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ー閃光ー85
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そこで、美里と新城にクスクスと笑われているのは俺だ。
逆にその二人の仕草に、俺は戸惑ってしまっていた。
「無理しないで大丈夫ですよ……」
「少なくとも私は、望さんのこと、分かっているつもりですからね」
まだ二人は出会って間もないのに、何だかその二人のコンビネーションに驚いてしまう俺。
案外、新城と美里は、似たような性格の持ち主なのかもしれない。
すると、新城と美里は二人して視線を合わせ、今度は微笑んでいるように見えた。
こんなにもこの二人が気が合うとは、思っていなかっただろう。
「あ! そうだ! では、今日は私と実琴で作りましょうか?」
「そこは大丈夫ですよ。新城先生……私が作っておきましたから。でも、人数分は作ってないので、気持ちだけのお出しになってしまうかと思いますが……」
「大丈夫ですよ。ご飯を作っていただき、本当にありがたいです。私たちは、本当にお腹がペコペコの状態でここに来ましたからね」
「そうだったんですか……なら、逆に作っておいて良かったのかもしれませんね。まぁ、雄ちゃんが食べるかと思って、多少は多めに作っておいたので、もしかしたら、皆様が食べる分くらいはあるかもしれませんけどね」
そう言うと、美里は今までソファに腰を下ろしていたが、お腹を抱えながら立ち上がった。だが、新城がそれを止めて、
「大丈夫ですよ。こんなにも大人な皆様がいるので、ここから先は私たちにやらせていただけませんか?」
そう言いながら、新城は再び美里をソファに座らせた。
「あらぁ……本当に新城先生、素敵な人過ぎて、惚れてしまいそうだわぁ……でも、新城先生には実琴さんがいるんですものねぇ。だから、あまり新城先生は実琴さんの前で私のことを構わない方がいいんじゃないかしら?」
「流石に実琴も、お腹に子供を抱えている女性には、嫉妬とかしないと思いますよ。なので、私たちは大丈夫ですからね……」
本当に新城は女性に優しい気がする。確かに、病院でも他の女性患者から人気がある理由が、今分かった気がする。
「とりあえず、吉良先生……お皿とか、どこにあるんですかね?」
美里と話していたかと思うと、今度は俺の方へと新城が話を振ってきた。新城は立ち上がり、俺に話しかけてきたのだ。
「あ、あー、い、いいですよー。だ、大丈夫ですから……ここは、俺の家なので、食事の用意は俺がやりますからね」
そう慌てた感じで言うと、新城は、
「これだけの大人数なので、一人で用意するより、二人で用意した方が早いんじゃないでしょうか?」
その言葉に、一瞬だけ俺は顔を赤くしてしまった。
確かに、女性だったら、新城のルックスと優しさにやられてしまう理由が分かってしまったのかもしれない。
逆にその二人の仕草に、俺は戸惑ってしまっていた。
「無理しないで大丈夫ですよ……」
「少なくとも私は、望さんのこと、分かっているつもりですからね」
まだ二人は出会って間もないのに、何だかその二人のコンビネーションに驚いてしまう俺。
案外、新城と美里は、似たような性格の持ち主なのかもしれない。
すると、新城と美里は二人して視線を合わせ、今度は微笑んでいるように見えた。
こんなにもこの二人が気が合うとは、思っていなかっただろう。
「あ! そうだ! では、今日は私と実琴で作りましょうか?」
「そこは大丈夫ですよ。新城先生……私が作っておきましたから。でも、人数分は作ってないので、気持ちだけのお出しになってしまうかと思いますが……」
「大丈夫ですよ。ご飯を作っていただき、本当にありがたいです。私たちは、本当にお腹がペコペコの状態でここに来ましたからね」
「そうだったんですか……なら、逆に作っておいて良かったのかもしれませんね。まぁ、雄ちゃんが食べるかと思って、多少は多めに作っておいたので、もしかしたら、皆様が食べる分くらいはあるかもしれませんけどね」
そう言うと、美里は今までソファに腰を下ろしていたが、お腹を抱えながら立ち上がった。だが、新城がそれを止めて、
「大丈夫ですよ。こんなにも大人な皆様がいるので、ここから先は私たちにやらせていただけませんか?」
そう言いながら、新城は再び美里をソファに座らせた。
「あらぁ……本当に新城先生、素敵な人過ぎて、惚れてしまいそうだわぁ……でも、新城先生には実琴さんがいるんですものねぇ。だから、あまり新城先生は実琴さんの前で私のことを構わない方がいいんじゃないかしら?」
「流石に実琴も、お腹に子供を抱えている女性には、嫉妬とかしないと思いますよ。なので、私たちは大丈夫ですからね……」
本当に新城は女性に優しい気がする。確かに、病院でも他の女性患者から人気がある理由が、今分かった気がする。
「とりあえず、吉良先生……お皿とか、どこにあるんですかね?」
美里と話していたかと思うと、今度は俺の方へと新城が話を振ってきた。新城は立ち上がり、俺に話しかけてきたのだ。
「あ、あー、い、いいですよー。だ、大丈夫ですから……ここは、俺の家なので、食事の用意は俺がやりますからね」
そう慌てた感じで言うと、新城は、
「これだけの大人数なので、一人で用意するより、二人で用意した方が早いんじゃないでしょうか?」
その言葉に、一瞬だけ俺は顔を赤くしてしまった。
確かに、女性だったら、新城のルックスと優しさにやられてしまう理由が分かってしまったのかもしれない。
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