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18 暴露
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「は?何だよ」
面倒くさそうにヴィンセントが反応する。
「町医者が白状したよ。リアナの父親を毒殺したのはヴィンセントとアマンダだと。借金を肩代わりしてもらう代わりに、父親が心臓病だと偽り、偽の検死報告書を作成したそうだ」
「えええっ!?」
耳を疑った。
私は憎しみを込めてヴィンセントを睨む。
「酷い…!財産のために人殺しまでしてたの!?」
雲行きが怪しくなりヴィンセントの顔から血の気が引き始めた。
「ふん…その町医者は信用できるのか?嘘を言ってるかもしれないじゃないか」
それでも脂汗をかきながらまだ抵抗する。
往生際の悪いヴィンセントに旦那様はとどめの一言を放った。
「町医者が検死のとき検出した毒の記録をこっそり隠し持っていたんだ。それと同じ毒がお前の部屋から見つかった。ついでにアマンダも白状したよ」
「リリ、リアナだって、俺を毒殺しようとしたんだから、逮捕しろよ!!だまっておいてやったのに、このクソ女が!」
逆ギレしたヴィンセントが怒りの矛先を私に向けた。
「証拠は?」
「あ?」
旦那様はあえて冷静に尋ねる。
「リアナがお前に毒を盛ったという証拠はどこにある?」
「しょ、証拠は、その、俺とアマンダがその場にいたから」
「毒を盛る瞬間を見たのか?」
「いや、それはその…」
「証拠不十分だな。リアナに罪はない」
「すましやがって、このクソ野郎が!!」
逃げ場を失い、怒りを爆発させたヴィンセントが旦那様に殴りかかった。
その瞬間、バタン!と扉が開いた。
「暴行の現行犯、及び毒殺犯で逮捕する!」
国家警備隊がなだれ込み、あっという間にヴィンセントを取り押さえた。
「嵌めたな!卑怯だぞ!」
「最初に嵌めたのはどっちだ。そうだちなみに」
ついでのように旦那様が付け加えた。
「この国の辺境伯にヴィンセントという子息は一人もいないらしいぞ。爵位を語るとは厚かましい。詐欺罪も追加だな」
「グアアアア!!」
ヴィンセントは何やらわけのわからない罵詈雑言を吐きながら暴れ始めた。
警備隊がヴィンセントを縄で縛り上げ連行する。
「ちょっと待ってください!」
私が引き止めると、ヴィンセントは「やっぱりお前は俺が恋しいんだよな?」と私をいやらしく見あげた。
あなたはどこまで愚かなの?
つかつかとヴィンセントに近づいた私は拳を握りしめ叫んだ。
「今までのお返しよ!!くたばれ!!!!」
バゴッ!!!!
ヴィンセントの頬に私の鉄拳がめりこんだ。
ヴィンセントは泡を吹いて倒れた。
「お見事」
後ろでじいやの声が聞こえた。
気絶したヴィンセントは警備隊たちに抱えられながら運ばれていった。
私は長い息を吐き、ようやく肩の力が抜けるのを感じた。
「とうとうこれで終わったのね…」
じいやに教わった右ストレートがうまく決まってよかったけど、旦那様に乱暴な女だと呆れられてしまったかしら…
「すごいな、君は。よくやったよ!」
少し驚いていたが、旦那様は意外にも私を褒めてくれた。
「私とセレナのために、こんなに色々と準備してくれていたんですね」
おそらくじいやを使ってヴィンセントの悪事の証拠集めをしてくれたのだろう。
「本当にありがとうございます…旦那様…」
これで最後にしますから──
と念じながら、私は旦那様を後ろから抱きしめた。
旦那様は嬉しそうにはにかんで私に手を重ねた。
「でも…写真の女の人とお幸せになってください」
「待ってくれ!」
私が離そうとした腕を旦那様が強くつかんだ。
面倒くさそうにヴィンセントが反応する。
「町医者が白状したよ。リアナの父親を毒殺したのはヴィンセントとアマンダだと。借金を肩代わりしてもらう代わりに、父親が心臓病だと偽り、偽の検死報告書を作成したそうだ」
「えええっ!?」
耳を疑った。
私は憎しみを込めてヴィンセントを睨む。
「酷い…!財産のために人殺しまでしてたの!?」
雲行きが怪しくなりヴィンセントの顔から血の気が引き始めた。
「ふん…その町医者は信用できるのか?嘘を言ってるかもしれないじゃないか」
それでも脂汗をかきながらまだ抵抗する。
往生際の悪いヴィンセントに旦那様はとどめの一言を放った。
「町医者が検死のとき検出した毒の記録をこっそり隠し持っていたんだ。それと同じ毒がお前の部屋から見つかった。ついでにアマンダも白状したよ」
「リリ、リアナだって、俺を毒殺しようとしたんだから、逮捕しろよ!!だまっておいてやったのに、このクソ女が!」
逆ギレしたヴィンセントが怒りの矛先を私に向けた。
「証拠は?」
「あ?」
旦那様はあえて冷静に尋ねる。
「リアナがお前に毒を盛ったという証拠はどこにある?」
「しょ、証拠は、その、俺とアマンダがその場にいたから」
「毒を盛る瞬間を見たのか?」
「いや、それはその…」
「証拠不十分だな。リアナに罪はない」
「すましやがって、このクソ野郎が!!」
逃げ場を失い、怒りを爆発させたヴィンセントが旦那様に殴りかかった。
その瞬間、バタン!と扉が開いた。
「暴行の現行犯、及び毒殺犯で逮捕する!」
国家警備隊がなだれ込み、あっという間にヴィンセントを取り押さえた。
「嵌めたな!卑怯だぞ!」
「最初に嵌めたのはどっちだ。そうだちなみに」
ついでのように旦那様が付け加えた。
「この国の辺境伯にヴィンセントという子息は一人もいないらしいぞ。爵位を語るとは厚かましい。詐欺罪も追加だな」
「グアアアア!!」
ヴィンセントは何やらわけのわからない罵詈雑言を吐きながら暴れ始めた。
警備隊がヴィンセントを縄で縛り上げ連行する。
「ちょっと待ってください!」
私が引き止めると、ヴィンセントは「やっぱりお前は俺が恋しいんだよな?」と私をいやらしく見あげた。
あなたはどこまで愚かなの?
つかつかとヴィンセントに近づいた私は拳を握りしめ叫んだ。
「今までのお返しよ!!くたばれ!!!!」
バゴッ!!!!
ヴィンセントの頬に私の鉄拳がめりこんだ。
ヴィンセントは泡を吹いて倒れた。
「お見事」
後ろでじいやの声が聞こえた。
気絶したヴィンセントは警備隊たちに抱えられながら運ばれていった。
私は長い息を吐き、ようやく肩の力が抜けるのを感じた。
「とうとうこれで終わったのね…」
じいやに教わった右ストレートがうまく決まってよかったけど、旦那様に乱暴な女だと呆れられてしまったかしら…
「すごいな、君は。よくやったよ!」
少し驚いていたが、旦那様は意外にも私を褒めてくれた。
「私とセレナのために、こんなに色々と準備してくれていたんですね」
おそらくじいやを使ってヴィンセントの悪事の証拠集めをしてくれたのだろう。
「本当にありがとうございます…旦那様…」
これで最後にしますから──
と念じながら、私は旦那様を後ろから抱きしめた。
旦那様は嬉しそうにはにかんで私に手を重ねた。
「でも…写真の女の人とお幸せになってください」
「待ってくれ!」
私が離そうとした腕を旦那様が強くつかんだ。
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