1 / 2
婚約破棄をしてください。
しおりを挟む
エリスのミルクティー色の髪を耳にかける仕草が好きだとアーロンは思った。
婚約者のエリスの所作は美しく優雅であり、時より友人に何を言われたのか、はにかむ姿は可愛らしいとすら思う。
いつもアーロンの後ろをチョコチョコと着いてくる姿は犬や猫のようで、「アーロン様、、?」と不思議そうに大きな目で覗き込まれれば、ドキリと心臓が高鳴った事だってある。
エリスが嫌いなわけじゃない。
彼女は婚約者で、将来一緒になる事が約束されている。
確かにアーロンとて、少しばかり彼女に対しての態度が冷たかったかもしれないと思う所はあった。
だが、、だからと言って
「アーロン様、この婚約なかった事にして欲しいのです。」
男に肩を抱かれて、嬉しそうに言うべき事でないだろうと、アーロンは思うのだ。
何故、、何がいけなかった。
アーロンは自身がエリスに対ししてきた行動を思い出してみるが、、、嫌われる態度をとった覚えがありすぎて、エリスが他の男を作っても仕方がないとしか思えない。
でも、嫌だった。
エリスが他の男に肩を抱かれるなど。
他の男を愛すなど許せるはずがないのだ、、。
アーロンは、虚な瞳で幸せそうに微笑む二人を見ながら、エリスとの過去を思い出していた。
婚約者のエリスの所作は美しく優雅であり、時より友人に何を言われたのか、はにかむ姿は可愛らしいとすら思う。
いつもアーロンの後ろをチョコチョコと着いてくる姿は犬や猫のようで、「アーロン様、、?」と不思議そうに大きな目で覗き込まれれば、ドキリと心臓が高鳴った事だってある。
エリスが嫌いなわけじゃない。
彼女は婚約者で、将来一緒になる事が約束されている。
確かにアーロンとて、少しばかり彼女に対しての態度が冷たかったかもしれないと思う所はあった。
だが、、だからと言って
「アーロン様、この婚約なかった事にして欲しいのです。」
男に肩を抱かれて、嬉しそうに言うべき事でないだろうと、アーロンは思うのだ。
何故、、何がいけなかった。
アーロンは自身がエリスに対ししてきた行動を思い出してみるが、、、嫌われる態度をとった覚えがありすぎて、エリスが他の男を作っても仕方がないとしか思えない。
でも、嫌だった。
エリスが他の男に肩を抱かれるなど。
他の男を愛すなど許せるはずがないのだ、、。
アーロンは、虚な瞳で幸せそうに微笑む二人を見ながら、エリスとの過去を思い出していた。
10
お気に入りに追加
49
あなたにおすすめの小説
【本編完結】若き公爵の子を授かった夫人は、愛する夫のために逃げ出した。 一方公爵様は、妻死亡説が流れようとも諦めません!
はづも
恋愛
本編完結済み。番外編がたまに投稿されたりされなかったりします。
伯爵家に生まれたカレン・アーネストは、20歳のとき、幼馴染でもある若き公爵、ジョンズワート・デュライトの妻となった。
しかし、ジョンズワートはカレンを愛しているわけではない。
当時12歳だったカレンの額に傷を負わせた彼は、その責任を取るためにカレンと結婚したのである。
……本当に好きな人を、諦めてまで。
幼い頃からずっと好きだった彼のために、早く身を引かなければ。
そう思っていたのに、初夜の一度でカレンは懐妊。
このままでは、ジョンズワートが一生自分に縛られてしまう。
夫を想うが故に、カレンは妊娠したことを隠して姿を消した。
愛する人を縛りたくないヒロインと、死亡説が流れても好きな人を諦めることができないヒーローの、両片想い・幼馴染・すれ違い・ハッピーエンドなお話です。
婚約者すらいない私に、離縁状が届いたのですが・・・・・・。
夢草 蝶
恋愛
侯爵家の末姫で、人付き合いが好きではないシェーラは、邸の敷地から出ることなく過ごしていた。
そのため、当然婚約者もいない。
なのにある日、何故かシェーラ宛に離縁状が届く。
差出人の名前に覚えのなかったシェーラは、間違いだろうとその離縁状を燃やしてしまう。
すると後日、見知らぬ男が怒りの形相で邸に押し掛けてきて──?
夫と親友が、私に隠れて抱き合っていました ~2人の幸せのため、黙って身を引こうと思います~
小倉みち
恋愛
元侯爵令嬢のティアナは、幼馴染のジェフリーの元へ嫁ぎ、穏やかな日々を過ごしていた。
激しい恋愛関係の末に結婚したというわけではなかったが、それでもお互いに思いやりを持っていた。
貴族にありがちで平凡な、だけど幸せな生活。
しかし、その幸せは約1年で終わりを告げることとなる。
ティアナとジェフリーがパーティに参加したある日のこと。
ジェフリーとはぐれてしまったティアナは、彼を探しに中庭へと向かう。
――そこで見たものは。
ジェフリーと自分の親友が、暗闇の中で抱き合っていた姿だった。
「……もう、この気持ちを抑えきれないわ」
「ティアナに悪いから」
「だけど、あなただってそうでしょう? 私、ずっと忘れられなかった」
そんな会話を聞いてしまったティアナは、頭が真っ白になった。
ショックだった。
ずっと信じてきた夫と親友の不貞。
しかし怒りより先に湧いてきたのは、彼らに幸せになってほしいという気持ち。
私さえいなければ。
私さえ身を引けば、私の大好きな2人はきっと幸せになれるはず。
ティアナは2人のため、黙って実家に帰ることにしたのだ。
だがお腹の中には既に、小さな命がいて――。
夫に離縁が切り出せません
えんどう
恋愛
初めて会った時から無口で無愛想な上に、夫婦となってからもまともな会話は無く身体を重ねてもそれは変わらない。挙げ句の果てに外に女までいるらしい。
妊娠した日にお腹の子供が産まれたら離縁して好きなことをしようと思っていたのだが──。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
夫が浮気先から帰らないので兄上とお茶してきます!
月歌(ツキウタ)
恋愛
夫のセドリック・アシュフォードには本命の女がいる。妾として囲っていた女ミア・グリーンが男子を産んでからは、家に帰ってこないことも多い。辛くなった妻のヴィオレットは娘のリリアーナを連れて時折実家に里帰りする。今日も兄のアルフォンス・ルーベンスとお茶をしながら愚痴をこぼす。
☆作者プロフィール☆
商業BL小説を書いています。
よろしくお願いします🙇
「嫌われ悪役令息は王子のベッドで前世を思い出す」(アンダルシュノベルズより刊行中)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる