はエレオノール。双子の姉はレオノーラ。
7歳の〖職業鑑定〗の日。
姉は『勇者』に、男の僕は何故か『聖女』になっていた。
何で男の僕が『聖女』っ!!
教会の神官様も驚いて倒れちゃったのに!!
姉さんは「よっし!勇者だー!!」って、大はしゃぎ。
聖剣エメルディアを手に、今日も叫びながら魔物退治に出かけてく。
「商売繁盛、ササもってこーい!!」って、叫びながら……。
姉は異世界転生したらしい。
僕は姉いわく、神様の配慮で、姉の記憶を必要な時に共有できるようにされてるらしい。
そんなことより、僕の職業変えてくださいっ!!
残念創造神の被害を被った少年の物語が始まる……。
無能を装って廃嫡された最強賢者は新生活を満喫したい!
えながゆうき
ファンタジー
五歳のときに妖精と出会った少年は、彼女から自分の置かれている立場が危ういことを告げられた。
このままではお母様と同じように殺されてしまう。
自分の行く末に絶望した少年に、妖精は一つの策を授けた。それは少年が持っている「子爵家の嫡男」という立場を捨てること。
その日から、少年はひそかに妖精から魔法を教えてもらいながら無能者を演じ続けた。
それから十年後、予定通りに廃嫡された少年は自分の夢に向かって歩き出す。
膨大な魔力を内包する少年は、妖精に教えてもらった、古い時代の魔法を武器に冒険者として生計を立てることにした。
だがしかし、魔法の知識はあっても、一般常識については乏しい二人。やや常識外れな魔法を使いながらも、周囲の人たちの支えによって名を上げていく。
そして彼らは「かつてこの世界で起こった危機」について知ることになる。それが少年の夢につながっているとは知らずに……。
賢者の幼馴染との中を引き裂かれた無職の少年、真の力をひた隠し、スローライフ? を楽しみます!
織侍紗(@'ω'@)ん?
ファンタジー
ルーチェ村に住む少年アインス。幼い頃両親を亡くしたアインスは幼馴染の少女プラムやその家族たちと仲良く過ごしていた。そして今年で十二歳になるアインスはプラムと共に近くの町にある学園へと通うことになる。
そこではまず初めにこの世界に生きる全ての存在が持つ職位というものを調べるのだが、そこでアインスはこの世界に存在するはずのない無職であるということがわかる。またプラムは賢者だということがわかったため、王都の学園へと離れ離れになってしまう。
その夜、アインスは自身に前世があることを思い出す。アインスは前世で嫌な上司に手柄を奪われ、リストラされたあげく無職となって死んだところを、女神のノリと嫌がらせで無職にさせられた転生者だった。
そして妖精と呼ばれる存在より、自身のことを聞かされる。それは、無職と言うのはこの世界に存在しない職位の為、この世界がアインスに気づくことが出来ない。だから、転生者に対しての調整機構が働かない、という状況だった。
アインスは聞き流す程度でしか話を聞いていなかったが、その力は軽く天災級の魔法を繰り出し、時の流れが遅くなってしまうくらいの亜光速で動き回り、貴重な魔導具を呼吸をするように簡単に創り出すことが出来るほどであった。ただ、争いやその力の希少性が公になることを極端に嫌ったアインスは、そのチート過ぎる能力を全力にバレない方向に使うのである。
これはそんな彼が前世の知識と無職の圧倒的な力を使いながら、仲間たちとスローライフを楽しむ物語である。
以前、掲載していた作品をリメイクしての再掲載です。ちょっと書きたくなったのでちまちま書いていきます。
召喚されたけど要らないと言われたので旅に出ます。探さないでください。
udonlevel2
ファンタジー
修学旅行中に異世界召喚された教師、中園アツシと中園の生徒の姫島カナエと他3名の生徒達。
他の三人には国が欲しがる力があったようだが、中園と姫島のスキルは文字化けして読めなかった。
その為、城を追い出されるように金貨一人50枚を渡され外の世界に放り出されてしまう。
教え子であるカナエを守りながら異世界を生き抜かねばならないが、まずは見た目をこの世界の物に替えて二人は慎重に話し合いをし、冒険者を雇うか、奴隷を買うか悩む。
まずはこの世界を知らねばならないとして、奴隷市場に行き、明日殺処分だった虎獣人のシュウと、妹のナノを購入。
シュウとナノを購入した二人は、国を出て別の国へと移動する事となる。
★他サイトにも連載中です(カクヨム・なろう・ピクシブ)
中国でコピーされていたので自衛です。
「天安門事件」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる