上 下
104 / 297
第4章 白仮面編

第104話「店長vs梅澤」

しおりを挟む
カフェBINGO!


風紀委員の見回りの途中で、カフェにやって来た守里達3人。


ガチャ



美月: どうも~


奈々未: いらっしゃい、美月。守里君とうらぬ…梅澤ちゃんも。


守里: 朝ぶりです。


梅澤: う、梅澤ちゃんだなんて…


奈々未: なんか様子がおかしいけど。


美月: 香蓮は奈々未さんのファンらしいです。


奈々未: へぇ、それは嬉しいな笑


守里: 握手でもしてあげてください。


奈々未: 分かった笑



奈々未が梅澤に手を伸ばす。



梅澤: ありがとうございます!!



固い握手をする2人。



守里: まさか奈々未さんにファンがいるとは。


奈々未: どういうこと?守里君。


守里: い、いえ…



やべ、口が滑った。



奈々未: まぁ良いわ。梅澤ちゃん、これからも2人と仲良くしてね。


梅澤: はい!もちろんです。


奈々未: 笑、可愛い。梅ちゃんって呼んでも良い?


梅澤: ど、どうぞ!!


奈々未: よし、梅ちゃん。店長も待ってるわよ。


梅澤: 分かりました!!今回も勝ちます!!


店長: ほう…せいぜい頑張ると良いよ。



キッチンの方から店長が出てくる。



守里: 店長、こっちに来ても良いんですか?


店長: うん。だってお客さんいないし。


守里: そうですか笑


奈々未: じゃあ、早速用意するから、みんな適当な席に座っといて。


美月: はーい。


守里: 分かりました。


梅澤: ふぅ…


店長: さぁ…やりますか。


奈々未: 注文決まったら呼んでね。


守里: はい。


美月: 私達は何にする?


守里: さすがに時間かかるかもだから、ゆっくりポテトでも食べない?


美月: 良いね。


守里: 飲み物はなんにする?


美月: 私は、コーラ。ポテトとの相性抜群だから。


守里: 笑、僕もそうする。



そして、2人も注文し、しばらくして…



奈々未: 守里君よろしく!!


守里: はい!



奈々未に呼ばれ、守里はキッチンに向かう。



梅澤: とうとうか。


美月: 食べれなくなったら、遠慮せずに言ってね。私も手伝うから。


梅澤: 心配しなくても、完食するよ。


美月: 笑、頑張って。


守里: 重っ!!


奈々未: やっぱ、やりすぎよね笑


守里: パフェにしては、重すぎです。



ドスン



美月: デカっ…これなに?パフェに分類されるの?


梅澤: …


奈々未: 多分…


店長: 極バナナパフェ。


守里: これバナナパフェなんですか?


店長: うん。僕の最高傑作。


梅澤: 確かに…表面には大量のチョコレート菓子が乗っているが、下には大量のカットバナナがある。それにこのクリームは…


店長: やはり目の付け所が良い…それは、濃厚なバナナクリームだ。


梅澤: やはり…では、早速…



スプーンを手に取り、自分の口へとパフェを運ぶ梅澤。



パクッ


店長: …


梅澤: 美味しい…


店長: それは良かった。では完食できるよう頑張りたまえ。


梅澤: 笑、もちろんです。


守里: なんか店長、この時だけ雰囲気変わりますよね。


奈々未: だね。


美月: 美味しそう…


奈々未: じゃあ、美月も食べてみる?


美月: え?


奈々未: 小さいヤツを、他のと一緒に持ってくるよ。



そう言って、奈々未はキッチンに向かう。



守里: 多分、これの余りを持ってくるんじゃないかな。


美月: そういうことか。


奈々未: はい。ポテトとコーラ2つ、あとバナナパフェね。このパフェは無料で良いわよ。


美月: 良いんですか?


奈々未: うん。


守里: ありがとうございます。


美月: ありがとうございます!!


奈々未: 笑、じゃ、早めにね~


守里: 分かってます笑


美月: 早く食べよ。




15分後…



守里: さすが香蓮。


美月: 食べ終わったね。


梅澤: あぁ~美味しかった。



梅澤は直径30cmの器に山盛りにあったパフェを完食した。



奈々未: 今回も梅ちゃんの勝ちね。


店長: 次こそは…


守里: いや、店長。完食してくれた方がお店的にも良いはずなのに、なんで食べきれないような物を作ろうとするんですか。


店長: …なんとなく。


梅澤: 今回のも、すごく美味しかったです。次回も期待しています。


店長: 笑、楽しみにしといてくれ。


奈々未: まぁ良いんじゃない?普段はお客さんが来なくて、寂しそうにしてたんだから。


守里: そうですね。


美月: お客さんを増やす作戦を考えましょうよ笑


奈々未: 一応、考えてはいるのよ。なんなら、今週末に1つ試そうと思ってることがあるし。


美月: なんですか?


守里: ここのポスターを作るんだ。


美月: へぇ、それはアリかも…


奈々未: 珠美ちゃんに頑張ってもらわなきゃ。


守里: 絵は描かせたらダメですよ。文字とレイアウトだけやらせましょう。


奈々未: なんで?


守里: 珠美は画伯ですから。


奈々未: え?


守里: まぁ、描かせてみたら分かります。


奈々未: そう。なら最初に描かせてみようかな。


守里: そうしましょう。


美月: って、早く見回り終わらせないと、また若月先輩に怒られる!


梅澤: 確かに!


守里: ってことで、そろそろ失礼しますね。


奈々未: うん。


店長: 次が出来たら、すぐに連絡するから。


梅澤: 分かりました。待ってます。


店長: 森崎君、メッセンジャー役頼んだよ。


守里: 笑、了解です。



そうして、3人はお会計を済ませて、カフェを出る。



守里: よし、急ごう。


美月: 珠美ちゃんと優太君のペアよりも早く行かないと。


梅澤: そうすれば、若月さんには怒られないで済むか。


守里: だね。でも見回りを疎かにしたらダメだから、周りをしっかり見つつ、早歩きで行こう。


美月: OK。


梅澤: 分かった。



こうして、守里達は見回りを早めに終わらせて、風紀委員室に戻った。


◇◇◇


風紀委員室


ガラガラ



守里 美月 梅澤: 失礼します。


若月: おつかれ~


珠美: あ、先輩!!


守里: 同じタイミングだったか。


美月: まぁギリギリ大丈夫じゃない?


若月: 何が大丈夫なんだ?笑


美月: い、いや、なんでも…


新里: 先輩方お疲れ様です。


守里: 優太君もお疲れ様。


新里: って、守里先輩も梅澤先輩もその怪我どうしたんですか?!


若月: 2人とも、私と同じように白仮面達とやり合ってきたんだよ笑


新里: あんなに行かないって言ってたのに?


守里: どうしても行きたくてね。


梅澤: 中途半端は嫌だったからな。


新里: でも、解決してきたんですよね。流石です!!!


守里: 笑、ありがとう。


梅澤: チッ///…


美月: あ、香蓮照れてる!!


若月: 褒められるのに弱いからな、梅は笑


梅澤: うるさいです!!


守里: 笑、ってあれ、若月さん。その頬どうしたんですか?



若月の頬が赤くなっているのに、守里が気づく。



美月: 赤くなってますね。


若月: さっき、麗華にやられたんだ。


守里: 若月さんも怒られたんですね笑


若月: お前らが見回りに行った後に、ここに来て、めちゃくちゃ怒られたよ笑


珠美: 若月先輩は、櫻宮先輩に弱いですもんね!!


若月: あぁ笑


守里: 白仮面との戦いでは無傷だったのに、櫻宮さん相手には無傷じゃ済みませんでしたか笑


梅澤: 白仮面よりも、櫻宮さんの方が強いってわけか笑


若月: 笑、かもな。


新里: さすが生徒会長ですね。


若月: それで、見回りの報告は?


守里: 特に異常はなかったです。


美月: 同じくです。


梅澤: 私も。


若月: そうか。なら帰っていいぞ。ゆっくり休め笑


守里: はい。若月さんも、その頬を早く治して下さいね笑


若月: 分かってる笑


美月: では、失礼します。


梅澤: 失礼します。


珠美: 珠美達も!!失礼します!!


新里: 失礼します。


守里: 若月さん、また。


若月: おう。じゃあな。



ガラガラ



守里: よし、帰るか。


美月: だね。


新里: あ、守里先輩待って下さい。


守里: ん?なに?


新里: 連絡先交換して下さい!!


守里: え?


新里: なんかライバルができた気がするので、負けたくないんです!!


守里: う、うん。もちろんいいけど…



守里は戸惑いながらも、新里と連絡先を交換する。



新里: ありがとうございます!!


守里: 笑、なんか困ったことあったら、相談してもらって良いからね。


新里: はい!!


美月: 良い先輩後輩関係だ笑


珠美: そんなの、珠美達もですよ!!!ね、梅澤先輩!!


梅澤: は?!私?


珠美: はい!!


美月: 笑、そうだよ。なんたって、若様部隊の隊員なんだから。


梅澤: お、おう…


珠美: ってことで、グループ作りません?


美月: それ良いね!!早速やろう。ほら香蓮も携帯出して。


梅澤: え、え…



女子3人の方も、お互いに連絡先を交換し、グループを作った。



美月: よし、これでOK。


珠美: よろしくお願いします!!!


美月: うん。


珠美: 梅澤先輩もよろしくお願いします!!


梅澤: あぁ。


新里: やっぱ、若様部隊ってカッコいいですよね~


守里: え、そう?


新里: はい!守里先輩もそういうの作りません?


守里: いや…


新里: なら、こっちで勝手に親衛隊を作っときます!!


守里: え~



よし、良介君と、優太君は合わせないようにしよう…




to be continued

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

性欲排泄欲処理系メイド 〜三大欲求、全部満たします〜

mm
ファンタジー
私はメイドのさおり。今日からある男性のメイドをすることになったんだけど…業務内容は「全般のお世話」。トイレもお風呂も、性欲も!? ※スカトロ表現多数あり ※作者が描きたいことを書いてるだけなので同じような内容が続くことがあります

家に帰ると夫が不倫していたので、両家の家族を呼んで大復讐をしたいと思います。

春木ハル
恋愛
私は夫と共働きで生活している人間なのですが、出張から帰ると夫が不倫の痕跡を残したまま寝ていました。 それに腹が立った私は法律で定められている罰なんかじゃ物足りず、自分自身でも復讐をすることにしました。その結果、思っていた通りの修羅場に…。その時のお話を聞いてください。 にちゃんねる風創作小説をお楽しみください。

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない

一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。 クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。 さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。 両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。 ……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。 それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。 皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。 ※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話

妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』 『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』 『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』  大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

そして、彼はいなくなった

杜野秋人
ファンタジー
「そなたとの婚約を破棄するっ!」 王都、社交シーズン終わりの王宮主催の舞踏会。 その会場に王太子のよく通る声が響きわたった。 王太子は婚約者がいかに不出来かを滔々と述べ立てて、だから自分には、将来の王妃には相応しくないと彼女を断罪する。そして心当たりがあり過ぎる彼女は特に反論もしない。 だが自分の代わりに婚約すると王太子が告げた人物を見て唖然とする。 なぜならば、その令嬢は⸺!? ◆例によって思いつきの即興作品です。 そしてちょこっとだけ闇が見えます(爆)。 恋愛要素が薄いのでファンタジージャンルで。本当はファンタジー要素も薄いけど。 ◆婚約破棄する王子があり得ないほどおバカに描かれることが多いので、ちょっと理由をひねってみました。 約6500字、3話構成で投稿します。 ◆つい過去作品と類似したタイトル付けてしまいましたが、直接の関係はありません。 ◆この作品は小説家になろうでも公開しています。

処理中です...